アフターピルと低用量ピルの違いは?併用時の注意点も解説

アフターピルと低用量ピルは、どちらも避妊を目的とした薬ですが、その使用方法や効果には大きな違いがあります。

この記事では、アフターピルと低用量ピルの違い、そして併用する際の注意点について詳しく説明していきます。正しい知識を身につけることで、より安全で効果的な避妊を実現できるでしょう。

アフターピルと低用量ピルは使い方の違う避妊薬

アフターピルと低用量ピルは、どちらも避妊薬として使用されますが、使い方が大きく異なります。理由は、アフターピルと低用量ピルでは使用目的や効果に大きな違いがあるためです。

まずは、アフターピルと低用量ピルの違いを、使用目的や効果、服用方法などを比較しながら解説します。

アフターピルと低用量ピルの使用目的

アフターピルとピルでは、次のように使用目的が大きく異なります。

アフターピル性行為後における緊急の避妊が目的
低用量ピル性行為中の妊娠を防ぐ通常の避妊が目的

アフターピルは、避妊に失敗した際の緊急避妊を目的として使用されます。

具体的には、コンドームの破損や外れ、避妊を忘れた場合などです。また、性犯罪の被害にあった際にも、アフターピルを服用することで妊娠を防げます。

一方、低用量ピルは日常的な避妊を目的として使用します。毎日決まった時間に服用し続けることで排卵を抑制し、計画的に避妊できます。また、低用量ピルには、避妊以外にも生理痛の緩和や月経不順の改善など、さまざまな効果が期待できます。

つまり、アフターピルは緊急時の避妊に使われる一過性の薬剤であるのに対し、低用量ピルは継続して服用する避妊薬です。使用目的がまったく異なるため、状況に応じて使い分ける必要があります。

アフターピルと低用量ピルの避妊効果

アフターピルとピルの避妊効果の違いは、次のとおりです。

アフターピル性行為後、早く飲むほど避妊効果が高い
基本的に1回の服用で効果がある
低用量ピル日常的に適切に服用することで妊娠を防げる
服用1週間から高い避妊効果を得られる

アフターピルの妊娠阻止率は、性行為から72時間以内に服用した場合で80%程度とされています。

しかし、性行為から服用までの時間が遅ければ遅いほど、避妊効果が低下するため、できるだけ早く服用することが重要です。

一方、低用量ピルは毎日決まった時間に正しく服用し続けることで、99%の避妊効果が期待できます。

ただし、飲み忘れや下痢などで吸収が悪くなった場合は、避妊効果が低下する可能性があります。

正しい服用方法を守ることが、ピルの避妊効果を最大限に発揮させる鍵となるのです。

アフターピルと低用量ピルの副作用

アフターピルの主な副作用

アフターピルと低用量ピルでは、副作用の種類や程度も異なります。

アフターピルの主な副作用としては、吐き気や頭痛、不正出血などが挙げられます。とくに、服用後2〜3時間以内に嘔吐した場合、避妊効果が得られない可能性があるため注意が必要です。

一方、低用量ピルの副作用としては、不正出血や乳房の張りなどがあげられます。ただし、低用量ピルの種類や個人差によって副作用の症状は異なります。

アフターピルと違い、低用量ピルは継続的に服用する必要があるため、副作用が長引く場合は、医師に相談の上、低用量ピルの種類を変更することも検討しましょう。

また、低用量ピルは稀に血栓症を引き起こす可能性があり注意が必要です。血栓症は命に関わる重圧な副作用で、服用を始めて3か月〜半年の間に発症しやすいと言われています。

万が一の場合に備え、定期的な受診や検診を怠らないことが大切です。

アフターピルと低用量ピルでは副作用のリスクが異なるため、それぞれの副作用を理解し、自身に合った薬剤を選びましょう。

アフターピルと低用量ピルの服用方法

アフターピルと低用量ピルでは、服用方法も大きく異なります。

アフターピルは、避妊に失敗した後に1回のみ服用する薬剤です。具体的には、性行為から72時間以内に1錠を服用します。時間が経過するほど避妊効果が低下するため、できるだけ早く服用することが重要です。

一方、低用量ピルは毎日決まった時間に1錠ずつ継続して服用する必要があります。服用を続けることで、高い避妊効果が期待できます。

具体的には、21錠タイプの場合は21日のみ続けて7日間休薬し、28錠タイプの場合は最後の7日間はプラセボ(偽薬)を服用します。

このように、アフターピルは1回限りの服用ですが、低用量ピルは継続して服用する必要があります。服用方法を間違えると、避妊効果が得られなくなるため、しっかりと理解しておく必要があります。

アフターピルと低用量ピルの価格

アフターピルと低用量ピルでは、価格にも違いがあります。

アフターピルの価格は、一般的に6,000円から15,000円程度です。ただし、薬剤の種類や医療機関によって異なるため、事前に確認しましょう。

一方、避妊目的の場合の低用量ピルの価格は2,000円から3,000円程度が相場です。低用量ピルは病気治療が目的の場合は保険適応となり価格が下がりますが、ほとんどは避妊目的となるため、保険適応外となります。

