超低用量ピルに避妊効果はないの?保険適用の有無や生理痛への効果も徹底解説

超低用量ピルは、低用量ピルよりもホルモン量が少ないため副作用が少なく、そのうえ生理痛やPMSの症状緩和、ニキビや肌荒れの改善にも効果が期待できるといわれています。

この記事では、超低用量ピルの基礎知識から避妊効果の有無、種類や入手方法まで分かりやすく解説していきます。この記事を読んで、自分の症状に合った超低用量ピルを選ぶための参考にしてみてください。

超低用量ピルとはエストロゲン量が0.03mg未満の経口避妊薬のこと

超低用量ピルとは、エストロゲン(卵胞ホルモン)の量が0.03mg未満の経口避妊薬のことをいいます。低用量ピルよりもさらにホルモン量が少ないのが特徴です。

生理痛やPMS(月経前症候群)、月経困難症、子宮内膜症などの治療薬として用いられます。

超低用量ピルは保険適用!価格目安は1,000円~3,000円程度

超低用量ピルは月経困難症や子宮内膜症などの治療目的として処方されることがほとんどのため、基本的には保険適用となります。保険適用される主な症状は以下のとおりです。

月経困難症月経中の強い痛みや不快感を伴う症状で、日常生活に支障をきたす場合が該当します。
子宮内膜症子宮内膜が子宮外で増殖する病気で、強い痛みを伴う場合に処方されます。
過多月経月経血の量が多すぎる状態で、貧血などの原因となる場合に処方されることがあります。
月経前症候群
(PMS)
月経前に起こる精神的・身体的症状で、日常生活に支障をきたす程度の場合に処方されることがあります。

上記のような症状について、医師の診断を受け、治療目的で超低用量ピルの処方が必要と判断された場合に保険適用となります。

価格は種類やジェネリック医薬品かどうかによっても異なりますが、1シート(21~28錠)あたり1,000円~3,000円程度(保険適用時)が目安です。

低用量ピルとの違い

低用量ピルと超低用量ピルの違いは、含まれるホルモン量の差です。

超低用量ピル低用量ピル
エストロゲン含有量0.03 mg未満0.03〜0.05 mg
主な用途月経困難症や子宮内膜症の治療避妊、PMS、生理痛の改善
副作用のリスク少ない中程度

超低用量ピルのほうがホルモン量が少ないため、副作用も少ないのが特徴です。避妊効果は認められていませんが、月経困難症や子宮内膜症の治療には十分な含有量となっています。

超低用量ピルは排卵する?避妊効果は?

超低用量ピルは、低用量ピルよりもエストロゲン(卵胞ホルモン)の量が少ないですが、正しく服用すれば、ほとんどの場合は排卵が起こりません。

しかし、日本では超低用量ピルの避妊効果に関する試験が行われていないため、公式には避妊を目的とした使用は認められていません。避妊目的での服用を希望する場合は、効果が認められている低用量ピルを服用するようにしてください。

超低用量ピルの主な効果5つ

超低用量ピルにはどのような効果があるのでしょうか。ここでは5つの主な効果について紹介します。

効果1|生理痛と月経困難症の改善

生理痛は、プロスタグランジンという物質が子宮を収縮させることで起こります。超低用量ピルは、このプロスタグランジンを抑えることで、生理痛を軽減する効果が期待できます。

月経困難症とは、日常生活に支障をきたすほど生理痛がひどい状態のことです。そこまで重症ではないという人でも、服用することで症状が改善する可能性があります。痛みが強い人は一度医師に相談してみてください。

