仕事中に突然やってくる吐き気や嘔吐は、職場という環境ではとても対応が難しく感じられるものです。席を外すタイミングがつかめない、周囲の目が気になる、迷惑をかけてしまうのではと不安になるなど、身体的なつらさに加えて精神的な負担も大きくなります。
「このまま仕事を続けていいのか」「どこまで無理をして大丈夫なのか」と迷いながら過ごしている方も多いのではないでしょうか。この記事では、職場でつわりの吐き気が出たときにその場でできる対処法と、仕事を続けるかどうかを判断するための目安について解説します。
目次
職場で吐きそうになったときの対処法
職場でのつわりの吐き気は、予告なく突然やってきます。準備していなかったとしても、その瞬間にできることはあります。焦らず、まず自分の体を優先した行動をとることが大切です。
無理をせず早めに席を外す
吐き気を感じたとき、最も大切なのは「我慢しない」ことです。作業の途切れどころを待ったり、会議が終わるまで耐えようとしたりすることで、症状が悪化することがあります。
むかつきを感じた、冷や汗が出てきた、口に唾液がたまってきたといったサインが出たら、早めに席を立つことを優先してください。周囲への一言は「少し外します」だけで十分です。詳しい説明は後でできます。
トイレや人の少ない場所に移動する
席を外したら、トイレに向かうことが選択肢のひとつです。個室で鍵をかけられる、座れる、すぐに吐けるという点で、対応しやすい場所といえます。
トイレが遠い場合や混雑している場合は、給湯室・非常口付近・会議室の廊下など、人が少なく換気できる場所も選択肢になります。においが強い食堂やコピー機周辺は吐き気を悪化させることがあるため、避けるようにしましょう。
水分補給や姿勢を整えて落ち着くのを待つ
吐き気が落ち着いてきたら、少量の水を少しずつとることが大切です。吐いた直後に水を一気に飲もうとすると、再び吐き気を誘発することがあります。一口ずつ、時間をあけながら補給するイメージで試してみてください。
姿勢については、壁にもたれる・床や便座に座るなど、楽に感じる体勢をとりましょう。深呼吸を繰り返しながら、体が落ち着くのを待つことが大切です。

職場で吐いてしまった後の対応
吐いてしまった後は、すぐに仕事に戻ろうとせず、段階的に判断することが大切です。体が落ち着いていない状態で作業を再開しても、また症状が出る可能性があります。自分を責めず、まず体を優先する視点を持つようにしましょう。
体調が落ち着くまで無理に仕事を続けない
吐いた直後にすぐ席に戻ることは、体への負担が大きくなります。少し時間をおいて、自分の状態を確認してから戻るかどうかを判断してください。
回復のひとつの目安は、少量の水が口にできるようになることです。立ち上がったときに強い不快感がなくなってきたら、席に戻ることを考えてみてください。「戻れそう」と感じるまで、トイレや休憩室でゆっくり待つことを優先してください。
必要に応じて早退や休みを判断する
嘔吐が繰り返される、水分がまったくとれない、立っているのがつらいという状態であれば、早退を検討することが必要です。無理に残っても体の回復は遅くなり、翌日以降への影響も出やすくなります。
症状が繰り返し起きる場合は、「母健連絡カード(母性健康管理指導事項連絡カード)」の活用も選択肢のひとつです。これは医師が記入し、職場に提出することで勤務時間の短縮や業務の調整を会社に求められる公式な書類です。医師の指導内容に応じて、勤務時間の短縮や休業などの措置を受けられる場合があります。
参考:厚生労働省「母健連絡カードについて」
妊娠を職場に伝えていない場合の対応
妊娠をまだ職場に伝えていない状態でのつわりは、対応がより難しく感じられます。理由を説明できない中で頻繁に席を外すことへの気まずさや、周囲の目が気になることもあるでしょう。できる範囲で、最低限の対応をとることを考えてみてください。
体調不良として最低限伝える方法
妊娠を伝えていなくても、「体調が優れない」という事実は正直に伝えることができます。席を外す際や早退する際は、「胃の調子が悪くて」「体調が優れないので少し外します」といった一言で十分です。
詳細を聞かれた場合も、「胃腸の調子が悪い状態が続いていて」と答える範囲で問題ありません。妊娠を明かさなくても、体調不良への配慮を求めることはできます。
症状が続く場合は早めの相談も検討する
つわりの症状が毎日続く場合、職場に伝えることも検討すべき選択肢です。伝えることで業務の調整がしやすくなり、無理な状況を続けずに済むケースもあります。
伝える内容は「妊娠中でつわりがある」という最低限で構いません。誰に伝えるかは、直属の上司や信頼できる同僚など、話しやすい相手から始めるのが自然です。症状がつらい段階で相談することも、適切な対応につながる行動といえます。
つわりで仕事を続けるか迷ったときの判断

