妊娠6週目は、一般的につわりが始まることが多い時期です。吐き気や嘔吐、食欲不振、異常な眠気など、これまで経験したことのない症状に戸惑う方も少なくありません。6週目でまだ何も感じない方も、これから症状が本格化していく可能性もあるため、この時期は今後の対策を考える重要なタイミングとなります。
この記事では、妊娠6週目に起こりやすいつわりの症状や、今からできる具体的な対策、医療機関を受診すべきサインまで、詳しく解説していきます。周囲のサポートを受けながら、ご自身のペースでこの大切な時期を過ごしていきましょう。

目次
妊娠6週目はつわりの兆候が出始める時期
妊娠6週目は、つわりの兆候が出始める時期にあたります。
ホルモンバランスが大きく変化するため、吐き気や嘔吐、食欲不振、倦怠感、眠気、においに敏感になるなど、様々な症状が現れる可能性があります。特定の食べ物のにおいがダメになったり、以前は好きだった食べ物が受け付けなくなったりするケースも珍しくありません。
しかし、つわりの始まりや終わり、症状の重さには個人差が大きく、妊娠6週目ですでに辛い思いをしている方もいれば、全く症状がない方もいます。つわりが始まる時期が遅い方や、全く症状が出ない方も珍しくありません。
妊娠6週目になってもつわりがない場合、不安に感じる方もいるかもしれません。しかし、胎児の発育とつわりの有無は必ずしも関連しているわけではないため、つわりがない場合でも、赤ちゃんは順調に育っている可能性が高いです。
ただし、つわり以外の症状、例えば、強い腹痛や出血がある場合は、念のため医療機関を受診しましょう。また、つわりが急に軽くなった、あるいは全くなくなった場合も、念のため医師に相談することをおすすめします。
妊娠6週目はどの程度?つわりのピークは妊娠8週〜10週目頃
つわりのピークは一般的に妊娠8週目から10週目頃と言われています。6週目では、これから本格化する可能性も考えられます。

(編集部作成)
軽いつわりは、一般的に病気と定義されることはありませんが、重度の場合は「妊娠悪阻」という病気として定義されることもあります。食事や水分が十分に取れないと胎児に影響を与える可能性もありますので、遠慮なく医師に相談しましょう。
妊娠6週目のつわり対策3つ
妊娠6週目になると、つわりが始まる方もいらっしゃいます。まだつわりが軽い方も、これからひどくなる方も、今のうちから対策を始めましょう。
対策1|早めに仕事を調整したり休息時間を確保しておく
つわりがひどい場合は、仕事を休んだり、勤務時間を短縮したりすることも考えましょう。上司や信頼できる同僚だけでも構いませんので、職場の人に妊娠を報告し、理解と協力を得られるようにしておくと安心です。
また、通勤時間や仕事内容など、負担を軽減できる方法を検討しましょう。少しでも気分が悪いと感じたら、休憩時間をこまめに取ることも大切です。
対策2|飲み物の準備をしておく
妊娠6週目では、つわりがまだ軽い方もいるかもしれません。しかし、一般的には8週〜10週にかけてつわりのピークが来ることが多いため、ひどくなる前にできる限りの準備をしておきましょう。
つわり中は、脱水症状になりやすいので、こまめな水分補給が大切です。水やお茶だけでなく、スポーツドリンクや経口補水液なども用意しておきましょう。
また、冷たい飲み物や酸っぱい飲み物は、吐き気を抑える効果があると言われています。枕元に飲み物を用意しておくと、夜中や朝方に目が覚めた時にもすぐに水分補給ができます。
対策3|葉酸を含む食品を意識的に摂取しておく
葉酸は、妊娠初期に特に重要な栄養素です。また、胎児の神経管閉鎖障害のリスクを低減する効果があると言われています。食欲がない時でも、葉酸を摂取できるように、今のうちに意識して葉酸を含む食品を選びましょう。
葉酸は、ほうれん草やブロッコリーなどの緑黄色野菜、いちごなどの果物、レバーなどに多く含まれています。
こんな症状があれば病院へ行くべきサイン
妊娠6週目ごろは、つわりが始まる時期です。初めての感覚に戸惑う人も少なくありません。ここでは、受診の目安を3つ紹介します。あくまで目安ですので、気になる症状があれば一人で抱え込まず、医療機関を受診するようにしましょう。
サイン1|水分が全く取れない
妊娠6週目でつわりがひどい場合、水分摂取が難しくなることがあります。
尿の量が減ったり、色が濃くなったり、口の中が乾燥したりするなどの症状が見られたら、脱水症状のサインかもしれません。脱水症状は母体にも胎児にも悪影響を与える可能性があるので、水分が全く取れない場合は、すぐに病院を受診してください。
サイン2|身体のだるさが強くて基本的な生活動作ができない
つわりによる吐き気や嘔吐、食欲不振などが原因で、体力が著しく低下し、日常生活に支障をきたす場合があります。
食事の準備や入浴、着替えなどの基本的な生活動作が困難になるほどの倦怠感や脱力感は、我慢せずに医療機関に相談しましょう。
サイン3|出血や腹痛の症状がある
つわりとは別に、出血や腹痛がある場合は、流産や子宮外妊娠などの可能性も考えられます。
特に、鮮血の出血や強い腹痛がある場合は、すぐに医療機関を受診してください。
上記以外にも、つわりが原因で体重が極端に減少したり、精神的に不安定になったりする場合は、医療機関へ相談しましょう。
妊娠6週目の赤ちゃんの状態
妊娠6週目の赤ちゃんは、まだ胎芽と呼ばれる状態ですが、目覚ましいスピードで成長を遂げています。その大きさは、小さなあずき粒ほどの約5~7mm程度です。
この時期には、脳や脊髄などの神経組織の形成が始まり、心臓の元となる器官も形成され、早い段階で心拍が確認できるようになります。また、手足や目、鼻、口などの器官の元となる部分も形成され始め、へその緒や胎盤の元となる絨毛組織も発達し始めます。
超音波検査では、胎嚢の中に小さな胎芽が確認できるようになり、心拍が確認できることもありますが、まだ小さいため確認できない場合もあります。胎芽はまだ小さく、頭と胴体の区別がつきにくい形をしています。
妊娠6週目は、流産のリスクが比較的高い時期でもあります。この時期の赤ちゃんの成長は非常に重要であるため、妊婦さんは無理をせず、安静に過ごすことが大切です。ご心配な点やご不明な点がある場合は、必ず医師に相談してください。
まとめ
妊娠6週目は、多くの方にとってつわりの始まりとなる重要な時期です。この時期のつわりは個人差が大きく、すでに強い症状が出ている方もいれば、まだ何も感じない方もいます。また、これから症状が本格化していく可能性もあるため、早めの準備が大切です。
つわりのピークは一般的に妊娠8週目から10週目頃とされています。そのため、6週目の時点で可能な対策を始めることをおすすめします。具体的には、仕事の調整や休息時間の確保、水分補給の準備、葉酸を含む食品の意識的な摂取などが重要です。
特に注意が必要なのは、水分が全く取れない、基本的な生活動作ができないほどの倦怠感がある、出血や腹痛の症状がある、といった場合です。これらの症状が見られたら、早めに医療機関を受診しましょう。
つわりの有無や程度は、胎児の発育と必ずしも関連していません。しかし、症状に不安を感じたり、日常生活に支障をきたすほどつらい場合は、一人で抱え込まず、医療機関に相談することをおすすめします。