アフターピルが必要な状況は、女性にとって心身ともに大きな負担がかかります。しかし残念ながら、男性が単独でアフターピルを購入することはできません。
それでも、パートナーとして、不安な気持ちに寄り添ったり、病院への付き添いや費用の負担をしたり、服用後のケアをすることは可能です。この記事では、男性がアフターピルを買えない理由と、その状況下でも男性ができるサポート方法を解説します。
男性のみでアフターピルを買うことはできない!
アフターピルは、処方箋医薬品に分類されます。そのため、医師の診察を受け、処方箋を発行してもらう必要があります。
薬事法により、診察を受けるのは女性本人でなければならず、たとえパートナーであっても、男性が代理で診察を受けたり、処方箋を受け取ったりすることはできません。
これは、アフターピルの服用が女性の体に影響を与える可能性があり、医師が女性の健康状態を確認した上で処方する必要があるためです。
しかし、ただでさえ不安な状況で婦人科を受診するのは、さらなる負担となってしまうこともあるでしょう。オンライン診療であれば、自宅から出ないでアフターピルを受け取ることが可能です。
アフターピルを処方してもらうならオンライン診療がおすすめ
(編集部作成)
オンライン診療なら、通院の負担を軽減することができます。女性本人が手続きする必要がありますが、予約なしで電話診察を受けることができ、郵送でアフターピルを受け取ることが可能です。
24時間365日対応可能なので、夜間や休日でもすぐに相談することができます。オンライン簡潔なので、移動中や待合室でほかの人と顔を合わせる必要もありません。
主なアフターピルの種類と効果は以下の表を参考にしてください。
種類 | 120時間有効アフターピル | 72時間有効アフターピル |
商品名 | エラ、エラワン、ジョセイ | ノルレボ、レボノルゲストレル錠、マドンナ |
有効成分 | ウリプリスタール酢酸エステル | レボノルゲストレル |
避妊率 | 120時間以内の服用で98.9% | 72時間以内の服用で85% |
120時間有効のアフターピルは、有効時間や避妊率において72時間のアフターピルよりも優位ですが、価格も約2倍となります。性行為からの経過時間や金銭的な事情を考慮して、どちらが適切か検討しましょう。
参考:厚生労働省「健康・医療オンライン診療について」
男性がアフターピルを買えない3つの理由
男性がアフターピルを買えない理由については、法的な規制以外にもさまざまな理由があります。アフターピルの市販化が検討されている今、改めて男性(本人以外)が買えない理由について理解しておきましょう。
参考:厚生労働省「緊急避妊薬の処方における課題」
理由1|服用が適切かどうかの判断ができない
アフターピルは、すべての女性に適しているわけではありません。持病や服用中の薬によっては、アフターピルを服用することができない場合もあります。
医師は女性の健康状態を診察し、アフターピルの服用が適切かどうかを判断するため、本人以外の人間が代わりにアフターピルを購入することはできません。
理由2|アフターピルの誤用や悪用の防止
アフターピルは緊急避妊薬であり、日常的な避妊方法として使用することはできません。男性がアフターピルを気軽に購入できるようになると、誤用や悪用につながる可能性があります。
利益のために転売する人がいたり、女性に無断でアフターピルを服用させるといった問題も発生するかもしれません。女性の健康を守るためにも、アフターピルは本人が処方を受けることが大切です。
理由3|女性の権利やプライバシー保護のため
アフターピルの服用は、女性の身体や健康に直接関わる問題です。女性が自分の意思でアフターピルを服用するかどうかを決定する権利があります。
男性がアフターピルを購入することで、女性のプライバシーや自己決定権が侵害される可能性があるため、容易に許可されることはないでしょう。
アフターピル服用時に男性ができるサポート方法
男性がアフターピルを購入することはできませんが、パートナーをサポートすることはできます。では、具体的にどのようなサポートができるのでしょうか。
サポート1|不安な気持ちに寄り添う
アフターピルが必要な状況は、女性にとって心身ともに大きな負担がかかります。男性は、まずパートナーの不安な気持ちに寄り添うことが大切です。落ち着いて話を聞き、寄り添う姿勢を示すことで、パートナーの精神的な支えになることができます。
パニックになり、判断能力が低下している場合もあるため、冷静に状況を判断し、適切な行動を促すことも重要です。
h3 サポート2|病院への付き添いや費用の負担
アフターピルは女性本人が医師の診察と処方を受ける必要があります。しかし、病院へ付き添ったり、受付や会計などの手続きをサポートをして、パートナーの負担を軽減することは可能です。
また、アフターピルは保険適用外のため、費用は全額自己負担となります。診察料や処方箋料なども含めると、1万円を超えることがほとんどです。そのため、これらの費用を負担してあげることも、パートナーへの負担軽減となるでしょう。
サポート3|服用後のケアと今後の避妊対策
(編集部作成)
アフターピル服用後は、吐き気や不正出血などの副作用が現れる場合があります。服用後の体調変化に気を配り、必要な場合は安静を促す、市販薬を用意するなどのケアを行いましょう。
また、アフターピルはあくまで緊急避妊法であり、避妊を保証するものではありません。今後の避妊方法について、一緒に考え、適切な対策を講じることも、大切なサポートです。
まとめ
アフターピルは、服用する女性本人の診察が必須であり、男性だけで購入することはできません。これは、アフターピルが適切に服用されるかの判断や、誤用・悪用を防ぐため、そして女性の権利とプライバシーを守るために重要なことです。
男性がアフターピルを直接購入できない代わりに、パートナーや大切な方をサポートする方法はいくつかあります。
まずは、不安な気持ちに寄り添い、精神的な支えとなることが大切です。病院への付き添いや費用の負担を申し出ることも、具体的なサポートとなるでしょう。服用後のケアや今後の避妊対策についても、二人で話し合い、協力していくことが望ましいです。
自宅から出ることが難しければ、オンライン診療で処方してもらうことも可能です。プライバシーにも配慮されているため、負担を軽減することができるでしょう。時間や場所を選ばずに受診できるため、迅速な対応も可能です。