精神科の訪問診療の料金はいくら?自立支援医療で月2,500円からが目安

精神科の訪問診療の料金はいくら?自立支援医療で月2,500円からが目安

この記事で扱うのは、精神科の訪問診療の費用です。うつ病や統合失調症、認知症などで通院が難しくなった方のご自宅に精神科の医師が伺う場合の金額を整理します。

先に金額を書きます。自立支援医療を使えば、月2,500円から。使わない場合でも1割負担で月6,000〜9,000円が目安です。医師が来ても、通院より高くなるわけではありません。

内訳と、使える制度を順に整理します。

※本記事は一般的な情報の提供を目的としたもので、診断や治療を行うものではありません。症状の受け止め方や必要な対応は一人ひとり異なります。気になる症状があるときは、かかりつけ医または精神科・心療内科にご相談ください。

訪問診療そのものの仕組みは精神科の訪問診療とはにまとめています。

精神科の訪問診療の料金は月いくらか

こころの訪問診療の費用の目安です。基本は月2回の定期訪問を前提にしています。

区分費用の目安
1割負担(自立支援医療等を含まない)約6,000〜9,000円/月
3割負担約18,000〜27,000円/月
自立支援医療を利用2,500円〜/月
生活保護(医療扶助)自己負担なし

処方内容、検査の有無、訪問回数によって変わるため、毎月まったく同じ額になるわけではありません。

訪問診療の料金は診療報酬の点数で全国一律に決まる

訪問診療の費用は、医療機関が自由に決めているものではなく、診療報酬という全国共通の点数で決まっています。

在宅患者訪問診療料(訪問して診察したときの診療報酬の項目)(Ⅰ)1は、同一建物居住者以外の場合で890点です。1点10円なので、1回の訪問診療料は8,900円にあたり、そのうち自己負担が1割なら890円、3割なら2,670円になります。

出典 厚生労働省令和8年度診療報酬改定 医科点数表(PDF)(令和8年度改定時点)

実際にはこれに医学管理の点数や処方の点数が加わるため、月2回の訪問で先ほどの表の金額になります。

精神科なら自立支援医療で自己負担が原則1割になる

自立支援医療を使うと精神科の医療費が月2,500円からになることを示した図
2,500円は住民税非課税で年収826,500円以下の場合の上限額です。所得によって5,000円〜10,000円、生活保護世帯は0円になります

精神科の通院や訪問診療でかかる医療費の負担を軽くする制度が、自立支援医療(精神通院医療)です。

この制度を使うと、自己負担は原則1割になり、さらに所得に応じた月額の上限が設定されます。

所得区分判定の目安上限月額
生活保護生活保護受給世帯0円
低所得1住民税非課税で収入が年826,500円以下2,500円
低所得2住民税非課税で収入が年826,500円超5,000円
中間所得層住民税課税で住民税の所得割額(住民税のうち所得に応じてかかる部分)23万5千円未満医療保険の自己負担限度額
一定所得以上所得割23万5千円以上公費負担の対象外

出典 東京都福祉局自立支援医療

上限額に達したあとは、その月は何回受診しても自己負担が増えません。訪問回数が増える月ほど、この制度の効き方が大きくなります。

「重度かつ継続」(長く医療が必要な状態として、負担の上限が別に定められる区分)に当てはまるとさらに上限が下がる

統合失調症、躁うつ病、うつ病、てんかん、認知症等の脳機能障害、薬物関連障害などは「重度かつ継続」として扱われます。この場合、中間所得層でも月額の上限が設定されます。

区分判定の目安上限月額
中間所得層1所得割3万3千円未満5,000円
中間所得層2所得割3万3千円以上23万5千円未満10,000円
一定所得以上(経過措置)所得割23万5千円以上20,000円

一定所得以上の方への経過措置は令和9年3月31日まで延長されています。

こころの訪問診療の対応疾患である統合失調症・うつ病・双極性障害・認知症は、いずれもこの区分に関わる疾患です。

申請と更新の手続き

自立支援医療は申請が必要です。有効期間は原則1年で、更新の手続きは毎年行います。診断書の提出は2年に1度です。

申請のご相談と、必要な診断書の作成は訪問時に対応できます。書類のために別途通院する必要はありません。

自分がどの区分になるか調べる方法

上限額は世帯の課税状況で決まります。自分がどこに入るかは、次の書類で分かります。

調べるものどこで手に入るか見るところ
住民税の課税証明書市区町村の窓口、コンビニ交付課税されているか。されていれば所得割額
非課税証明書同上非課税なら低所得1か2
年金の振込通知書毎年6月ごろ届く年間の収入額(低所得1と2の判定に使う)

手続きの窓口も市区町村です。自立支援医療の申請には診断書が必要ですが、これは訪問診療でも作成できます。そのために通院する必要はありません。

精神科の訪問診療で月額の外にかかる費用

表に出ている金額以外にかかるものがあります。先に把握しておくと想定とずれません。

項目考え方
交通費対応エリア内の定期訪問では、原則としてご負担はありません
書類の作成料診断書などは種類により別途負担いただく場合があります
検査の費用血液検査や尿検査を行った月はその分が加わります
薬剤費処方内容によって変わります

