ボンジェスタ(BONJESTA)とは

ボンジェスタ(BONJESTA)は、妊娠時のつわり(悪心・嘔吐)の治療に用いられる徐放性錠剤です。ドキシラミンコハク酸塩(抗ヒスタミン薬)20mgとピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6誘導体)20mgの配合剤で、保存的治療に反応しないつわり症状を改善します。
米国では処方箋医薬品として取り扱われており、妊娠女性専用の治療薬として開発されています。使用前はしっかりと医師の処方を受けることが大切です。
主な特徴
- ドキシラミンとピリドキシンの配合によりつわり症状を改善する
- 1日1回就寝時から開始、必要に応じて1日2回まで増量可能
- 妊娠7~14週の女性を対象とした臨床試験で有効性確認済み
- 徐放性製剤で持続的な効果を発揮
妊娠時のつわり治療専用の薬剤のため、妊娠していない方は使用できません。
ボンジェスタを使用する前に知っておくべきこと
ここでは、ボンジェスタを使用できない方や注意が必要な方について紹介します。使用前に該当していないか確認しておきましょう。
参考:FDA「BONJESTA Prescribing Information」
ボンジェスタを使用できない方(禁忌)
- 本剤の成分(ドキシラミンコハク酸塩、ピリドキシン塩酸塩等)に対し過敏症の既往歴のある方
- MAO阻害薬を服用中の方
ボンジェスタの使用に注意が必要な方
- 授乳中の方(使用中は授乳を避ける)
- 18歳未満の方
- 眼圧上昇、狭隅角緑内障のある方
- 消化性潰瘍、幽門十二指腸閉塞、膀胱頸部閉塞のある方
- 妊娠悪阻(重篤なつわり)の方(本剤では研究されていません)
ボンジェスタと他の薬剤との相互作用
アルコールや他の中枢神経抑制薬(睡眠薬、鎮静薬等)との併用により、強い眠気が生じるおそれがあるため注意が必要です
ボンジェスタの料金

内容 | 通常価格 |
---|---|
7錠 | 15,840円 |
14錠 | 31,040円 |
28錠 | 59,840円 |
ボンジェスタの使用方法
ボンジェスタは、1日1回就寝時に1錠から開始します。翌日症状が持続する場合は、朝1錠、就寝時1錠の1日2回に増量します。使用時は以下の点に注意しましょう。
使用時の注意点
- 空腹時にコップ1杯の水で服用する
- 錠剤は噛まずに丸ごと飲み込む(徐放性製剤のため)
- 毎日継続して服用し、頓服的な使用はしない
- 眠気が生じる可能性があるため、運転や機械の操作は避ける
- アルコールや他の鎮静薬との併用は避ける
- 妊娠の進行とともに継続の必要性を再評価する
- 過敏症状が認められた場合は使用を中止する
- 尿中薬物検査で偽陽性を示す可能性がある
ボンジェスタの副作用
臨床試験で確認された副作用
5%以上- 眠気(14.3%)
市販後調査で報告された副作用
頻度不明- 心血管系:呼吸困難、動悸、頻脈
- 耳・平衡器官:めまい
- 眼:視力障害、視覚異常
- 消化器:腹部膨満、腹痛、便秘、下痢
- 全身:胸部不快感、疲労、易刺激性、倦怠感
- 免疫系:過敏症
- 神経系:頭痛、片頭痛、錯感覚、精神運動亢進
- 精神:不安、見当識障害、不眠、悪夢
- 泌尿器:排尿困難、尿閉
- 皮膚:多汗症、そう痒症、発疹、斑状丘疹性発疹
注意:本剤の使用中に眠気が最も多く報告される副作用です。眠気により転倒やその他の事故につながる可能性があるため、運転や機械の操作は医療従事者に安全性を確認されるまで避けてください。アルコールや他の中枢神経抑制薬との併用は症状を悪化させる可能性があります。
ボンジェスタに関するよくある質問
ボンジェスタに関するよくある質問とその回答を紹介します。
- ボンジェスタはどのようなつわり症状に効果がありますか?
- ボンジェスタは、保存的治療(食事療法、生活習慣の改善等)に反応しない妊娠時の悪心・嘔吐に効果があります。妊娠7~14週の女性を対象とした臨床試験で有効性が確認されています。
- 使い始めに副作用が出ることはありますか?
- 最も多い副作用は眠気(14.3%)です。また、めまい、頭痛、疲労感などが報告されています。眠気により転倒や事故のリスクがあるため、症状が安定するまで運転や機械の操作は避けてください。
- 使用してからどれくらいで効果が現れますか?
- 個人差がありますが、多くの場合は使用開始から数日以内に症状の改善が期待できます。最大効果を得るためには継続的な使用が重要です。
- 食事と一緒に服用してもよいですか?
- ボンジェスタは空腹時に服用することが推奨されています。食事と一緒に服用すると吸収が遅れ、効果が減弱する可能性があります。コップ1杯の水と一緒に空腹時に服用してください。
- 授乳中でも使用できますか?
- ボンジェスタ使用中は授乳を避けることが推奨されています。ドキシラミンが母乳中に移行し、乳児に興奮、易刺激性、鎮静などの影響を与える可能性があるためです。