「仕事を続けるべきか」という問いに、決まった正解はありません。大切なのは、気持ちではなく体の状態を基準に判断することです。無理をしないことが、自分と赤ちゃんの両方への負担を減らすことにつながります。
日常的に吐いてしまう状態は無理をしない
毎日嘔吐が続き、水分や食事も十分にとれない場合は、通常のつわりの範囲を超えている可能性があります。「慣れてきた」と感じていても、症状そのものが改善していなければ、体への負担は蓄積しています。
こうした状態が続く場合は、まず医療機関に相談することを優先してください。医師に状況を伝えることで、症状に応じた治療や薬の選択について相談しやすくなります。
参考:厚生労働省「働く女性のつわりについて」
水分や食事がとれない場合は注意が必要
水分や食事がほとんどとれない状態が続く場合、妊娠悪阻が疑われます。妊娠悪阻は、体重減少や脱水が進む状態で、点滴による水分補給など医療での対応が必要になることがあります。
以下のような状態が続いている場合は、仕事を続けることより受診を優先してください。
| 症状 | 目安 |
|---|---|
| 尿が出ない時間 | 8時間以上 |
| 体重減少 | 妊娠前比5%以上 |
| 水分摂取 | ほとんどとれない状態が続く |
参考:MSDマニュアル「妊娠悪阻」
仕事に支障が出ている場合は環境調整を考える
「仕事を辞める」以外にも、症状に合わせた働き方を選ぶ方法があります。勤務時間の短縮、在宅勤務など会社の制度に応じて相談できる場合があります。においや移動が少ない業務への変更なども、相談できる内容のひとつです。
「母健連絡カード」を活用することで、勤務時間の短縮や業務調整について、医師の指示として会社に申し出ることもできます。ひとりで判断せず、産婦人科医に相談しながら働き方を決めていくことが安心です。
参考:厚生労働省「母健連絡カードについて」

つわりが辛いならミライメディカルクリニックでボンジェスタを処方してもらおう

ミライメディカルクリニックでは、FDA(米国食品医薬品局)承認のつわり治療薬「ボンジェスタ」をオンライン診療で処方しています。ビタミンB6と抗ヒスタミン成分の組み合わせで吐き気を抑える薬で、最短当日の診察・発送に対応。通院不要で、自宅から公式LINEで予約・相談が可能です。
※ボンジェスタは日本国内未承認の医薬品です。自由診療のため公的医療保険は適用されず、医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。
まとめ
職場でつわりの吐き気や嘔吐が起きたとき、まず大切なのは我慢せず早めに席を外すことです。トイレや人の少ない場所に移動し、体が落ち着くまでゆっくり待つことが、その後の回復につながります。
吐いた後は無理に仕事を再開せず、症状の強さに応じて早退や休みを判断してください。妊娠を職場に伝えていない場合でも、体調不良として最低限伝えることで、周囲の理解を得やすくなります。
水分がとれない、毎日嘔吐が続くといった状態は、仕事の継続より受診を優先するサインです。つらいと感じたら、ひとりで抱え込まずに医療機関に相談してください。