診断書の作成料は制度ごとに異なります。作成できる書類は次のとおりです。

  • 自立支援医療(精神通院)診断書
  • 精神障害者保健福祉手帳 診断書
  • 障害年金(精神)診断書
  • 介護保険 主治医意見書
  • 成年後見 診断書・鑑定書
  • 傷病手当金 申請書
  • 訪問看護指示書
  • 診療情報提供書 ほか

介護保険とは併用でき、自立支援医療と高額療養費も重ねて効く

制度が複数あるため、どれが効くのか分かりにくくなります。整理します。

制度訪問診療との関係
健康保険訪問診療は医療保険の診療。1割または3割負担
自立支援医療(精神通院)精神科の医療費の自己負担を原則1割にし、月額上限を設ける
高額療養費制度月の自己負担額に上限を設ける。自立支援医療と併せて効く
介護保険訪問診療そのものは医療保険。介護保険では居宅療養管理指導(介護保険の給付区分のひとつ。医師などが自宅で療養上の管理や指導を行うもの)として関わる
生活保護(医療扶助)自己負担なし

介護保険を使っているから訪問診療が受けられない、ということはありません。介護保険のサービスと医療保険の訪問診療は併用できます。

訪問看護との違いは精神科訪問診療と精神科訪問看護は何が違うかで扱っています。

精神科の訪問診療で費用を抑えるためにできること

1
自立支援医療を申請する
最も効果が大きい手続きです。申請の相談と診断書の作成は訪問時に対応できます。
2
所得区分を確認する
住民税の課税状況によって上限額が変わります。世帯の状況が変わったときは区分の見直しができます。
3
精神障害者保健福祉手帳の取得を検討する
自治体によっては医療費や公共料金の助成につながることがあります。
4
通院との併用を整理する
同じ月に通院と訪問が混在すると分かりにくくなります。どちらで診るかを医師と決めておきます。

点数の内訳と算定の仕組みは精神科訪問診療の算定要件、往診との違いは往診と訪問診療の違い、訪問看護との違いは精神科訪問看護と訪問診療の違いで扱っています。

精神科の訪問診療の費用についてよくある質問

訪問診療は通院より高くなりますか

自立支援医療を使った場合、月額の上限があるため、通院と大きく変わりません。上限に達した月はそれ以上増えません。

自立支援医療はどこで申請しますか

お住まいの市区町村の担当窓口です。申請には医師の診断書が必要で、こころの訪問診療では訪問時に作成できます。

生活保護を受けていますが利用できますか

利用できます。医療扶助の対象となるため、自己負担はありません。

月によって金額が変わるのはなぜですか

検査を行った月、処方の内容が変わった月、訪問回数が増えた月は金額が動きます。自立支援医療の上限に達している場合は、その月はそれ以上増えません。

家族が相談するだけでも費用がかかりますか

ご相談の段階で費用は発生しません。訪問して診療を行う段階から医療費がかかります。

費用の見込みは相談の段階で確認できます

通院が難しいときは、ご自宅での精神科診療という方法があります

こころの訪問診療 byミライメディカルクリニックは、世田谷区を中心に三軒茶屋駅から半径16km圏へ精神科医が伺う訪問診療です。うつ病・統合失調症・双極性障害・認知症・不安障害などに対応し、基本は月2回の定期訪問。ご契約中の方には緊急連絡先をご案内し、24時間お電話でご相談いただけます。

  • 診療情報提供書はなくてもご相談いただけます
  • ご本人が同席されなくても、ご家族だけでのご相談から始められます
  • 自立支援医療をご利用の場合、自己負担は月2,500円〜が目安です
  • 自立支援医療・精神障害者保健福祉手帳・障害年金などの診断書も作成できます

お電話でのご相談 03-6689-8121

保険証の種類と、自立支援医療を使っているかどうかをお伝えいただければ、おおよその月額をご案内できます。まだ自立支援医療を申請していない場合は、申請の流れからご説明します。

診断書の作成も訪問時に対応できるため、書類のために別途通院する必要はありません。

まとめ

精神科の訪問診療の費用は、1割負担で月6,000〜9,000円、3割負担で月18,000〜27,000円が目安です。自立支援医療(精神通院医療)を使うと自己負担は原則1割になり、所得に応じて月2,500円や5,000円といった上限が設定されます。

統合失調症・うつ病・双極性障害・認知症などは「重度かつ継続」に関わる疾患で、中間所得層でも上限が設けられます。生活保護を受けている場合は自己負担がありません。

月額の外にかかるのは、診断書の作成料や検査の費用です。自立支援医療の申請相談と診断書の作成は訪問時に対応できるため、手続きのために通院する必要はありません。

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