コンドームをつけると感覚が鈍くなるという人は多いはず。しかし、遅漏になってしまい、なかなか射精できないのであれば、「コンドームED」と呼ばれる心因性のEDかもしれません。
この記事では、コンドームで遅漏になってしまう原因や遅漏を防ぐための対処法、さらにはコンドームの必要性や、つけなかった場合の対処法まで幅広く解説します。快適で安全な性生活を送るための参考にしてください。
コンドームをつけると遅漏になるのは心因性EDの一種かも
正常 | 多少遅漏 | 遅漏 | 非常に遅漏 | |
---|---|---|---|---|
挿入 時間 | 14.2分 | 19.6分 | 24.9分 | 30.7分 |
参考:TENGAヘルスケア「遅漏の男性の挿入時間」
TENGAヘルスケアが実施した調査によると、挿入時間の平均は11.2分でした。また、上記の表は、自分の射精の速さを「正常」「多少遅漏」「遅漏」「非常に遅漏」と自己診断してもらった男性の挿入時間平均値です。
これらの数値を参考に、自分またはパートナーが平均と比べて遅漏なのかどうかを確認してみてください。
たとえ挿入時間が長くても、コントロールができていたり、お互いが満足しているのであれば問題ありません。しかし、なかなか射精ができずに困っているのであれば、治療や対策が必要になります。
コンドームをつけると遅漏になるのであれば、「コンドームED」と呼ばれる心因性EDの一種かもしれません。心因性EDとは、身体的な問題ではなく、精神的な要因で勃起不全や射精障害が起こる状態です。なかでも重度の遅漏の場合は、膣内射精障害と分類されることもあります。
コンドームEDの原因として考えられる、主な心理的要因は以下のとおりです。
- コンドームによる刺激の鈍化
- コンドーム破損による避妊失敗への不安やトラウマ
- コンドームは気持ちよくないという思い込み
コンドームの使用に慣れていなかったり、ネガティブなイメージを持っていると、その思い込みが遅漏につながることがあります。
なかなか射精ができず、ついコンドームを外したくなってしまう気持ちは分かりますが、望まない妊娠を防いだり、性感染症を予防するためには、最初から最後まできちんと使用するようにしてください。
コンドームを使用しても遅漏にならない対処法
ここでは、コンドームを使用しても遅漏にならない対処法を3つ紹介します。
対処法1|ED治療薬を使用する
ED治療薬は、勃起不全の治療薬として知られていますが、遅漏の改善にも効果が期待できます。ED治療薬には血管を拡張させる作用があり、陰茎への血流が促進されることで、感度が高まり、射精までの時間を短縮することが可能です。
ミライメディカルクリニックでは、ED治療薬を通院不要で最短当日発送してもらえます。オンライン診療なので、自宅から気軽に受診可能です。ED治療薬を服用したい方は、ぜひ一度ミライメディカルクリニックへご相談ください。
対処法2|自分に合ったコンドームを選ぶ
(編集部作成)
コンドームには様々な種類があり、素材や厚さ、潤滑剤の量などが異なります。自分に合ったコンドームを選ぶことで、感度を高め、遅漏の改善に繋げることが可能です。
例えば、薄いタイプのものは感度を保ちやすいです。0.01mmや0.02mmといった極薄タイプも販売されています。また、潤滑剤が多めに塗布されているものは、摩擦を軽減し、より自然な感覚を得やすくなるためおすすめです。
また、サイズ感が合っていないことで、感度が下がっている可能性も考えられます。ペニスが異常に圧迫される間隔や、外れやすくて気が散ってしまう場合は、サイズの確認から始めてみるのもいいでしょう。
様々な種類を試してみて、自分に最適なコンドームを見つけてみてください。
対処法3|コンドームに慣れるトレーニングをする
コンドームに慣れていないと、装着すること自体がストレスとなり、遅漏を悪化させる可能性があります。普段からコンドームを装着する練習をすることで、装着時のストレスを軽減し、性行為に集中できるようになります。
