精神疾患のセルフチェックは病名より受診の目安から 症状別に振り分け

精神疾患のセルフチェックは病名より受診の目安から 症状別に振り分け

精神疾患のセルフチェックを探すとき、多くの方が知りたいのは病名ではありません。受診したほうがいい状態なのかどうかです。

先に答えると、病名を当てる必要はありません。受診したほうがよい状態かどうかだけ分かれば、次に動けます。まず共通のチェックで確認して、当てはまるものがあれば症状別の詳しいチェックへ進んでください。

※本記事は一般的な情報の提供を目的としたもので、診断や治療を行うものではありません。症状の受け止め方や必要な対応は一人ひとり異なります。気になる症状があるときは、かかりつけ医または精神科・心療内科にご相談ください。

精神疾患はまず受診の目安を確認する

病名に関係なく、次の項目で受診の目安が分かります。

受診の目安を確認するチェック

この2週間ほどの状態について、当てはまるものを選んでください。ご家族について確認する場合は、ご本人の様子に置き換えて選んでください。

0 項目に当てはまりました。
あてはまる項目を選ぶと、受診の目安がここに表示されます。

※このチェックは受診の目安を整理するためのもので、診断ではありません。当てはまる数が少なくても、生活に支障が出ているなら受診の対象になります。医療機関では、問診を軸に、症状の続いている期間と生活への影響を合わせて判断します。

当てはまる数が少なくても、生活に支障が出ているなら受診の対象です。 逆に、当てはまる数が多くても、それだけで病名が決まるわけではありません。

精神疾患の気になる症状から詳しいチェックへ

症状の入口ごとに、詳しいチェックと解説を用意しています。

気になっていること進む先
気分の波が大きい、調子がよすぎる時期がある躁うつ(双極性障害)のセルフチェック
幻聴がある、被害的に感じる、独り言が多い統合失調症のセルフチェック
物忘れが増えた、同じことを何度も聞く認知症のセルフチェック
高齢の親が急に元気をなくした老人性うつとは何か
加齢の物忘れか認知症か知りたい物忘れと認知症の違い
急に混乱した、夜になると別人のようになるせん妄(急に頭が混乱し、時間や場所が分からなくなったり、見えないものが見えたりする状態)に家族ができること
認知症で怒りっぽい、被害的なことを言う認知症の行動・心理症状(BPSD)とは何か

精神疾患はどの科を受診すればよいか

精神科・心療内科・物忘れ外来の違いと受診先の選び方

科の名前が分かりにくいことが、受診の壁になっています。

主に扱うもの
精神科うつ病、統合失調症、双極性障害、認知症など全般
心療内科ストレスによる体の症状が中心。精神科と重なる部分が多い
神経内科脳や神経の病気。物忘れの検査を行うことがある
物忘れ外来物忘れを専門に診る外来

迷ったら精神科で構いません。 そこから必要に応じて別の科へ紹介されます。かかりつけ医がいるなら、そこから相談する方法もあります。

物忘れ外来で何をするかは物忘れ外来とは何をするところかにまとめています。

精神疾患を医療機関ではどう判断するか

問診が中心です。いつから、どんな症状が、どのくらい続いているか。そして生活にどう影響しているか。

必要に応じて、身体の病気が隠れていないかを確認するために血液検査や画像検査を行います。甲状腺の機能低下、ビタミンの不足、薬の影響など、似た状態を作るものを除外する意味があります。

こころの状態を数値でとらえる尺度としては、厚生労働省の国民生活基礎調査で使われているK6(国の調査で使われている、こころの状態を点数で表す6項目の質問)のように、公的な調査で用いられているものがあります。K6は6項目で構成され、合計24点満点のうち10点以上を、気分・不安障害に相当する心理的な苦痛として扱っています。

出典 厚生労働省2019(令和元)年 国民生活基礎調査の概況(PDF)/質問票は島根県が公開するK6日本語版(PDF)

ただし、こうした尺度はいまの状態の重さを測るもので、それだけで病名が決まるわけではありません。

受診の目安に達していないとき

チェックで当てはまりが少なかった場合も、何もしなくてよいわけではありません。先に整えると変わる部分があります。

先に整えるもの目安
睡眠寝つけない・途中で目が覚める日が2週間続いたら相談の対象
飲酒眠るために飲んでいるなら、それは睡眠の問題
仕事や学校の負荷休めない状態が続いているかどうか
体の病気甲状腺や貧血でも気分は落ちる。健康診断の結果を確認

