「マンジャロは効果が高いと聞くけれど、デメリットはないの?」「実際に使った人が感じた困りごとを知りたい」「費用や副作用はどの程度覚悟すればいいのか」という方は多いのではないでしょうか。マンジャロは高い体重減少効果が期待できる薬剤ですが、効果の高さと引き換えに考慮すべきデメリットも存在します。
この記事では、実際の使用者の声に基づいたデメリットから、それでも選ばれる理由、治療を続けるコツまで包括的に解説します。メリットとデメリットを天秤にかけて、自分に合った判断をするための参考にしてください。
三重大学医学部医学科を卒業後、東京慈恵会医科大学附属病院にて糖尿病・代謝・内分泌内科を専門とする臨床経験を積み、専門医としての研鑽を重ねる。糖尿病、脂質異常症、甲状腺疾患、副腎疾患、骨粗鬆症などの内分泌・代謝疾患に幅広く対応し、生活習慣病を含む慢性疾患の包括的な管理に精通している。専門は「糖尿病・代謝・内分泌」。エビデンスに基づいた診療と、患者一人ひとりの生活背景を重視したきめ細やかな医療を実践している。
目次
マンジャロはダイエット効果は高いが「費用」と「副作用」が主なデメリット
マンジャロ(チルゼパチド)は、その高い体重減少効果で大きな注目を集めていますが、実際に使用した人の声からは「費用負担の大きさ」や「副作用のつらさ」といった現実的な課題を挙げる声が多く見られます。痩せる効果が強い分、治療を続ける上での「続けやすさ」「安全性」、そして「コスト」のバランスを事前にしっかり理解しておくことが重要です。
下記は、編集部が独自に行なった「マンジャロ使用者139人へのアンケート調査」の結果です。実際にマンジャロを使用していた人が最も多く挙げたデメリットは次の通りでした。

- 費用負担が大きい:49.6%
- 副作用がつらい:23.4%
- 注射が面倒:16.1%
- 捨て方や管理が不便:4.4%
- 特にデメリットはなかった:6.6%
この結果から、半数近くの方が「費用面」を最大の負担と感じており、効果の高さと引き換えに金銭的なコストが継続の大きな壁になっている実態がうかがえます。
マンジャロダイエットの主なデメリット4選
アンケート結果からも見えてきた、マンジャロダイエットを始める前に知っておくべき4つの主なデメリットを詳しく解説します。
デメリット1|費用負担が大きい
アンケートで約半数の人が最大のデメリットとして挙げたのが、費用の問題です。マンジャロは現在、日本では2型糖尿病の治療にのみ保険が適用されます。そのため、ダイエット目的で使用する場合は保険適用外の「自由診療」となり、費用は全額自己負担となります。
| 用量(週1回) | 1ヶ月分(4回分)の値段相場 |
|---|---|
| 2.5mg | 20,000円~24,000円 |
| 5mg | 30,000円~41,800円 |
| 7.5mg | 39,000円~59,000円 |
| 10mg | 49,000円~79,000円 |
※上記は薬剤費のみの目安です。別途、初診料や再診料、血液検査費用、送料などがかかる場合があります。
自由診療での費用相場は、月額で20,000円台から、高用量になると100,000円を超えることも珍しくありません。この費用が毎月継続的にかかるため、効果を実感していても経済的な理由で治療を断念せざるを得ないケースも少なくないのです。
デメリット2|副作用がつらい(特に胃腸症状)
次に多く挙げられたのが、副作用のつらさです。特に治療の開始初期や薬の用量を増やした際には、吐き気、下痢、便秘、食欲不振といった消化器系の症状が現れやすくなります。

(KEGG「医療用医薬品:マンジャロ」を元に編集部作成)
これらの症状は体が薬に慣れるにつれて軽減することが多いものの、人によっては日常生活に支障が出るほどの不快感を感じることもあります。効果を実感する前に、この副作用のつらさで心が折れてしまうことも、デメリットの一つと言えるでしょう。
デメリット3|注射の手間と管理の難しさ
週に1回の注射という手軽さがある一方、自己注射そのものへの抵抗感や、注射器の管理・廃棄の難しさをデメリットと感じる人もいます。
マンジャロは冷蔵保存(2〜8℃)が必須の薬剤であり、旅行や出張の際の持ち運びには工夫が必要です。また、使用済みの注射器は医療廃棄物となるため、家庭ごみとして捨てることはできません。処方されたクリニックに返却するなど、正規のルートで処分する必要があり、この手間を不便に感じる方もいます。
関連記事:「マンジャロの使い方は?自己注射の手順と注意点を徹底解説」
デメリット4|リバウンドリスクと継続の難しさ
マンジャロは食欲を抑えることで体重減少をサポートする薬ですが、薬の使用をやめれば、その効果はなくなり食欲は元に戻ります。
薬に頼っている間に、食事内容の見直しや運動習慣の定着といった根本的な生活習慣の改善ができていないと、中止後に高確率でリバウンドしてしまいます。高い費用を払い続けることへのプレッシャーと、「いつやめられるのか」という不安の中で、リバウンドしにくい体質と習慣を確立していく必要があります。
関連記事「マンジャロのリバウンド率は?治療終了後も理想体重をキープする対策法」
