ピルの服用時間がずれるとどうなる?時間別の対処法や飲み方のポイントを紹介

ピルを飲んでいると、「飲む時間がずれてしまった」ということもあるでしょう。特に、急な予定変更で生活リズムが崩れると、うっかり飲み忘れてしまうことも少なくありません。

この記事では、ピルの服用時間がずれるとどうなるのか、時間別の対処法や服用時間に関する飲み方のポイントを紹介します。安心してピルと付き合えるように、正しい知識をきちんと把握しておきましょう。

医師 新田凌也
当記事の監修医師
医師:新田 凌也
島根大学医学部卒業卒業後、神戸大学医学部附属病院、丹波医療センター研修。ミライメディカルクリニックでオンライン診療全般を担当。

ピルの服用時間がずれるとどうなる?

ピルは毎日決まった時間に服用することが大切ですが、うっかり飲み忘れてしまう、あるいは予定が変わり服用時間がずれてしまうこともあるでしょう。ピルの服用時間がずれると具体的にどのような影響があるのでしょうか。

避妊効果が低下する可能性がある

低用量ピルは、毎日服用することで体内のホルモンバランスを一定に保ち、排卵を抑制することで避妊効果を発揮します。服用時間がずれると、このホルモンバランスが乱れ、排卵が起こりやすくなる可能性があります。

特に、飲み忘れが続く、あるいは服用時間が大幅にずれる場合は、避妊効果が著しく低下する可能性があるので注意が必要です。

不正出血が起こる可能性がある

ピルの服用時間がずれると、ホルモンバランスが乱れるため、不正出血が起こる可能性があります。不正出血は、少量の出血や点状の出血など、様々な形で現れます。不正出血があった場合でも、ピルの服用は継続してください。

ただし、出血量が多い場合や長期間続く場合は、医療機関に相談しましょう。

ピルの服用時間がずれた場合の対処法

ここでは、ピルの服用時間がずれてしまった場合の対処法を、ずれの時間ごとに分けてご説明します。

参考文献:「低用量ピルガイドライン

3〜4時間以内の場合

ピルの服用時間が3〜4時間程度ずれてしまった場合、多くの低用量ピルでは大きな問題はありません。気づいた時点で、すぐに1錠服用してください。その後は、いつもの時間に服用するように戻しましょう。

12〜24時間以内の場合

服用時間が12時間以上ずれてしまった場合も、なるべく早く、気づいた時点で1錠服用してください。そして、次の通常の服用時間もいつも通りに1錠服用します。1日に2錠服用することになっても問題ありません。

24時間以内のずれであれば避妊効果には影響がないとされていますが、特定の種類のピルでは影響が異なる場合もあるため、服用中の薬の説明書や医療従事者の指示に従うことが重要です。

24時間以上の場合

24時間を超えて服用時間がずれてしまった場合は、気づいた時点で、直近の飲み忘れた2錠を服用します。その後は、通常通りの時間に次の錠剤を服用し続けてください。

避妊効果が低下している可能性があるため、7日間連続で服用できるまでは、他の避妊法を併用するようにしましょう。

もし、48時間以上ずれてしまった場合は服用を一旦中止する必要があります。次の月経を待って新しいシートから再開しなければならないので、医師または薬剤師に相談するようにしてください。

ピルの服用時間に関する飲み方のポイント3つ

ここでは、ピルの服用時間に関する3つのポイントを紹介します。

ポイント1|生活リズムに合わせて服用時間を設定する

ピルは毎日同じ時間に服用することが推奨されています。しかし仕事の時間がバラバラだったり、急な予定が入ることも少なくありません。

ご自身の生活リズムに合わせて、毎日忘れずに服用できる時間帯を選びましょう。たとえば、服用時間がバラバラにならないように、毎朝起床後、あるいは毎晩就寝前など、習慣化しやすいタイミングで服用するのがおすすめです。

起床時間がバラバラなのであれば、逆に起きていることが多い時間帯を設定するのも良いでしょう。ライフスタイルに合わせて、自分にあったタイミングを設定することが大切です。

ポイント2|飲み忘れ防止の対策をする

服用時間のずれを防ぐためには、飲み忘れ防止の対策が大切になります。スマホのアラームを設定する場合は、繰り返しを「毎日」に設定します。普段使用しているものとは違うピル専用のサウンドを設定しておくと、聞いただけで服用タイミングだと気づけるのでおすすめです。

また、ピルケースと連動したアプリなども活用できます。毎日確実に服用するための、工夫してみましょう。服用時間のずれが続くと、避妊効果が低下する可能性があるため、飲み忘れには十分注意しましょう。

ポイント3|副作用が心配なら就寝前がおすすめ

ピルの副作用として、吐き気や頭痛などが現れる方もいます。これらの症状は、服用後数時間で現れることが多いため、副作用が心配な場合は、就寝前に服用するのがおすすめです。

睡眠中に副作用が現れれば、日常生活への影響を最小限に抑えられます。ご自身の体調に合わせて服用時間を調整することも考えてみましょう。

避妊効果に不安があればアフターピルを服用しよう

低用量ピルの服用時間を守ることは、確実な避妊効果を得る上で大切です。服用時間がバラバラになる、あるいはいつもと時間がずれてしまうことで、避妊効果がきちんと発揮できているか不安になる方もいらっしゃるかもしれません。

24時間以上ずれてしまった場合は、7日間は他の避妊法(コンドームなど)を併用することが推奨されています。その期間に避妊なしの性行為をしてしまった場合はアフターピルの服用を検討したほうがいいでしょう。

アフターピルは性行為後72〜120時間以内に服用することで、高い避妊効果が期待できます。服用までの時間が早ければ早いほど効果が高くなるため、避妊の失敗に気づいたらすぐに行動することが大切です。

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まとめ

ピルの服用時間がずれてしまうと、避妊効果に影響が出るのではないかと心配になりますよね。3〜4時間程度の時間ずれであれば、避妊効果への影響はほとんどありませんので、ご安心ください。しかし、24時間以上ずれてしまうと、避妊効果が低下する可能性があります。

ピルの服用時間を守るためには、生活リズムに合わせて服用時間を設定し、飲み忘れ防止の対策を講じることが大切です。

例えば、毎日同じ時間にアラームをセットしたり、ピルケースを目につく場所に置いたりするなどの工夫が効果的です。また、副作用が心配な方は、就寝前に服用するのも一つの方法です。

ピルの時間ずれによる避妊効果への影響は、ずれの程度やピルの種類によっても異なります。

もし、ピルの服用時間が大幅にずれてしまい、避妊効果に不安がある場合は、アフターピルの服用も検討しましょう。不安な点や疑問点がある場合は、一人で悩まずに、早めに医療機関へ相談することをおすすめします。

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