低用量ピルの種類を4世代ごとに比較解説!お悩みの症状に合わせて自分に合うピルを見つけよう!

「避妊したいけど、副作用が心配…」
「ピルの種類が多くて、どれを選べばいいか分からない…」

低用量ピルは、正しく服用することで約99%の高い避妊効果が期待できますが、種類がたくさんある上に、体質や症状によって合う・合わないがあるため、自分にぴったりのピルを見つけるのは大変ですよね。

この記事では、低用量ピルの種類や特徴、選び方などを分かりやすく解説していきます。低用量ピルについて理解を深め、自分に合ったピルを見つけるための参考にしてみてください。

世代別!低用量ピルの種類とそれぞれの違い

低用量ピルは、含まれているホルモンの種類や量によって世代別に分けられています。世代によって特徴や効果も異なるため、ピルの種類を選ぶ際の参考にしてみてください。

第一世代ピル|フリウェルとルナベル

黄体ホルモン特徴
ノルエチステロン(NET)生理痛の緩和効果が高いニキビや肌荒れ改善にも効果的

第一世代ピルは、ノルエチステロンというホルモンを含んでいます。フリウェルとルナベルは、第一世代の中でも代表的なピルです。

毎日同じ量のホルモンを摂取する一相性ピルで、生理痛の緩和効果に優れています。また、ニキビや肌荒れ改善にも効果的といわれています。(シンフェーズは第一世代だが三相性ピル)

参考:医薬品医療機器総合機構「フリウェル配合錠(あすか)」

第二世代ピル|トリキュラー、ラベルフィーユ、アンジュ

黄体ホルモン特徴
レボノルゲストレル(LNG)不正出血が起こりにくい生理周期が安定しやすい

第二世代ピルは、レボノルゲストレルというホルモンを含んでいます。

トリキュラー、ラベルフィーユ、アンジュは、第二世代の中でも代表的なピルです。これらはホルモンの量が3段階に変化する三相性ピルです。不正出血が少ないという特徴があり、生理周期も安定しやすいといわれています。

参考:医薬品医療機器総合機構「トリキュラー」

第三世代ピル|マーベロンとファボワール

黄体ホルモン特徴
デソゲストレル(DSG)ニキビや肌荒れに効果的多毛症への効果も期待できる

第三世代ピルは、デソゲストレルというホルモンを含んでいます。

マーベロンとファボワールは、第三世代の中でも代表的なピルです。毎日同じ量のホルモンを摂取する一相性ピルで、ニキビや肌荒れに効果があるといわれています。

参考:医薬品医療機器総合機構「マーベロン」

第四世代ピル|ヤーズとヤーズフレックス

黄体ホルモン特徴
ドロスピレノンむくみにくい子宮内膜症や月経困難症の治療に使用される

第四世代ピルは、ドロスピレノンというホルモンを含んでいます。

ヤーズとヤーズフレックスは、第四世代の中でも代表的なピルです。ヤーズは1シート28錠タイプ、ヤーズフレックスは1シート24錠タイプで、どちらも一相性ピルです。子宮内膜症や月経困難症の治療に使用される超低用量ピルとなります。

参考:医薬品医療機器総合機構「ヤーズフレックス配合錠」

低用量ピルは避妊効果の高い経口避妊薬のこと

低用量ピルとは、女性ホルモンのエストロゲンとプロゲステロンを配合した薬です。

排卵を抑制したり、子宮内膜を薄くしたりすることで、高い避妊効果を発揮します。また、ホルモンバランスが安定するため、生理痛やPMS(月経前症候群)の症状緩和、ニキビの改善などにも効果があります。

服用方法としては、基本的に1日1錠、21日間連続で服用し、そのあとは7日間の休薬期間を設けてください。(28錠のシートの場合は偽薬を服用)この休薬期間中に消退出血が起こる仕組みです。

低用量ピルの価格は?避妊目的では保険適用されない

低用量ピルの価格は、種類や製薬会社によって異なりますが、1シート(21~28錠)あたり2,000~3,000円程度が目安です。

保険適用に関しては、避妊を目的とした場合は適用外となります。しかし、月経困難症や子宮内膜症などの治療を目的とする場合は、保険が適用される場合があります。

超低用量ピル、中用量ピルとの種類の違いはホルモンの含有量

ピルには、超低用量ピル、低用量ピル、中用量ピルの種類がありますが、これらは含まれるホルモン量によって分けられています。以下の表で違いを見てみましょう。

超低用量ピル低用量ピル中用量ピル
エストロゲン
含有量
0.03 mg未満0.03〜0.05 mg0.05 mg以上
主な用途月経困難症や子宮内膜症の治療避妊、PMS、生理痛の改善避妊、月経トラブルの改善
副作用の
リスク
少ない中程度多い