それでもマンジャロダイエットが選ばれる理由
多くのデメリットがあるにもかかわらず、なぜマンジャロは選ばれるのでしょうか。それは、デメリットを上回るほどの大きなメリットがあるからです。
理由1|圧倒的な体重減少効果が期待できる
マンジャロが選ばれる最大の理由は、その圧倒的な体重減少効果です。海外の臨床試験では、最大用量の使用で平均20%以上もの体重減少が報告されており、これは他の肥満治療薬と比較しても極めて高い数値です。
| 投与量 | 平均体重減少率 |
|---|---|
| 5mg | -15.0% |
| 10mg | -19.5% |
| 15mg | -20.9% |
参考:肥満症の患者(糖尿病ではない)を対象とした海外の臨床試験(SURMOUNT-1試験)
自力でのダイエットや他の方法で挫折した人にとって、目に見える効果が期待できる点は大きな魅力です。
理由2|自然に食事量を減らせるためストレスが少ない
「食べたいのに我慢する」という従来のダイエットの苦痛を大幅に軽減してくれる点も、大きなメリットです。
マンジャロは脳の満腹中枢に働きかけ、さらに胃の動きを緩やかにすることで、自然と食欲が抑えられ、少ない食事量でも満足感を得られるようになります。無理なく食事量をコントロールできるため、ダイエットに伴うストレスが少なく、継続しやすいのが特徴です。
理由3|週1回自己注射の手軽さ
注射への抵抗感がない人にとっては、毎日薬を飲む手間がない「週1回」という頻度は非常に手軽です。
旅行などで数日間家を空ける場合でもスケジュール調整がしやすく、多忙なライフスタイルの中でも治療を続けやすいというメリットがあります。
マンジャロダイエットを続けるコツ
デメリットを乗り越え、マンジャロの効果を最大限に引き出すためには、いくつかのコツがあります。
- 副作用が軽減してから本格ダイエットフェーズへ移行する
治療初期は、まず体を薬に慣らすことを最優先します。副作用が落ち着いてきたら、食事内容の改善や軽い運動を取り入れるなど、本格的な生活習慣改善のフェーズへと移行しましょう。 - 医師と相談しながら無理のない量でスタート
副作用を最小限に抑えるため、必ず最低用量から開始し、体の反応を慎重に見ながら段階的に増量することが鉄則です。焦らず、自分の体に合ったペースを見つけることが継続の鍵です。 - 2〜3か月単位で効果と費用を見直す
「いつまでに、どのくらい痩せたいのか」という目標を立て、定期的に効果と費用が見合っているか(費用対効果)を評価しましょう。漫然と続けるのではなく、計画的に治療を進めることで、モチベーションを維持しやすくなります。
マンジャロダイエットを始めるならミライメディカルクリニックがおすすめ
マンジャロダイエットに関心があり、手軽に始めたいとお考えであれば、オンライン診療のミライメディカルクリニックがおすすめです。オンラインでマンジャロの診察から処方、そして薬の受け取りまでをスムーズに行えます。
自宅や職場など、場所を選ばずに医師の診察を受けられるため、医療機関への移動時間や待ち時間を気にすることなく、ご自身の都合の良い時間にオンラインで相談が可能です。これは、ダイエットを継続していく上での大きな利便性と言えるでしょう。
また、オンライン診療でありながらも、医師による丁寧なカウンセリングと診察を受けることができます。マンジャロダイエットに関する疑問や不安をじっくりと相談し、ご自身の健康状態やライフスタイルに合わせた適切なアドバイスを受けることができます。
なお、マンジャロ注射以外にも、リベルサスやメトホルミン、フォシーガなどの服用タイプの薬剤もあるため、医師と相談の上、ご自身に合ったものを検討してみてください。
まとめ|マンジャロのデメリットは「費用と副作用」。理解して使えば効果的
マンジャロ使用者139人への独自アンケート調査では、デメリットとして費用負担の大きさ(49.6%)、副作用のつらさ(23.4%)、注射が面倒(16.1%)が上位を占めました。特に約半数が費用面を最大の負担と感じており、ダイエット目的では自由診療となるため月額20,000円〜100,000円超の全額自己負担が継続の壁となっています。
主なデメリットは4つあります。第一に高額な費用負担で、用量に応じて月額20,000〜79,000円程度かかります。第二に吐き気・下痢・便秘などの消化器系副作用、第三に週1回の自己注射の手間と冷蔵保存・医療廃棄物処理の管理負担です。第四にリバウンドリスクで、生活習慣改善なしでは中止後に体重が戻る可能性が高くなります。
一方で選ばれる理由として、最大20.9%という圧倒的な体重減少効果、自然に食事量を減らせるストレスの少なさ、週1回という手軽さがあります。成功のコツは、副作用が軽減してから本格的なダイエットフェーズへ移行、医師と相談しながら無理のない量でスタート、2〜3か月単位で効果と費用を見直すことです。
ミライメディカルクリニックのようなオンライン診療なら、デメリットへの対処法や費用に関する相談を専門医に気軽にできる環境が整っています。マンジャロダイエットを検討している方は、ぜひ一度ご相談ください。
