アフターピルは、避妊に失敗したり、避妊をしなかった際に、緊急避妊のために使用される医薬品です。アフターピルの種類によっても異なりますが、性交後24~120時間以内に服用することで、80%以上の確率で妊娠を阻止できるとされています。
現在アフターピルは医療機関での処方が必要な医薬品であり、薬局で気軽に購入することはできません。また、健康保険が適用されないため、費用は全額自己負担となります。
そのため、アフターピルの値段は事前に知っておきたいポイントの一つではないでしょうか。
本記事では、アフターピルの平均的な値段や、入手方法によって値段が異なる理由、なるべく安く購入する方法について詳しく解説していきます。
アフターピルの値段について知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
アフターピルの平均的な値段は?
アフターピルの値段は、入手方法によって異なりますが、平均的な値段は1万円から2万円程度といわれています。
診察料 | 薬代 | 送料、システム利用料 | 合計 | |
---|---|---|---|---|
薬局(試験販売) | なし | 7,000円〜9,000円 | なし | 7,000円〜9,000円 |
産婦人科 | 1,000~4,000円 (各院による) | 7,000円〜20,000円 (各院による) | なし | 8,000円~24,000円 (各院による) |
薬局(試験販売)では7,000円〜9,000円程度、産婦人科では8,000円〜24,000円程度が平均的な値段となっています。
ほかの薬より高めに感じますが、これは健康保険が適用されないためです。アフターピルは治療目的ではなく、緊急避妊を目的とした医薬品であるため、保険適用外となります。
そのため、アフターピルの処方は、診察料や検査料なども含めて全額自己負担となります。
決して安くはありませんが、望まない妊娠を防ぐためには必要な費用と考えることができるでしょう。
アフターピルの値段が薬局や産婦人科で異なるのはなぜ?
薬局(試験販売)と産婦人科でアフターピルの値段相場が異なる傾向にあるのは、提供される医療サービスの範囲が異なるためです。
試験販売されている薬局では、医師の処方箋なしでアフターピルを購入できるため、診察料や検査代がかかりません。
また、産婦人科の中でも各院によって値段が異なります。それは、アフターピルの処方が保険適用外だからです。保険適用外の場合、自由診療となるため病院が各自で値段を決めることができます。
こうした背景から、「産婦人科で、いくらでアフターピルがもらえるのか?」という質問には、お答えすること自体が難しいです。
薬局(試験販売)でのアフターピルの値段内訳
日本では現在、アフターピルを医師の処方箋なしで購入することはできません。
しかし、厚生労働省による「緊急避妊薬販売に係る環境整備のための調査事業」として、この調査研究に参加した薬局と購入者に限り、販売が認められているのです。
そのため、研究参加に同意した16歳以上の女性本人であれば、医師の処方箋なしでアフターピルを購入することができます。
薬局(試験販売)でアフターピルを購入する場合、値段の内訳は薬代のみです。処方箋発行の際の診察料や検査料などは含まれません。
そのため、全体でかかる費用相場が産婦人科と比べて低くなる傾向があります。
ただし、試験販売を実施している薬局はごく一部で、かつ薬剤師の面談を受けた上で販売の可否を判断されますので、必ず購入できる保証がある訳ではありません。
在庫状況に限りがあるので、薬局での購入を検討している場合は、事前に問い合わせてみることをおすすめします。
参考:厚生労働省・公益社団法人日本薬剤師会「緊急避妊薬試験販売information」
産婦人科でのアフターピルの値段内訳
産婦人科でアフターピルを処方してもらう場合にかかる値段の内訳は、診察料や検査料、そして薬代です。
アフターピルは院内で直接もらえる産婦人科もあれば、処方箋を受け取って近くの調剤薬局でもらう場合もあります。
そのため、産婦人科(診察料・検査料)+調剤薬局(薬代)となることがありますが、トータルでの値段は前述した8,000円〜24,000円程度となるでしょう。
産婦人科では、アフターピルを処方する前に必要に応じて検査をすることもあります。
これらの検査は、アフターピルを適切に使用するために必要ですが、検査料が加算されるため、薬代に追加で料金がかかってしまうので注意が必要です。
