ラベルフィーユは、トリキュラーやアンジュのジェネリック医薬品として開発され、避妊効果だけでなく月経困難症の改善など、様々な効果が期待できる低用量ピルです。しかし、人によっては吐き気や頭痛、不正出血などの副作用が出ることもあります。
この記事では、ラベルフィーユの主な副作用とその対策について、詳しく解説していきます。また、併用に注意が必要な薬剤についても触れていきますので、服用を検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。

目次
ラベルフィーユの主な副作用一覧


引用元:富士製薬工業株式会社「ラベルフィーユ製品情報」
ラベルフィーユ (トリキュラー・アンジュのジェネリック品) | |
有効成分 | レボノルゲストレル、エチニルエストラジオール |
ラベルフィーユは、トリキュラーおよびアンジュのジェネリック医薬品として開発された低用量ピル(経口避妊薬)です。
女性ホルモンに作用する薬のため、様々な副作用が現れる可能性があります。副作用の感じ方には個人差があり、すべての方に当てはまるわけではありませんが、どのような副作用が起こり得るかを事前に知っておくことが大切です。
副作用1|吐き気や嘔吐
ラベルフィーユ服用初期に、吐き気や嘔吐が起こることがあります。また、食欲不振や便秘、下痢といった症状も報告されています。
これは、ホルモンバランスの変化によるもので、多くの場合、体が薬に慣れるにつれて自然に消失することがほとんどです。ただし、これらの症状が続く場合は、医師に相談しましょう。
副作用2|頭痛やめまい
ラベルフィーユによって、ホルモンバランスが変化し、頭痛やめまいが生じる可能性があります。日常生活に支障が出るほどの強い痛みや、回転性のめまいを感じた場合は、すぐに医師の診察を受けてください。
副作用3|乳房の張りや違和感
ラベルフィーユに含まれるホルモンの影響で、乳房の張りや痛み、違和感といった症状を引き起こすことがあります。ただし、乳房が急に大きくなったり、しこりのようなものを感じたりした場合には、別の疾患の可能性もありますので速やかに医師に相談することが重要です。
副作用4|不正出血
ラベルフィーユを服用していると、月経周期とは関係なく不正出血が起こる場合があります。少量の出血であれば様子を見ても構いませんが、長期間続く場合や大量の出血がある場合は、医師に相談しましょう。
副作用5|血栓症
稀ですが。ラベルフィーユ服用により、血栓症のリスクが高まる可能性が指摘されています。特に、喫煙者や肥満、高血圧、糖尿病などの持病がある方は注意が必要です。
血栓症は、足の痛みや腫れ、息切れ、胸の痛みといった症状が現れます。重症化すると命に関わることもあるため、これらの症状が現れた場合は、緊急で医療機関を受診してください。
ラベルフィーユの副作用を抑える対策法3選
ここでは、ラベルフィーユの副作用を少しでも軽減するための対策を、3つ紹介します。
対策法1|就寝前に服用する
ラベルフィーユ服用初期に多く見られる吐き気や嘔吐の副作用は、ホルモンバランスが急激に変化することによって引き起こされます。
就寝前に服用することで、眠っている間に薬が吸収されるため、吐き気を感じる時間を減らすことが可能です。また、睡眠中は副交感神経が優位になり、リラックス効果も期待できるため、吐き気やその他の不快な症状を和らげる効果も期待できます。
対策法2|喫煙や過度なアルコールは控える
喫煙は、血栓症のリスクを高める最大の要因の一つです。ラベルフィーユに含まれているエストロゲンには、血液凝固を促進する作用があるため、喫煙との組み合わせは血栓症のリスクをさらに高めます。
また、過度なアルコール摂取も肝臓に負担をかけ、ホルモンバランスを乱す原因となります。ラベルフィーユ服用中は、禁煙を心がけ、アルコールも適量もしくは控えるようにしましょう。
対策法3|こまめな水分補給を心がける
ラベルフィーユ服用中は、吐き気や嘔吐などの副作用により脱水症状に陥りやすくなるため、こまめな水分補給が重要です。水分不足は、頭痛やめまいを悪化させるだけでなく、血栓症のリスクを高めることにも繋がります。
適切な水分補給は、血流改善や老廃物の排出促進効果があり、ホルモンバランスの調整や薬の代謝をスムーズに行うために役立ちます。水やお茶、スポーツドリンクなどで水分をこまめに摂取しましょう。
ラベルフィーユの飲み合わせについての注意点
ラベルフィーユを服用する際には、いくつかの飲み合わせに注意が必要です。飲み合わせによってラベルフィーユの効果が変わったり、副作用のリスクが高まったりする可能性があります。服用前に必ず確認するようにしましょう。
注意点1|併用薬
ラベルフィーユと他の薬を併用する場合、相互作用に注意する必要があります。
抗てんかん剤 | フェノバルビタール、フェニトインナトリウム、カルバマゼピン、トピラマート、ラモトリギン |
HIV感染症治療剤 | ネルフィナビルメシル酸塩、リトナビル、ダルナビル、ホスアンプレナビル、アタザナビル(プロテアーゼ阻害剤)、ネビラピン、エトラビリン(非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤) |
抗生物質 | テトラサイクリン、アンピシリン |
免疫抑制剤 | シクロスポリン |
副腎皮質ホルモン剤 | プレゾニゾロンなど |
糖尿病治療剤 | インスリン製剤、スルフォニル尿素系製剤、スルフォンアミド系製剤、ビグアナイド系製剤 |
精神神経用剤 | イミプラミン(三環系抗うつ剤)、モダフィニル |
抗真菌剤 | テルビナフィン塩酸塩、フルコナゾール、ボリコナゾール |
血液をサラサラにする薬を一緒に服用すると、出血のリスクが高まる可能性があります。また、一部の抗てんかん薬や抗真菌薬との併用で、ラベルフィーユの血中濃度が変化し、効果に影響が出る可能性も懸念されます。
上記以外にも、併用に注意が必要な薬剤がありますので、常用している薬がある方は、事前に医師や薬剤師に相談するようにしてください。
注意点2|セイヨウオトギリソウ含有食品
セイヨウオトギリソウは、ハーブの一種で、うつ症状の改善などに用いられることがあります。しかし、セイヨウオトギリソウ含有食品(サプリメントやハーブティーなど)とラベルフィーユを併用すると、避妊効果を低下させる可能性があります。
これは、セイヨウオトギリソウが、ラベルフィーユの代謝を促進してしまうためです。ラベルフィーユ服用中は、セイヨウオトギリソウ含有食品の摂取は避けましょう。
まとめ
ラベルフィーユは、トリキュラーやアンジュのジェネリック医薬品として知られる低用量ピルです。避妊効果や月経困難症の改善といった効果が期待できますが、副作用が現れる可能性もあります。
主な副作用として、吐き気や嘔吐、頭痛やめまい、乳房の張りや違和感、不正出血、そして特に注意が必要な血栓症などが挙げられます。これらの副作用は、必ずしも全ての人に現れるわけではありません。
また、現れたとしても、多くの場合、時間の経過とともに軽減していく傾向にあります。しかし、症状が重い場合や長く続く場合は、無理をせずに医師に相談することが大切です。
副作用を軽減するための対策としては、就寝前の服用、喫煙や過度なアルコールの摂取を控える、こまめな水分補給を心がける、といった方法が有効です。また、ラベルフィーユには飲み合わせに注意が必要な薬や食品もありますので、服用前に確認しておきましょう。服用中に気になる症状がある場合は、早めに医療機関を受診してください。