妊娠11週目のつわりについて。症状が落ち着いてくる時期の対策を詳しく解説

妊娠11週目を迎え、多くの妊婦さんにとって待ちに待ったつわりの軽減が見え始める時期となりました。これまでの辛かった日々から少しずつ解放され、「もう少し頑張れば安定期」という希望が見えてくる瞬間でもあります。

この記事では、妊娠11週目におけるつわりの特徴と対策、そしてお腹の中の赤ちゃんの成長について紹介します。つわりが終わりに向かう中での新たな生活リズムの作り方について、ぜひ参考にしてみてください。

医師 新田凌也
当記事の監修医師
医師:新田 凌也
島根大学医学部卒業卒業後、神戸大学医学部附属病院、丹波医療センター研修。ミライメディカルクリニックでオンライン診療全般を担当。

妊娠11週目はつわりが少しずつ落ち着いてくる時期

妊娠11週目になると、つわりが少しずつ落ち着いてくる妊婦さんも増えてきます。個人差が大きいため、11週目でもまだ辛い時期の方もいます。しかし、以前と比べて少しでも楽になってきたと感じる部分があれば、それはつわりが終わりに向かっているサインかもしれません。

妊娠11週目でつわりがなくなった場合、赤ちゃんの成長に問題があるのではないかと不安になる方もいるかもしれません。しかし、つわりが早く終わる方もいますので、必ずしも心配する必要はありません。

また、妊娠11週目でも、つわりのピークが続いている方もいます。つわりが長引く場合、脱水症状や栄養不足に陥りやすいため、注意が必要です。吐き気がひどく水分や食事がとれない、体重が減り続けている、といった症状がある場合は、早めに医師に相談しましょう。

妊娠11週目はどの程度?つわりのピークは妊娠8週〜10週目頃

つわりのピークは一般的に妊娠8週目から10週目頃と言われています。11週目では、人によってはつわりが落ち着いてくることもあります。

(編集部作成)

軽いつわりは、一般的に病気と定義されることはありませんが、重度の場合は「妊娠悪阻」という病気として定義されることもあります。食事や水分が十分に取れないと胎児に影響を与える可能性もありますので、遠慮なく医師に相談しましょう。

妊娠11週目のつわり対策3つ

妊娠11週目の時期は、つわりが落ち着き始める方もいれば、まだまだ続く方もいらっしゃいます。ここでは、少しずつ症状が落ち着いてきたタイミングでの対策を3つ紹介します。

対策1|栄養バランスを意識した食事を心がける

つわりが落ち着き始めると、食欲が回復してくることが多いです。ここで大切なのは、偏った食事ではなく、栄養バランスの取れた食事を心がけることです。赤ちゃんの発育に必要な栄養素をしっかり摂取しましょう。

妊娠中に意識したい栄養素
  • タンパク質(肉、魚、卵、大豆製品)
  • カルシウム(乳製品、小魚、緑黄色野菜)
  • 鉄分(赤身肉、レバー、ほうれん草)
  • 葉酸(緑黄色野菜、豆類)

最初は消化の良いものを中心に、少量ずつ回数を分けて食べるようにしましょう。旬の野菜や果物を取り入れ、ビタミン・ミネラルを補給することも大切です。なお、塩分や糖分の摂り過ぎに注意してください。

対策2|マタニティヨガやストレッチなどの軽い運動を取り入れる

体調が良い日には、軽い運動を取り入れてみましょう。適度な運動は、気分転換になるだけでなく、体力維持や体重管理にも役立ちます。

妊娠中におすすめの運動
  • マタニティヨガやストレッチ:体の柔軟性を高め、リラックス効果も期待できます。
  • ウォーキング:日光を浴びながら、ゆっくりと体を動かしましょう。
  • スイミング:浮力で関節への負担が少なく、全身運動ができます。

妊娠中の運動は、体調に合わせて無理のない範囲で行うことが大切です。水分補給をこまめに行い、お腹が張ったり、体調が悪くなったらすぐに中止するようにしてください。

対策3|妊娠中でもできる趣味を探してみる

つわりが落ち着き、体調が安定してくると、時間を持て余すこともあるかもしれません。新しい趣味を見つけたり、好きなことに没頭することで、気分転換になり、ストレス軽減にもつながります。

読書や手芸、映画鑑賞や音楽鑑賞などがおすすめです。安定期に入って体調が良いようでしたら、ちょっとした遠出もリフレッシュに最適です。

妊娠11週目の赤ちゃんの状態

妊娠11週目に入ると、赤ちゃんはますます人間らしく成長し、活発に動き始めます。CRL(頭殿長)は4~5cmほどになり、プラムくらいの大きさです。顔つきはさらに整い、耳の位置がほぼ定まります。手足の指も完成し、小さな爪も生え始めています。

内臓では、肝臓が胆汁を生成し始め、腎臓も尿を作り始めます。腸は活発に動き、羊水を取り込んだり出したりするようになります。また、外性器の発達も進み、超音波検査で性別が判別できる場合もあります。

赤ちゃんは羊水の中で手足を活発に動かし、羊水を飲んだり、おしっこをしたりしています。しかし、まだ妊婦さんにはその動きを感じることはできません。

この時期の赤ちゃんは、胎盤を通して栄養や酸素を十分に受け取り、急速に成長を続けます。妊婦さんは、バランスの取れた食事と十分な休息を心がけ、赤ちゃんの健やかな発育をサポートしましょう。

まとめ

妊娠11週目は、多くの妊婦さんにとってつわりが少しずつ落ち着き始める時期です。食べられるものが増えたり、吐き気が軽減したりと、症状に改善が見られる方が増えてきます。

ただし、個人差が大きく、まだつわりが続く方もいれば、すでに症状がほとんどなくなる方もいます。つわりの終わり方に正解はなく、早く終わったからといって赤ちゃんの発育に問題があるわけではありません。

この時期のつわり対策としては、栄養バランスを意識した食事を心がける、マタニティヨガやウォーキングなど軽い運動を取り入れる、妊娠中でもできる趣味を見つけてリフレッシュする、などが効果的です。

一方で赤ちゃんは、プラムほどの大きさ(CRL 4〜5cm)に成長し、ますます人間らしい姿になっています。顔つきが整い、手足の指も完成し、爪も生え始めます。内臓機能も発達し、肝臓が胆汁を、腎臓が尿を作り始めます。羊水の中で活発に動くようになりますが、まだママはその動きを感じることはできません。

妊娠11週目は、つわりとの付き合い方が変わり始め、赤ちゃんとの新しい関係が徐々に始まる時期。体調の変化を前向きにとらえながら、赤ちゃんの成長を楽しみにしていきましょう。

6週目つわりが始まりやすい時期だが、まだ軽い人もいる
7週目徐々に症状が強くなる人が多い
8週目つわりのピークに差し掛かる
9週目つわりがピークに達する人が多い
10週目つわりのピークが続くが、波が出てくる
11週目つわりの終わりが見えてくる人もいるが、まだ続く人も
12週目つわりが終わる人が増えるが、長引く人もいる

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