産婦人科のサイトではアフターピル処方にかかる料金の確認ができないところも多いため、事前に正確な値段が分からないこともあります。
薬局や産婦人科では料金が不透明なことも。オンライン診療なら明朗会計
薬局や産婦人科での料金体系は、一般の方にとってわかりにくいことがあります。
例えば薬局では、調剤技術料や薬学管理料など、薬剤費以外の費用が加算され、最終的な支払額が予想以上に高くなることもあるでしょう。
特にアフターピルは、保険適用外による自由診療のため、各院や薬局ごとのばらつきが多く、事前に正確な料金を把握することが難しいです。
一方、オンライン診療では、ウェブサイトなどで料金体系が明確に記載されている傾向があります。そのため、事前に費用を把握しやすく、予想外の出費を避けることが可能です。
オンライン診療は料金の透明性という点で、従来の医療サービスに比べて安心できる利点と言えるでしょう。
アフターピルの値段を安くするならジェネリック医薬品を選ぼう
アフターピルには、先発医薬品とジェネリック医薬品の2種類があります。
先発医薬品は、新薬として開発された医薬品です。一方、ジェネリック医薬品は、先発医薬品の特許が切れた後に発売される医薬品で、先発医薬品と同じ有効成分を含んでいます。
ジェネリック医薬品は、開発コストが比較的低いため、先発医薬品よりも価格が抑えられています。アフターピルの場合、ジェネリック医薬品を選ぶことで、数千円程度値段を抑えることが可能です。
ただし、ジェネリック医薬品は先発医薬品と比べて、添加物などが異なる場合があります。アレルギーがある方は、医師や薬剤師に相談してから選ぶようにしましょう。
※参考:厚生労働省
アフターピルの種類による値段の違い
アフターピルには、複数の種類があり、それぞれ値段が異なります。ここでは、代表的なアフターピルである「ノルレボ」と「レボノルゲストレル錠」、「エラワン」の値段について解説します。
ノルレボ、レボノルゲストレル錠の値段
ノルレボは、レボノルゲストレルを主成分とするアフターピルです。性交後72時間以内に服用することで、約97%の確率で妊娠を防ぐ可能性があります。避妊効果が高く、副作用も少ないため、現在最も多く処方されているアフターピルです。
ノルレボの値段は、1錠あたり7,000円〜12,000円程度となっています。エラと比べると、服用可能な時間が短いため、値段が安めに設定されています。
また、レボノルゲストレル錠はノルレボのジェネリック医薬品であり、先発医薬品であるノルレボと比べて値段が安くなっています。
効果の違いはありませんが、添加物が先発医薬品と異なる場合があるため、アレルギー体質の方は医師や薬剤師に相談するようにしましょう。
ジェネリック医薬品を選ぶことで、値段を抑えることができるのでおすすめです。
エラワンの値段
エラワンは、ウリプリスタル酢酸エステルを主成分とするアフターピルです。性交後120時間(5日)以内に服用することで、約98.9%の避妊成功率があるとされています。
エラワンの値段は、1錠あたり15,000円〜20,000円程度となっています。避妊の失敗から時間が経過していたり、アフターピルを手に入れるまでに時間がかかったりする場合はエラワンがおすすめです。
ただし、エラワンは現在日本では認可されていない医薬品のため、服用については慎重に検討する必要があるでしょう。
緊急アフピルであれば、避妊専門の医師が常に在籍しており、24時間365日待ち時間なしで無料相談が可能で、国内で承認されているアフターピルを8,800円(税込)〜販売しております。心配な方やアフターピルの購入を迷われている方は、お気軽にご相談ください。
今後アフターピルは市販される?
2024年6月現在、日本ではアフターピルの市販化に向けた議論が行われていますが、まだ実現には至っていません。
しかし2023年11月より、厚生労働省によって一部の薬局で試験販売を開始しています。
購入できる対象者は以下のとおりです。
- 研究への参加同意や機微な情報も含む質問やアンケート等への協力をいただける場合
- 緊急避妊薬を購入して服用を希望し、研究参加同意をいただける16歳以上の女性
- 身分証の提出が必要
- 未成年(16〜17歳)の方は、本人同意と保護者の同意が必要(薬局への同伴)
- 薬局へ電話で事前相談できる人
2023年3月で厚生労働省による薬局の試験販売期間は終了しましたが、4月以降は公益社団法人日本薬剤師会が受託する形式で継続されています。
今後のアフターピル市販化に向けては、現在もさまざまな議論がされていますが、確たる方針はまだ決まっていません。
海外ではアフターピルは市販されている?
