生理時に頭痛が起こるのはなぜ?月経関連片頭痛やPMSの対処法を紹介

生理のたびに酷い頭痛に悩まされていませんか。ズキズキとする痛みがあると、仕事に集中できなかったり、夜もゆっくり休めずにつらいですよね。

この記事では、生理による頭痛の原因や、つらい痛みを和らげるための具体的な対策をご紹介します。頭痛が起きる時期によっても対処法が異なりますので、ご自分の生理と頭痛の関連性を確認してみてください。

生理のときに頭痛がするのはなぜ?月経関連片頭痛

引用:厚生労働省「SMART LIFE PROJECT:ホルモンバランスは仕事にも影響する

生理の時期になると頭痛に悩まされるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。上記の調査によると、約17〜18%の人が生理前や生理中に頭痛を感じていることが分かります。仕事に影響があるという項目では、下腹部痛や腰痛、眠気に次いで、4番目に多い割合です。

特に生理開始2日前から生理が終わるまでの間に強い頭痛を感じることがあり、これらの症状は月経関連片頭痛と呼ばれます。

女性の体内では、生理が始まる約1週間前から、エストロゲンの分泌量が徐々に減少していきます。このエストロゲンの急激な減少が、月経関連片頭痛の主な誘因と考えられています。

月経関連片頭痛には、通常の片頭痛より痛みが強く、持続時間が長いという特徴があります。また、吐き気や嘔吐、光や音への過敏さを伴ったり、体を動かすとガンガンと頭に響く場合が多いようです。

ただし、生理中ずっと頭痛が続く場合や、生理後も頭痛が続く場合は、一度医療機関を受診し、適切な診断を受けるようにしてください。

生理が始まると頭痛が改善するならPMSかも

生理の1週間から10日ほど前から、継続して頭痛がする方は、PMS(月経前症候群)の可能性があります。PMSは、排卵後から生理開始までの間にホルモンバランスの変動によって起こる心身の不調のことです。

頭痛以外にも、イライラしたり、眠気が強くなったり、お腹が張ったり、乳房が痛むなどの症状が現れることがあります。月経関連片頭痛と違い、生理が始まると症状は軽くなり、やがてなくなるのが特徴です。

(「94.5%の女性が抱えるPMS(月経前症候群)に関する意識調査」を参考に編集部作成)

上記の調査によると、PMSの症状として47.9%の人が頭痛を感じたことがあると回答しています。また、PMSは94.5%の女性が経験しており、症状は200種類以上あるとされています。

症状の重さや程度にかかわらず、悩んでいる症状がある場合は、我慢せずに婦人科への受診を検討しましょう。

生理で頭痛が酷いときの応急処置方法

「今、この頭痛を改善したい」という方のために、ここでは、生理で頭痛が酷いときの対処法を3つ紹介します。

応急処置1|保冷剤で冷やし横になる

まずは、明るい場所や騒音は頭痛を悪化させる可能性があるので、静かな場所で横になりましょう。

ズキズキする生理中の頭痛は、片頭痛にあたるので、こめかみなどの痛む場所に保冷剤を当てて冷やすと楽になることがあります。もし、頭全体が締め付けられるような鈍い痛み(緊張型頭痛)の場合は、温めるのが効果的です。

応急処置2|ロキソニンなどの鎮痛剤を服用する

痛みが強い場合は、市販の鎮痛剤を服用するのも効果的です。ただし、月経関連片頭痛にはトリプタン製剤などの片頭痛専用薬が有効な場合があります。

頭痛が治らない、あるいは生理中ずっと頭痛が続く場合は、自己判断せずに医療機関を受診することをおすすめします。

生理時の頭痛を予防する3つの方法

ここでは、生理時のつらい頭痛を予防するための方法を3つ紹介します。

予防方法1|漢方薬で体質改善

生理痛による頭痛に悩まされている場合、漢方薬が有効な場合があります。

呉茱萸湯
ごしゅゆとう
偏頭痛が起こり始めた時に特に効果的で、頭痛に加えて吐き気や冷えの症状がある方に適しています
当帰芍薬散
とうきしゃくやくさん
冷え性で貧血傾向がある方に適しており、頭痛の他にも腰痛、めまい、肩こりなどの症状にも効果があります
加味逍遙散
かみしょうようさん
PMSや更年期障害に伴う頭痛、肩こり、疲れ、冷えなどの症状に効果的です

