フリウェルとは?LD・ULDの違いや避妊効果の有無を徹底解説

フリウェルは、月経困難症の改善に効果を発揮する低用量ピルのジェネリック医薬品です。ルナベルの半額以下で処方を受けられ、保険適用の場合はさらにお求めやすい価格となります。

この記事では、フリウェルの効果や副作用、価格の目安を紹介します。さらに、避妊目的での服用可否や、LDとULDの違いまで、知っておくべき重要なポイントをわかりやすく解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

医師 新田凌也
当記事の監修医師
医師:新田 凌也
島根大学医学部卒業卒業後、神戸大学医学部附属病院、丹波医療センター研修。ミライメディカルクリニックでオンライン診療全般を担当。

フリウェルは月経困難症の治療に用いられる低用量ピル

引用:持田製薬販売株式会社「フリウェル配合錠LD/ULD「モチダ」

フリウェルは、月経困難症の治療に用いられる低用量ピルです。卵胞の発育を抑え、排卵を抑制することで、月経時の痛みを軽減する効果があります。

フリウェルの主な効果は月経困難症の緩和

  • 月経痛の軽減
  • 月経量の減少
  • 月経不順の改善

フリウェルは、卵胞の発育を抑え、排卵を抑制することで、月経時の痛みを引き起こすプロスタグランジンの分泌を抑制します。また、子宮内膜の増殖を抑制することで、月経量を減らし、月経周期を安定させる効果があります。

フリウェルの副作用は不正出血や吐き気

フリウェルには、不正出血や吐き気、頭痛などの副作用が現れる可能性があります。また、まれに血栓症などの重篤な副作用が起こるケースも報告されています。

服用中に体に異変を感じた場合は、すぐに医師に相談することが大切です。フリウェルULD、フリウェルLDといった種類がありますが、副作用の発現率に大きな違いはありません。

フリウェルの価格目安は4,000円程度

フリウェルは、ルナベルのジェネリック医薬品であるため、ルナベルよりも安価に購入できます。自費診療の場合、1シートあたり4,000円程度が相場です。

月経困難症や子宮内膜症などの治療目的の場合は保険適用されることが多く、その際は1シート1,000円以下で処方してもらうことができます。なお、保険適用には医師による診断と検査が必要です。

フリウェルは避妊目的の服用が認められていない

フリウェルは月経困難症の改善を目的とした薬剤であり、避妊目的での使用は認められていません。添付文書にも「この薬を避妊目的で使用しないでください」と明記されています。

なお、フリウェルには排卵抑制の作用があるため、理論上は避妊効果が期待できる可能性があるというのも事実です。臨床試験ではパール指数※が0.19と報告されており、避妊率は99%以上とされています。

ただし、国内で避妊効果の承認を得ていないことから、避妊目的での服用は控えるべきでしょう。避妊が必要な場合は、避妊目的で承認された低用量ピルの使用が推奨されます。

※パール指数とは、100人の女性が特定の避妊方法を1年間実施した場合の妊娠数を表す数値

LDとULDの違いは配合されているホルモンの量

フリウェルには、「LD」と「ULD」の2種類があります。どちらも、月経困難症の治療薬として処方されますが、その違いは配合されているホルモンの量です。

フリウェルLDは、ノルエチステロンが0.5mg配合されているのに対し、フリウェルULDは1mg配合されています。つまり、ULDの方がノルエチステロンの配合量が多いのです。

ノルエチステロンの配合量が多いULDは、より強い作用が期待できるため、LDで効果が不十分な場合にULDが処方されたり、副作用が強い場合はULDからLDに変更することもあります。

フリウェルの服用方法

フリウェルできちんと効果を得るためは、毎日きちんと服用することが重要となります。ここでは、フリウェルの正しい服用方法について説明します。

服用方法1|月経1〜5日目までに服用開始する

フリウェルの服用開始日として推奨されているのは、月経が始まってから1日目〜5日目までの期間です。この期間内に服用を開始することで、月経困難症の症状を効果的に和らげることができます。

生理不順などで月経期間中の服用開始が難しい場合は、医師に相談して開始日を決めるようにしましょう。

服用方法2|毎日一定の時刻に服用する

フリウェルは、1日1錠を毎日同じ時刻に服用することが大切です。例えば、毎晩9時に服用することを決めたら、毎日9時に服用する習慣を付けましょう。一定の時刻に服用することで、血中濃度を安定させ、効果を最大限に発揮することができます。

服用サイクルとしては、21日間連続で服用した後7日間休薬します。28日を1周期として繰り返し、出血の有無に関わらず29日目から次のサイクルを開始するようにしてください。

服用方法3|飲み忘れた場合の対応

フリウェルを飲み忘れた場合の対応は、飲み忘れた時間によって異なります。前日の飲み忘れに気付いた場合は、直ちに前日分の1錠を服用し、当日の錠剤も通常の服薬時刻に服用してください。

2日以上連続して服用を忘れた場合は、気付いた時点で前日分の1錠を服用し、当日の錠剤も通常の服薬時刻に服用します。その後は当初の服薬スケジュールどおり継続しましょう。ただし、飲み忘れが続く場合は、医師または薬剤師に相談するようにしてください。

まとめ

フリウェルとは、月経困難症の改善を目的としたエストロゲン・プロゲスチン配合剤です。フリウェルにはLD(低用量)とULD(超低用量)の2種類があります。なお、避妊目的での服用は認められていないため、注意が必要です。

フリウェルは、月経開始から1〜5日目までに服用を開始し、毎日一定の時刻に服用します。飲み忘れた場合は、気づいた時点で速やかに服用し、翌日からは通常の時刻に服用を再開しましょう。

ジェネリック医薬品なので、価格はルナベルの半額以下で処方してもらえます。自費診療の場合1シートあたり3,500〜4,500円。保険適用であれば1,000円以下が目安です。

フリウェルは、月経困難症やPMSの症状を緩和し、日常生活の質を向上させる効果が期待できます。ただし、副作用のリスクもあるため、服用前に必ず医師に相談し、自身の体調やライフスタイルに合った方法を選択することが大切です。

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