海外では、アフターピルが市販されている国があります。例えば、アメリカやイギリス、ドイツなどでは、薬局でアフターピルを購入することができます。
海外でアフターピルが市販されている理由は、望まない妊娠を防ぐことが重要視されているためです。特に、性犯罪被害者や10代の若者など、医療機関での処方が難しい人でも、アフターピルを入手できるようにするための措置といえます。
ただし、海外でもアフターピルの乱用を防ぐために、薬剤師による説明や年齢確認などが行われています。日本でアフターピルを市販化する際は、これらの点についても十分に議論する必要があるでしょう。
※参考:厚生労働省
120時間以内に服用が必要なアフターピルの値段
120時間以内に服用が必要なアフターピルは、ウリプリスタル酢酸エステルを主成分とする「エラワン」が代表的です。エラワンの値段は、1錠あたり15,000円〜20,000円程度となっています。
エラワンは、72時間以内に服用する必要があるアフターピルと比べると、服用可能な時間が長いです。
ただし、日本ではまだ承認されていない医薬品のため、服用については慎重に検討する必要があります。
男性がアフターピルを購入することは可能?
男性が単独でアフターピルを購入することはできません。
アフターピルには副作用があるため、女性の体調によっては服用できない場合があります。適切な診察をすることが大切なので、本人に対しての医師の診察が必要です。
ただ、多くの病院では男性の付き添いができるため、パートナーである女性と一緒に医療機関を受診し、医師の診察を受けることはできるでしょう。
アフターピル処方時に男性ができることは限られていますが、精神的なケアをしたり、経済的なサポートをすることはできます。
アフターピルの購入には女性本人の診察が必要ですが、緊急時に備えて、正しい知識を持つことで、適切な対応ができるよう準備しておくことが大切です。
アフターピルを確実に入手するなら
アフターピルを確実に入手するためには、事前の準備が欠かせません。ここでは、アフターピルを確実に入手するための方法を2つ紹介します。
事前に値段が確認できるオンライン診療を利用する
オンライン診療は、スマートフォンやパソコンを使って医師の診察を受けることができるサービスです。
24時間365日、いつでもアフターピルを処方してもらうことができます。また、対面での診察に抵抗がある方にもおすすめと言えるでしょう。
オンライン診療では、サイトにアフターピルの値段がきちんと表記してあるため、事前にいくらかかるのかを把握することができます。
ただし、オンライン診療を利用する際は、信頼できるサービスを選ぶことが大切です。国が認可している医療機関が運営しているサービスを選ぶようにしましょう。
病院で受診する
アフターピルを確実に入手する方法のもう一つが、病院で受診することです。
病院では、アフターピルの処方だけでなく、避妊方法や性感染症の予防など幅広い相談ができます。また、定期的な検診で、自分の体の状態を把握することもできるでしょう。
ただし、産婦人科では、実際に行ってみないと処方される薬や値段が分からないこともあります。
避妊に失敗した場合はなるべく早くアフターピルを服用しなければなりませんが、土日や夕方以降は診察を受け付けていないこともあるため、注意が必要です。
まとめ:アフターピルの値段と入手方法
本記事では、アフターピルの値段や入手方法について詳しく解説してきました。
アフターピルの値段は、薬局(試験販売)で7,000円〜9,000円程度、産婦人科で8,000円〜24,000円程度が相場となっています。値段を安くするためには、ジェネリック医薬品を選ぶことやオンライン診療を利用することが効果的です。
また、アフターピルを確実に入手するためには、オンライン診療や産婦人科を利用することをおすすめします。
アフターピルは、正しく使用すれば高い避妊効果が期待できる医薬品ですが、副作用のリスクもあることを忘れてはいけません。また、性感染症の予防にはならないので注意が必要です。
避妊に失敗した際は、アフターピルを服用するだけでなく、性感染症の検査も受けるようにしましょう。また、普段から避妊の方法について知識を深め、適切な避妊を心がけることが大切です。
緊急アフピルであれば、避妊専門の医師が常に在籍しており、24時間365日待ち時間なしで無料相談が可能で、国内で承認されているアフターピルを8,800円(税込)〜販売しております。心配な方やアフターピルの購入を迷われている方は、お気軽にご相談ください。