妊娠9週目のつわりについて。最もつらい時期の対策と受診目安を詳しく解説

妊娠9週目は、多くの妊婦さんにとってつわりがピークを迎える時期とされています。吐き気や食欲不振に悩まされる方も多く、日常生活に支障をきたすこともあるかもしれません。

この記事では、妊娠9週目のつわりの特徴と対策、そしてお腹の中の赤ちゃんがどのように成長しているのかについて詳しく紹介します。この大切な時期を少しでも快適に過ごすための参考になれば幸いです。

医師 新田凌也
当記事の監修医師
医師:新田 凌也
島根大学医学部卒業卒業後、神戸大学医学部附属病院、丹波医療センター研修。ミライメディカルクリニックでオンライン診療全般を担当。

妊娠9週目はつわりの最もつらい時期

妊娠9週目は、つわりがピークを迎える時期です。吐き気や嘔吐、食欲不振、倦怠感などが強く現れ、日常生活に支障をきたすこともあります。つわりのピークは妊娠10週目頃までとされていますが、症状がいつまで続くかは個人差があります。

妊娠12~16週頃には自然に落ち着く方が多いようです。ただし、つわりの症状や期間は個人差が大きく、9週目でピークを迎える方、10週目以降にピークを迎える方、あるいは9週目でつわりが落ち着き始める方もいます。

なかには妊娠9週目でも、つわりがまだ軽い、あるいは全くないという方もいます。これは決して異常なことではありません。つわりの有無や重さは、体質やホルモンバランスなどによって個人差が大きく、つわりがない、あるいは軽いからといって、赤ちゃんの発育に問題があるわけではありません。

どちらにせよ、妊娠初期は身体の変化が大きい時期です。無理をせず、十分な休息と栄養を摂るように心がけましょう。

妊娠9週目はどの程度?つわりのピークは妊娠8週〜10週目頃

つわりのピークは一般的に妊娠8週目から10週目頃と言われています。妊娠9週目は、つわりのピークに悩まされている方も多いのではないでしょうか。

(編集部作成)

軽いつわりは、一般的に病気と定義されることはありませんが、重度の場合は「妊娠悪阻」という病気として定義されることもあります。食事や水分が十分に取れないと胎児に影響を与える可能性もありますので、遠慮なく医師に相談しましょう。

妊娠9週目のつわり対策3つ

妊娠9週目は、つわりの症状が強く出たり、波のように症状が変化したりすることもあります。ここでは、このつらい時期を少しでも楽に乗り切るための対策を3つ紹介します。

対策1|家事や仕事は無理せずに休む

妊娠9週目ごろは、つわりがピークを迎える時期と言われています。そのため、仕事や家事が思うようにできない方もいらっしゃるかもしれません。「休めない…」と感じてしまう方もいるかもしれませんが、この時期は赤ちゃんを守り育てることに専念しましょう。

職場の上司や同僚に相談し、休暇を取得したり、勤務時間を調整したりするなど、負担を軽減する方法を検討してみましょう。家事についても、ご家族に協力をお願いしたり、家事代行サービスを利用したりするなど、できる範囲で進めていくと良いでしょう。

対策2|空腹状態の時間を作らないよう工夫する

空腹になると吐き気が強くなることがあるため、こまめな食事を心がけましょう。1日5~6回に分けて、2~3時間おきに少量の食事を摂ります。おにぎり、クラッカー、ヨーグルト、フルーツなど、ご自身が食べやすいものを用意しておくと安心です。

空腹状態を防ぐため、寝る前や起きてすぐに軽く食べられるよう、枕元に軽い菓子類を常備しておくのも良いでしょう。

対策3|重症化した場合は迷わず受診する

つわりが重い場合は我慢せずに医療機関を受診しましょう。脱水症状や体重減少がひどい場合は、点滴や入院が必要になることもあります。

受診目安
  • 水分が摂れず、脱水症状がある
  • 尿の色が濃く、量が少ない
  • 体重が減り続けている
  • 食欲不振がひどく、ほとんど何も食べられない

つわりは、妊娠・出産を経験する上で避けては通れない道です。これ以外にも、つわりによる精神的なストレスが大きかったり、不安を感じている場合は一人で抱え込まず医療機関のサポートを受けるようにしましょう。

妊娠9週目の赤ちゃんの状態

妊娠9週目に入ると、ますます人間らしい姿へと成長を遂げていきます。

この頃の赤ちゃんは、CRL (頭殿長) でいうと2〜3cmほど、体重は2〜4gほど。まだ小さなブルーベリーくらいの大きさですが、体の中では驚くべきスピードで発達が進んでいます。

顔つきは、目や鼻、口などのパーツがさらにハッキリとしてきて、人間らしい表情がわかるようになってきます。小さな手足には指がしっかりと形成され、超音波検査では指を動かしたり、体をくねらせたりする姿が見られることもあるでしょう。

内臓では、心臓が4つの部屋に分かれ、力強く脈を打ち始めます。脳や肺、胃や腸などの消化器官も発達し、それぞれが重要な役割を果たす準備を着々と進めています。

この時期の赤ちゃんは、まだ外からの刺激を感じることはできませんが、お母さんの体内で安全に守られながら、すくすくと成長を続けています。お母さんは、バランスの取れた食事と十分な休息を心がけ、健やかな妊娠生活を送りましょう。

まとめ

妊娠9週目は多くの方にとってつわりのピークを迎える時期です。吐き気や嘔吐、食欲不振などの症状が強く現れ、日常生活にも影響することがあります。

一般的につわりは妊娠8〜10週目頃がピークとされ、12〜16週頃に自然と落ち着くことが多いですが、個人差が大きく、症状の有無や程度は人それぞれです。つわりがない、または軽い場合でも、赤ちゃんの発育に問題があるわけではありません。

つわり対策としては、家事や仕事は無理せず休む、空腹状態にならないよう工夫する、重症化した場合は迷わず受診する、ことが大切です。

この時期の赤ちゃんは「胎芽」から「胎児」へと呼び名が変わり、大きさはブルーベリー程度(CRL 2〜3cm、体重2〜4g)ですが、発達は急速に進んでいます。顔のパーツがはっきりし、指も形成され、心臓は4つの部屋に分かれて力強く脈打ち始めます。内臓の発達も進み、人間らしい姿へと成長を遂げています。

妊娠初期は母体の変化が大きい時期です。無理をせず、十分な休息と栄養を摂りながら、赤ちゃんの成長を見守りましょう。

6週目つわりが始まりやすい時期だが、まだ軽い人もいる
7週目徐々に症状が強くなる人が多い
8週目つわりのピークに差し掛かる
9週目つわりがピークに達する人が多い
10週目つわりのピークが続くが、波が出てくる
11週目つわりの終わりが見えてくる人もいるが、まだ続く人も
12週目つわりが終わる人が増えるが、長引く人もいる

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