例えば、マスターベーション時にコンドームを使用することで、装着の練習になるだけでなく、コンドームを装着した状態での感覚に慣れることができます。また、自分で装着するのではなく、雰囲気が崩れないようパートナーに協力してもらうのもおすすめです。
外出しでも2割は妊娠!コンドームが必要な理由
コンドームには、避妊効果と性感染症予防の2つの重要な役割があります。
外出し(膣外射精)は避妊方法として知られていますが、望まない妊娠を防ぐための方法として適切ではありません。
避妊法 | 避妊失敗率 | |
---|---|---|
理想的な使用注1) | 一般的な使用注2) | |
避妊しない | 46.0% | 46.0% |
緊急避妊法 | 5.1% | 5.1% |
コンドーム | 2.0% | 18.0% |
オギノ式避妊法 | 5.0% | 24.0% |
基礎体温法 | 5.0% | 24.0% |
膣外射精法 | 4.0% | 22.0% |
OC | 0.3% | 9.0% |
IUS | 0.2% | 0.2% |
IUD | 0.6% | 0.8% |
注2) 一般的な使用を想定した避妊失敗率:選んだ避妊法を使用しているにもかかわらず妊娠してしまう確率
2019年に公開された「日本における予定外妊娠の医療経済的評価」という研究論文によると、外だしによる妊娠確率は約22%と示されています。
また、性感染症の予防の観点でもコンドームを使用しない性行為は推奨できません。
コンドームをつけずにしてしまったら速やかにアフターピルを服用しよう
コンドームをつけずに行為をしてしまったり、途中から外してしまった場合は、速やかにアフターピルの服用を検討してください。
アフターピルは、性行為後72〜120時間以内に服用することで、高い避妊効果が期待できる緊急避妊薬です。主なアフターピルの種類と効果は以下の表を参考にしてください。
種類 | 120時間有効アフターピル | 72時間有効アフターピル |
商品名 | エラ、エラワン、ジョセイ | ノルレボ、レボノルゲストレル錠、マドンナ |
有効成分 | ウリプリスタール酢酸エステル | レボノルゲストレル |
避妊率 | 120時間以内の服用で98.9% | 72時間以内の服用で85% |
120時間有効のアフターピルは、有効時間や避妊率において72時間のアフターピルよりも優位です。ただし、価格も約2倍になるため、性行為からの経過時間や金銭的な事情を考慮して選択することをおすすめします。
通常の避妊方法として使用することはできませんが、緊急時に頼りになる存在です。服用を希望する場合は、必ず医師の診察を受ける必要があります。
夜間や休日ですぐに婦人科に行くことができない、忙しくて通院する暇が無いのであれば、オンライン診療でも処方してもらうこともできます。望まない妊娠を防ぐためには、迷わずアフターピルを服用することが大切です。
参考:厚生労働省「健康・医療オンライン診療について」
まとめ
コンドームをつけると遅漏になる、と感じる方がいるのは、コンドームによる刺激の鈍化や、避妊失敗への不安、あるいは「気持ちよくない」という思い込みが原因かもしれません。
これは「コンドームED」と呼ばれる心因性EDの一種とも考えられます。しかし、コンドームは性感染症の予防や望まない妊娠を防ぐために非常に大切なものです。
コンドームによる遅漏を予防する方法としては、ED治療薬の使用を検討したり、自分に合ったコンドームを選んだり、コンドームに慣れるトレーニングをすることも有効です。
また、万が一コンドームをつけずに性行為をしてしまった場合は、速やかにアフターピルを服用しましょう。すぐに婦人科に行けない場合は、自宅から簡単に処方をしてもらえるオンライン診療がおすすめです。
どうしてもコンドームを使用した場合の行為が難しい場合は、泌尿器科や専門医に相談しましょう。