また、アフターピルは緊急避妊が必要なときだけで良いですが、低用量ピルは継続して服用する必要があるため、毎月お金がかかることになります。

このように、アフターピルと低用量ピルでは価格にも大きな違いがあるため、自身の予算に合わせて、適切な薬剤を選ぶことが重要です。

アフターピルと低用量ピルでは、使用目的、避妊効果、副作用、服用方法、価格など、さまざまな点で違いがあり、状況に応じて適切な薬剤を選ぶことが大切です。

不安な点があれば、かかりつけの医師や薬剤師に相談しましょう。

アフターピルと低用量ピルの併用について

結論として、アフターピルと低用量ピルの併用は可能です。

ここでは、アフターピルと低用量ピル併用が必要なケースや、アフターピル服用後の低用量ピル再開のタイミングについて解説します。

併用が必要なケース

日頃低用量ピルを併用していてもアフターピルの併用が必要となるのは、以下のケースです。

  • 低用量ピルの第1週目に3錠以上飲み忘れたとき、次の偽薬服用期間(21錠タイプの場合休薬期間)までに性行為が合ったケース
  • 前のシートから次のシートに移行する際、3日以上飲み忘れたとき、次の偽薬服用期間(21錠タイプの場合休薬期間)までに性行為が合ったケース
  • ピルの避妊効果を弱めるサプリメントや漢方、薬を服用しているケース

このように、低用量ピルの避妊効果が何らかの理由で低下した場合、アフターピルを併用することで、緊急避妊が可能です。

低用量ピルを服用している女性は、このようなケースを理解しておくことで避妊の失敗を防ぎやすくなります。

アフターピル服用後の低用量ピル再開のタイミング

普段から低用量ピルを服用している人は、基本的にアフターピル服用後12時間以内から飲み始めます。

低用量ピルを服用中の人は、飲み忘れる前に何錠飲んでいたかや、飲み忘れてからどのくらいの期間で性行為をおこなったかにより飲み始めのタイミングが変わるため、医師に再開時期を確認すると、より安心です。

また、アフターピル服用後に新しく低用量ピルを服用開始したい場合も、翌日から服用できます。

ただし、新しく低用量ピルの服用を始めたときは、7日以上の服用で避妊効果が発揮されるため注意が必要です。

低用量ピルはアフターピルの代用にならない

低用量ピルは、アフターピルの代用にはなりません。

理由は、効果を発揮するための服用方法が異なるためです。

アフターピルは1錠飲めば効果が得られますが、低用量ピルは毎日継続して飲むことにより効果が得られます。

そのため避妊に失敗した際にピルを服用しても、アフターピルと同等の緊急避妊効果は得られません。

緊急避妊を目的とする場合は、必ずアフターピルを服用する必要があります。

アフターピルと低用量ピルの入手方法

アフターピルと低用量ピルはどちらも医療用医薬品で、購入には医師の診療のもとに出される処方箋が必要です。

アフターピルと低用量ピルの入手方法は、次の2つです。

  • 産婦人科で処方してもらう
  • オンラインクリニックで処方してもらう

それぞれ詳しく解説します。

産婦人科で処方してもらう

アフターピルや低用量ピルは、産婦人科を受診することで入手できます。一般的には産婦人科ですが、内科でも処方してもらえます。

産婦人科では、医師による問診や検査を経て、アフターピルや低用量ピルの処方が行われます。

産婦人科では、アフターピルや低用量ピルの服用方法や注意点についても丁寧に説明を受けられるため、安心です。

ただし、産婦人科で処方してもらう場合は、通院に時間がかかるうえ、予約を取ったり、待ち時間が発生したりなどのデメリットがあります。

とくに、アフターピルは時間の経過とともに避妊効果が低下するため、近くの産婦人科ではすぐに受診できない、という場合におすすめなのがオンライン診療です。

オンライン診療で処方してもらう

オンライン診療のメリット

アフターピルや低用量ピルは、オンライン診療で処方してもらうことも可能です。最近では、オンラインで医師に相談し、自宅まで薬を届けてくれるオンライン診療も増えています。

オンライン診療では、まずウェブサイトから問診票に回答し、問診内容から、医師がピルの適切な種類や用量を判断し、処方してくれます。

オンライン診療のメリットは、自宅にいながら医師に相談でき、処方箋を受け取れる点です。また、24時間対応のオンライン診療もあるため、夜間や休日でも、すぐに相談できます。

ウェブサイトをチェックすれば、処方にかかる費用を事前に把握することもできるので、思ってた料金と違ったということもなく、安心して受診することが可能です。

時間がなくて対面での診療が難しい方や、プライバシーを重視する方は、オンライン診療を検討してみてはいかがでしょうか。

まとめ

アフターピルは避妊に失敗した際の緊急避妊を目的とした一過性の薬剤で、ピルは日常的な避妊を目的とした継続服用薬です。

両者の併用は可能で、低用量ピルを日常的に服用している場合でも、状況に合わせてアフターピルを併用することで避妊効果を高められます。

ただし、低用量ピルはアフターピルの代用にはならないため注意しましょう。

緊急アフピルであれば、避妊専門の医師が常に在籍しており、24時間365日待ち時間なしで無料相談が可能で、国内で承認されているアフターピルを8,800円(税込)〜販売しております。心配な方やアフターピルの購入を迷われている方は、お気軽にご相談ください。

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