「マンジャロを使いたいけど、今飲んでいるピルへの影響が心配」「併用しても避妊効果は大丈夫なの?」「両方使っている人はいるのか知りたい」という方は多いのではないでしょうか。マンジャロは高い体重減少効果が期待できる薬剤ですが、女性にとって、低用量ピルなどの経口避妊薬との併用可否は治療を始める上で非常に重要な判断材料となります。
この記事では、マンジャロとピルの併用について、実際の使用者の体験から医学的なリスク、安全に併用するための具体的なポイントまで包括的に解説します。適切な知識を持って、治療と避妊の両立を実現するための参考にしてください。
目次
マンジャロとピルの併用は「基本的に可能」だが注意点あり

- マンジャロと低用量ピルは「併用可能」だが、「避妊効果の低下」と「副作用リスク」に注意が必要。
- 開始1ヶ月間は他の避妊法も併用し、医師の指導下で管理すること。体調変化があれば必ず医師へ相談。
結論から言うと、マンジャロと低用量ピルなどの経口避妊薬との間に、直接的な薬物相互作用は報告されていません。そのため、併用自体は可能です。
ただし、マンジャロには消化管の動きを緩やかにする作用があるため、服用したピルの成分が体内に吸収されるタイミングが遅れたり、吸収量が低下したりする可能性が指摘されています。特にマンジャロの治療開始時や用量を増やした際には、この影響が出やすいと考えられます。
避妊効果を確実に得るためには、いくつかの注意点を守り、医師の指導のもとで慎重に併用することが重要です。体調に変化があれば、自己判断せず必ず医師へ相談しましょう。
アンケート結果①|低用量ピルと併用している人は約2割

編集部がマンジャロ使用者139名に実施した独自アンケートでは、「現在併用している」方が9.4%、「以前併用していた」方が12.2%となり、合計で約21.6%の方が併用経験があることがわかりました。
一方で「併用していない」と回答した方が78.4%と大半を占めており、まだ併用経験者は全体としては少数派です。この結果からは、多くの方が併用の必要がなかったり、あるいは併用に対して慎重な姿勢であることがうかがえます。
アンケート結果②|ピル併用で困ったことは?