エストロゲンの含有量が多いほど効果が強くなりますが、それに伴い副作用のリスクも多くなってしまいます。低用量ピルは避妊効果と治療効果のバランスが取れているため、最も一般的に使用されています。

自分に合った低用量ピルの選び方

低用量ピルは種類が多く、どれが自分に合っているか選ぶのは難しいですよね。ここでは、低用量ピルの選び方を紹介します。

選び方1|症状に合わせて世代で選ぶ

低用量ピルは配合されている黄体ホルモンの種類によって世代が分けられており、それぞれ特徴が異なります。

世代製品名
生理痛第一世代シンフェーズ、ルナベル、フリウェルなど
不正出血第二世代トリキュラー、ラベルフィーユ、アンジュなど
ニキビや肌荒れ第三世代マーベロン、ファボワールなど
むくみ
PMS(月経前症候群)
第四世代ヤーズ、ヤーズフレックスなど

お悩みの症状に合わせて選ぶことで、より効果的に低用量ピルを使用することができるでしょう。

選び方2|ホルモン量に合わせて相性で選ぶ

低用量ピルは、1シート(21~28錠)に含まれるホルモンの量が一定のものと変化するものがあります。

一相性ピル三相性ピル
メリット・服用が簡単で飲みやすい
・体調の変化が少ない
・自然なホルモン変動
・不正出血が少ない
デメリット・三相性と比べて不正出血のリスクがある・正しい順序で服用する必要がある

一相性ピルは、1シートを通してホルモン量が一定です。ホルモンの変化が少ないため、体への負担が少なく、副作用が少ない傾向にあります。

三相性ピルは、1シートの中でホルモン量が3段階に変化するため、より自然なホルモンバランスに近づけることを目的としています。

避妊効果はどちらも同等なので、体質や生活スタイルによってどちらが適しているかを検討してみてください。

選び方3|生活習慣や体質を考慮して医師と相談する

低用量ピルは、ご自身の体質や症状、生活習慣などを考慮する必要があります。

喫煙者は血栓症のリスクが高まるため、低用量ピルの服用はおすすめできません。持病がある場合や、他の薬を服用している場合も、低用量ピルとの飲み合わせに注意が必要です。

医師には、お悩みの症状や体質、生活習慣などを正直に話し、適切なピル選びをサポートしてもらいましょう。

低用量ピルを飲み忘れた場合の対処法

低用量ピルは、血中のホルモン濃度を安定させることで避妊効果を高めるため、毎日同じ時間に服用することが大切です。飲み忘れを防ぐために、ピルケースを利用したり、スマホのアラームを設定したりするのも良いでしょう。

低用量ピルを飲み忘れた場合は、できるだけ早く服用することが大切です。

飲み忘れに気づいたのが24時間以内であれば、すぐに1錠服用し、その後は通常通りの時間に服用を続けて下さい。翌日の服用時間に気づいた場合は、2錠をまとめて服用し、その後は通常通りの時間に服用を続けて下さい。

飲み忘れが2日以上続いた場合は、気づいた時点で1錠服用し、通常の服用時間にもう1錠服用します。飲み忘れがあると避妊効果が低下する可能性があるので、次の生理までは他の避妊方法を併用してください。

3日以上飲み忘れた場合は、服用を中止し、次の月経を待って新しいシートから再開します。新しいシートの服用開始後7日間は他の避妊方法を併用するようにしてください。

性行為後に飲み忘れに気づいた場合は、妊娠の可能性があるため、なるべく早くアフターピルの服用することをおすすめします。

まとめ

この記事では、避妊効果や生理痛の緩和など、さまざまなメリットがある低用量ピルについて解説しました。

低用量ピルには、第一世代から第四世代まで、さまざまな種類があり、それぞれ含まれるホルモンの種類や量が異なります。フリウェルやトリキュラー、ヤーズなど、それぞれの特徴を理解することで、自分に合ったピルを選ぶことができるでしょう。

正しく服用することで高い避妊効果を発揮しますが、飲み忘れには注意してください。飲み忘れを防ぐためには、スマホのアラームを設定しておくのがおすすめです。

関連記事

LINE友達追加