体質に合った漢方薬を選ぶことで、生理前のずっと続く頭痛や生理中の頭痛、生理終わりかけの頭痛など、様々な生理時の頭痛の予防に繋がる可能性があります。

漢方薬はドラッグストアなどでも購入できますが、ご自身の体質に合った漢方薬を選ぶためには、専門家である医師や薬剤師に相談してみてください。

予防方法2|低用量ピルの服用

PMSによる頭痛が酷い場合、低用量ピルの服用を検討するのも一つの方法です。低用量ピルは、女性ホルモンの変動を抑えることで、生理痛や月経関連片頭痛の軽減が期待できます。また、他にも以下のような効果が期待できます。

《低用量ピルで得られる7つの効果》

生理期間の短縮多くの場合、生理期間が3~4日程度に短縮されます。
経血量の減少経血量が減ることで、生理中の不快感や貧血のリスクを軽減できます。
生理痛の緩和生理痛の原因となるプロスタグランジンの分泌を抑える効果があります。
PMSの改善ホルモンバランスを整えることで、イライラや気分の落ち込みなどのPMSの症状を軽減できます。
生理不順の改善生理周期が安定し、生理不順が改善されます。
避妊効果正しく服用することで、高い避妊効果が期待できます。
肌荒れの改善女性ホルモンのバランスが整うことで、ニキビなどの肌荒れを改善する効果も期待できます。

低用量ピルを服用するには医師の処方が必要です。病院に行くのが面倒であれば、オンライン診療で処方してもらうこともできます。

低用量ピルを処方してもらうならオンライン診療がおすすめ

低用量ピルは、ホルモンバランスを整えることで、生理前の眠気やだるさ、イライラなどの症状を軽減する効果が期待できます。

オンライン診療なら、忙しくてなかなか病院に行けなかったり、婦人科に通院することに心理的な抵抗がある場合でも、気軽に処方してもらうことが可能です。

自宅から電話で医師の診察を受けられるため、婦人科の受診に心理的な抵抗がある方でも、気軽に受診できます。低用量ピルは継続的な服用が必要な薬剤なので、定期的な診察を受けやすいオンライン診療がおすすめです。

参考:厚生労働省「健康・医療 オンライン診療について

まとめ

生理中に頭痛が起こるのは、主に月経関連片頭痛と呼ばれるものが原因です。これは生理が始まる少し前から生理中に起こりやすい頭痛で、ズキズキとした痛みや吐き気を伴うことがあります。

また、生理前には頭痛だけでなく、イライラや気分の落ち込みなど、PMS(月経前症候群)と呼ばれる心身の不調が現れることもあります。

生理による頭痛がひどい時は、まずは安静にして、保冷剤などでこめかみや首筋を冷やすと良いでしょう。また、ロキソニンなどの市販の鎮痛剤も効果的です。症状が続く場合は、我慢せずに医療機関を受診しましょう。

生理時のつらい頭痛を予防するためには、漢方薬で体質を改善したり、低用量ピルの服用をする方法があります。低用量ピルなら、頭痛だけでなく、生理痛やPMSの緩和にも効果が期待できます。

もし、低用量ピルの服用を検討されているのであれば、オンライン診療が便利です。自宅にいながら医師の診察を受けることができ、処方箋もレターパックで受け取れます。頭痛がひどい場合は我慢せず、ぜひ一度相談してみてください。

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