効果2|子宮内膜症の治療

超低用量ピルは子宮内膜症にも用いられます。

子宮内膜症は、子宮内膜が子宮以外の場所に発生する病気です。主に20〜40代の女性に多く見られますが、10代後半からも発症する可能性があります。

不妊の原因になる可能性があるため、以前と比べて生理痛がひどくなったり、生理以外の時期でも痛みがある場合は、放置せずに婦人科を受診してみてください。

効果3|生理不順の改善

超低用量ピルは、生理不順の改善にも効果があります。

生理不順は、生理周期が一定でない、または生理が来ない状態です。超低用量ピルは、ホルモンバランスを整えることで、生理周期を安定させる効果が期待できます。

効果4|PMSの緩和

超低用量ピルは、PMS(月経前症候群)の症状を緩和する効果も期待できます。

PMSは、生理前に起こるイライラ、憂鬱、腹痛、頭痛などの症状です。超低用量ピルは、ホルモンバランスを整えることで、PMSの症状を軽減すると考えられています。

効果5|ニキビや肌荒れの改善

ニキビや肌荒れは、ホルモンバランスの乱れが原因となることがあります。超低用量ピルは、男性ホルモンの作用を抑える効果があるため、大人ニキビに悩む女性にも有効です。

ホルモンバランスを整えることで、ニキビや肌荒れを改善する効果が期待できます。

超低用量ピルの種類を一覧で紹介|フリウェルやヤーズフレックス

超低用量ピルには、様々な種類があります。ここでは、代表的な超低用量ピルであるフリウェル、ヤーズフレックス、その他の種類について一覧で比較しながらご紹介します。

製品名世代特徴
ルナベルULD第1世代(ノルエチステロン)月経困難症や月経前症候群の改善に効果的。避妊効果も高い
フリウェルULD第1世代(ノルエチステロン)ルナベルULDのジェネリック。効果や安全性はルナベルと同等
ジェミーナ第2世代(レボノルゲストレル)最大77日間の連続服用が可能。月経回数を減らせる
ヤーズ第4世代(ドロスピレノン)利尿作用があり、むくみを軽減。ニキビや多毛症にも効果的
ヤーズフレックス第4世代(ドロスピレノン)最長120日間の連続服用が可能。月経のタイミングを調整できる
ドロエチ第4世代(ドロスピレノン)ヤーズ配合錠のジェネリック。効果や安全性はヤーズと同等

フリウェルは、日本で初めて承認された超低用量ピルの一つです。生理痛や月経前症候群(PMS)の症状を軽減する効果も期待できます。

ヤーズフレックスは、新しいタイプの超低用量ピルです。フリウェルと同じように生理痛やPMSの症状軽減にも用いられます。偽薬期間がないため、生理が来ない状態を継続できます。

その他の超低用量ピルとしては、アンジュ28、ルナベルLD、ラベルフィーユ28などがあります。それぞれ含まれるホルモンの種類や量が異なり、効果や副作用も違います。自分に合った超低用量ピルを選ぶためには、医師に相談することが大切です。

超低用量ピルの主な副作用としては、不正出血、吐き気、頭痛などがあります。こちらも服用前に、医師から詳しく説明を受け、理解しておくことが大切です。

超低用量ピルを処方してもらうならオンライン診療がおすすめ!

超低用量ピルは、婦人科やオンライン診療で処方してもらうことができます。婦人科は、事前に予約が必要な場合が多いので、受診前に病院に問い合わせてみましょう。

最近では、超低用量ピルを処方してもらえるオンライン診療も増えてきています。オンライン診療であれば、自宅にいながら診察を受けられるので、通院の負担を軽減できます。忙しい方や、近くに婦人科がない方でも、気軽に受診できるのがメリットです。

オンライン診療の流れとしては、サイトから診察を予約し、医師との通話やビデオ通話で診察を受けます。その後、自宅に郵送してもらうという流れになります。

スマホで簡単に処方してもらうことが可能なので、婦人科が近くにない場合や、通院するのに抵抗がある場合はぜひ検討してみてください。

参考:厚生労働省「健康・医療オンライン診療について

まとめ

この記事では、超低用量ピルについて詳しく解説しました。

超低用量ピルは、エストロゲン量が0.03mg未満の経口避妊薬です。低用量ピルよりもホルモン量が少なく、副作用が少ないのが特徴です。

生理痛や月経困難症の改善、子宮内膜症の治療、生理不順やPMS(月経前症候群)の緩和、ニキビや肌荒れの改善など、様々な効果が期待できます。

フリウェルやヤーズフレックスなど、多くの種類があるので、自分に合ったピルを選ぶことが大切です。副作用として不正出血や頭痛、吐き気などが起こる可能性もあります。

超低用量ピルはオンライン診療や婦人科で処方してもらうことができます。超低用量ピルの服用を検討している場合は、医師に相談して、自分に合ったピルを選びましょう。

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