2週間が一つの区切りです。同じ状態が2週間続いていて、生活に支障が出ているなら、当てはまる数に関係なく相談してよい段階です。

精神疾患ですぐに相談したほうがよい場合

チェックの結果に関係なく、次の場合はすぐに連絡してください。

  • 「死にたい」という気持ちがある
  • 自分や他人を傷つけそうな状態
  • 食事や水分がまったく取れていない
  • 急に混乱が強くなった
  • けいれんを起こした

医療機関のほか、お住まいの地域の保健所、精神保健福祉センター、いのちの電話などの相談窓口があります。

精神疾患で本人が受診したがらない場合

家族が気づいても、本人が動かないことがあります。とくに統合失調症や認知症では、病気であるという自覚が持てないことが多くあります。

本人が動かなくても、家族だけで医療機関に相談することができます。 進め方は本人が受診したがらないときの進め方で扱っています。

支えている側が消耗している場合は家族が精神疾患で疲れたときを先に読んでください。

医療機関のほかに相談できる先

医療機関に行く前でも、相談できる窓口があります。

相談先対象と内容
地域包括支援センター高齢者全般。認知症の相談、介護保険の申請
精神保健福祉センター各都道府県・政令市に設置。精神保健の相談
保健所精神保健の相談、訪問相談
ケアマネジャー介護保険を使っている場合
家族会同じ立場の人と話せる場
かかりつけ医紹介や助言

高齢の方については地域包括支援センター、それ以外は保健所や精神保健福祉センターが入口になります。「どこに相談していいか分からない」という状態のまま時間が過ぎるのが、いちばん避けたい形です。

精神疾患のセルフチェックについてよくある質問

チェックで病名は分かりますか

分かりません。このチェックは受診の目安を整理するためのものです。病名は医療機関で、症状の内容と期間、生活への影響を合わせて判断します。

当てはまる数が少なければ受診しなくていいですか

数が少なくても、生活に支障が出ているなら受診の対象です。数だけで判断しないでください。

どの科に行けばいいですか

迷ったら精神科で構いません。かかりつけ医がいる場合は、そこから相談する方法もあります。

家族について確認したいのですが

ご本人の様子に置き換えて選んでください。疾患別のチェックには、家族が答える形式のものも用意しています。

通院が難しい場合はどうすればいいですか

自宅に医師が伺う訪問診療があります。うつ病・統合失調症・双極性障害・認知症・不安障害が対象です。

通院が難しいときは自宅での診療という方法があります

通院が難しいときは、ご自宅での精神科診療という方法があります

こころの訪問診療 byミライメディカルクリニックは、世田谷区を中心に三軒茶屋駅から半径16km圏へ精神科医が伺う訪問診療です。うつ病・統合失調症・双極性障害・認知症・不安障害などに対応し、基本は月2回の定期訪問。ご契約中の方には緊急連絡先をご案内し、24時間お電話でご相談いただけます。

  • 診療情報提供書はなくてもご相談いただけます
  • ご本人が同席されなくても、ご家族だけでのご相談から始められます
  • 自立支援医療をご利用の場合、自己負担は月2,500円〜が目安です
  • 自立支援医療・精神障害者保健福祉手帳・障害年金などの診断書も作成できます

お電話でのご相談 03-6689-8121

外に出ることが難しい、本人が受診に応じない、連れて行けない。こうした理由で医療につながっていない状態が続くと、状態は動きません。

こころの訪問診療は精神科医が自宅に伺う診療で、うつ病・統合失調症・双極性障害・認知症・不安障害に対応しています。長期間医療につながっていない方こそ、訪問診療の対象です。

ご本人が同席されない状態での、ご家族だけのご相談から始められます。

まとめ

セルフチェックで知りたいのは病名ではなく、受診したほうがよい状態かどうかです。このページでは、病名を当てにいく前に受診の目安を確認できるチェックを置きました。

当てはまる数が少なくても、生活に支障が出ているなら受診の対象です。逆に数が多くても、それだけで病名が決まるわけではありません。

科に迷ったら精神科で構いません。「死にたい」という気持ちがある、自分や他人を傷つけそう、食事が取れていない、急に混乱が強くなった場合は、チェックの結果に関係なくすぐに連絡してください。本人が動かない場合も、家族だけで相談することができます。

関連記事

LINE友達追加