次に、ピルとの併用経験がある方(34名)に「併用で困ったことはありますか?」と尋ねたところ、16名の方が「特に問題なし」と回答しました。
一方で、何らかの変化を感じた方もおり、その内訳は「生理周期に影響があった」が11名と最も多く、次いで「体調不良が増えた(倦怠感・胃もたれなど)」が6名、「避妊効果に影響があった」と回答した方も1名いました。この結果から、半数以上の方は問題なく併用できているものの、一部の方では生理周期の乱れといった影響が出る可能性があることがわかります。
なぜマンジャロとピルの併用に注意が必要なのか?考えられる2つの理由
アンケートでも一部の方に影響が見られましたが、なぜ注意が必要なのでしょうか。その背景には、マンジャロ特有の作用による2つの理由が考えられます。
理由1|胃腸の動きが遅くなり、ピルの吸収が遅れる可能性
マンジャロは、胃の内容物が小腸へ送られるスピードを緩やかにする作用(胃内容物排出遅延作用)があります。これは満腹感を持続させ、食欲を抑える効果につながりますが、同時に服用した経口薬の吸収にも影響を与えます。
ピルは小腸で吸収されて効果を発揮するため、胃に留まる時間が長くなると、体内に吸収されるタイミングが遅れたり、吸収される総量がわずかに減少したりする可能性が否定できません。これにより、避妊効果が不安定になることが懸念されます。
理由2|吐き気・下痢などの副作用でピルを吸収できないことも
マンジャロの代表的な副作用に、吐き気・嘔吐・下痢といった消化器症状があります。もしピルを服用して数時間以内に嘔吐してしまったり、激しい下痢を起こしてしまったりした場合、ピルの有効成分が体内に吸収される前に排出されてしまう可能性があります。
このような状態が続くと、ピルの血中濃度が避妊に必要なレベルを維持できなくなり、避妊効果が大きく低下する危険性があります。
実際どうすればいい?マンジャロとピルを安全に併用する際のポイント
まず大前提として、マンジャロとピルの併用を開始する場合は、事前に医師に相談することが絶対です。その上で、ご自身の判断でできる工夫として、以下の3つのポイントを意識すると良いでしょう。マンジャロの初期の消化器症状が落ち着くまでは、特に慎重になることが大切です。
ポイント1|タイミングをずらす
ピルの吸収への影響を最小限に抑えるための、最も基本的かつ有効な工夫です。マンジャロの作用は注射後数時間にわたって消化管の動きに影響を与える可能性があるため、両方の薬剤が同時に胃の中に滞在する時間を物理的に減らすことが目的です。
明確な基準はありませんが、以下のような工夫が考えられます。
- 1日の両端に分ける
もしマンジャロを朝に注射するなら、ピルは就寝前に服用する。逆にマンジャロを夜に注射するなら、ピルは翌朝に服用するなど、服用間隔をできるだけ長く(最低でも4時間以上、できれば8時間以上)あけるのが理想的です。 - 胃腸が落ち着いている時を選ぶ
マンジャロ注射後、特に吐き気などを感じにくい時間帯が自分なりにわかっている場合、そのタイミングでピルを服用するのも良い方法です。
大切なのは、一度決めたピルの服用時間を毎日守ることです。タイミングをずらした後は、その新しい服用時間を毎日継続するようにしてください。
ポイント2|ピル服用後の体調を記録する
併用を開始したら、特に最初の2〜3回の月経周期(約2〜3か月間)は、意識的にご自身の体調の変化を記録することをお勧めします。これは、万が一トラブルが起きた際に、医師が的確な判断を下すための非常に重要な情報となります。
- 消化器症状の有無
ピル服用後に吐き気、嘔吐、下痢がなかったか。あった場合はその時間や程度を記録します。 - 不正出血の有無
本来の生理期間以外に出血(少量のおりものに血が混じる程度でも)がなかったか。 - 生理周期の変化
予定通りに生理が来たか、経血量に大きな変化はなかったか。 - その他体調の変化
普段と違う倦怠感や腹痛など、気になる症状があれば何でもメモしておきましょう。
スマートフォンのヘルスケアアプリや手帳などを活用し、「いつ、どのような変化があったか」を客観的なデータとして残すことで、漠然とした不安を解消し、医師への相談もスムーズになります。
ポイント3|体調が不安定な時は追加避妊を使う
最も確実で安心な方法は、他の避妊法を一時的に併用することです。これは「念のための保険」と考えるのが良いでしょう。特に以下の期間は、マンジャロの影響でピルの吸収が不安定になる可能性を考慮し、コンドームなどのバリア避妊法を併用することを強く推奨します。
- マンジャロ治療の開始初期
治療を開始してから最初の1〜2か月間。 - マンジャロの用量を増やした時
例えば5mgから7.5mgへ増量した場合など、体が新しい用量に慣れるまでの1か月間。 - 消化器系の副作用が強く出ている時
嘔吐や激しい下痢が続いている期間。
これらの「不安定な時期」を安全に乗り越えることで、その後のマンジャロとピルの併用をより安心して続けることができます。
マンジャロ治療を開始するならミライメディカルクリニックがおすすめ
マンジャロダイエットに関心があり、手軽に始めたいとお考えであれば、オンライン診療のミライメディカルクリニックがおすすめです。オンラインでマンジャロの診察から処方、そして薬の受け取りまでをスムーズに行えます。
自宅や職場など、場所を選ばずに医師の診察を受けられるため、医療機関への移動時間や待ち時間を気にすることなく、ご自身の都合の良い時間にオンラインで相談が可能です。これは、ダイエットを継続していく上での大きな利便性と言えるでしょう。
また、オンライン診療でありながらも、医師による丁寧なカウンセリングと診察を受けることができます。マンジャロダイエットに関する疑問や不安をじっくりと相談し、ご自身の健康状態やライフスタイルに合わせた適切なアドバイスを受けることができます。
なお、マンジャロ注射以外にも、リベルサスやメトホルミン、フォシーガなどの服用タイプの薬剤もあるため、医師と相談の上、ご自身に合ったものを検討してみてください。
まとめ|併用はOK。ただし「タイミングをずらす+最初は慎重に」
マンジャロ使用者139人への独自アンケート調査では、約21.6%がピルとの併用経験があり、そのうち約半数が「特に問題なし」と回答しています。一方で、生理周期への影響を感じた方が32.4%、体調不良が増えた方が17.6%おり、一部では何らかの影響が出る可能性があることが明らかになりました。
マンジャロとピルの併用に注意が必要な理由は、胃内容物排出遅延作用によりピルの吸収が遅れる可能性と、吐き気や下痢などの副作用でピルを吸収できない可能性の2つです。マンジャロは胃の内容物が小腸へ送られるスピードを緩やかにするため、ピルの吸収タイミングや吸収量に影響を与える懸念があります。
安全に併用するためのポイントとして、服用タイミングを最低4時間以上(できれば8時間以上)ずらす、ピル服用後の体調を2〜3か月間記録する、治療開始初期や用量増加時には追加避妊法を併用することが重要です。
併用自体は可能ですが、特にマンジャロ治療開始から1〜2か月間は慎重な管理が必要です。ミライメディカルクリニックのようなオンライン診療なら、併用に関する不安や体調変化について専門医に気軽に相談できる環境が整っています。治療を検討している方は、ぜひ一度ご相談ください。
