超低用量ピルは避妊できる?日本で推奨されない理由と低用量ピルとの違いを解説

日本では超低用量ピルは避妊目的では処方されていません。しかし、海外では避妊効果が認められている国もあります。なぜこのような違いがあるのでしょうか。

この記事では、超低用量ピルが避妊目的で使用されない理由と超低用量の特徴、低用量ピルとの違いなどを紹介します。自分に合ったピル選びができるよう参考にしてみてください。

医師 新田凌也
当記事の監修医師
医師:新田 凌也
島根大学医学部卒業卒業後、神戸大学医学部附属病院、丹波医療センター研修。ミライメディカルクリニックでオンライン診療全般を担当。

超低用量ピルは避妊目的の使用が認められていない

日本では、避妊目的での超低用量ピルの使用を公式に認めていません。これは、日本国内で避妊を目的とした臨床試験が行われていないためです。

超低用量ピルは、主に月経困難症や子宮内膜症の治療、生理痛の軽減、生理不順の改善といった目的で使用されます。そのため、避妊率や確率についても、公式には発表されていません。

海外では超低用量ピルの避妊効果が認められている国もある

一方、海外では避妊効果を目的とした臨床試験が行われ、その有効性が認められているケースが存在します。

超低用量ピルはエストロゲン含有量が30μg未満と、低用量ピルに比べて少ないことが特徴です。そのため、副作用が出にくい傾向にありますが、不正出血のリスクが若干高くなる可能性も指摘されています。

超低用量ピルのパール指数※は0.41〜2.98%(妊娠件数は年間100人中約3人)とされており、理論上、一定の避妊効果があるというのも事実です。しかし、低用量ピルと比較すると避妊効果は低いため、確実な避妊を目的とする場合は低用量ピルの使用が推奨されます。

※パール指数とは、100人の女性が特定の避妊方法を1年間実施した場合の妊娠数を表す数値

治療目的の超低用量ピルは保険適用が可能

治療目的であれば、超低用量は保険適用で処方を受けることができます。ここでは、保険適用が可能なケースを2つ紹介します。

保険適用可能なケース1|月経困難症の治療

月経困難症は、月経に伴う強い痛みや不快感などの症状が現れる疾患です。生理中の強い下腹部痛や腰痛、吐き気や嘔吐など、生理痛にしては症状が重度の場合に多いです。

生理のたびに日常生活に支障をきたすほどの症状が出たり、学校や仕事を休まざるを得ないケースがある場合は、婦人科を受診してみてください。超低用量ピルは、排卵を抑え、子宮内膜の増殖を抑制することで、これらの症状を緩和する効果が期待できます。

保険適用可能なケース2|子宮内膜症の治療

子宮内膜症は、子宮内膜に似た組織が子宮以外の場所で増殖する疾患です。症状としては、生理中の激しい痛みがあったり、経血量の増加や月経期間の延長などが特徴です。

症状は年齢とともに悪化する傾向があるため、鎮痛剤が効きにくくなっている場合は婦人科への受診が推奨されます。超低用量ピルは、子宮内膜症の増殖を抑え、痛みや出血などの症状を改善する効果が期待できます。

超低用量ピルと低用量ピルの主な違いはエストロゲン含有量

超低用量ピルと低用量ピルの大きな違いは、含まれるエストロゲンの量です。主な違いを以下の表で紹介します。

超低用量ピル低用量ピル
エストロゲン
含有量
30μg未満30-50μg
主な使用目的月経困難症・子宮内膜症の治療避妊・月経困難症の治療
代表的な製品ルナベルULD、フリウェルULD、ヤーズ、ドロエチ、ヤーズフレックストリキュラー、マーベロン、ラベルフィーユなど
血栓症リスク低い比較的高い
不正出血起こりやすい起こりにくい
副作用比較的少ないやや多い

超低用量ピルは低用量ピルに比べて副作用が少ない傾向があります。しかし、不正出血のリスクが若干高い場合もあるため、注意が必要です。

エストロゲンの量が少ないため、副作用も比較的少ない傾向にあります。その分、避妊効果の確率が下がるため、あくまで治療目的で処方されるのです。

避妊目的で低用量ピルを処方してもらうならミライメディカルクリニックがおすすめ

低用量ピルは避妊効果が非常に高く、正しく服用すれば約99.7%の避妊率を誇ります。避妊目的での処方の場合は、低用量ピルがおすすめです。

処方を受けるには、婦人科を受診するのが一般的ですが、忙しくてなかなか時間が取れないという方もいるかもしれません。そんな方におすすめなのが、オンライン診療のミライメディカルクリニックです。

自宅や職場など、インターネット環境があればどこからでも受診できるので、手軽に低用量ピルを処方してもらうことができます。

診察後はレターパックで郵送され、最短当日発送で低用量ピルを受け取ることが可能です。電話で気軽に診察を受けられるので、担当医師以外と顔を合わせる必要もありません。避妊目的での低用量ピルの服用に興味がある方は、ぜひ一度ご相談ください。

まとめ

超低用量ピルは、主に月経困難症や子宮内膜症の治療を目的として処方される薬です。日本ではきちんと臨床試験が行われていないため、避妊効果は認められていません。しかし、海外では避妊効果が認められている国もあります。

超低用量ピルと低用量ピルの主な違いは、エストロゲンというホルモンの含有量です。超低用量ピルはエストロゲンの含有量がより少なく、副作用のリスクが低いとされています。そのため、月経困難症や子宮内膜症の治療目的であれば保険適用が可能です。

避妊目的でピルを服用したい場合は、低用量ピルの処方を検討しましょう。ミライメディカルクリニックでは、オンライン診療で低用量ピルの処方を行っています。通院の手間なく、自宅で簡単にピルを受け取ることが可能です。

興味のある方は、ぜひ一度ミライメディカルクリニックにご相談ください。

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