毎月やってくる生理痛、自分の痛みがどのレベルなのか気になる人も多いはず。この記事では、あなたの生理痛の重さレベルをチェックリストで簡単に診断しましょう。さらに、病院に行くべき目安や、つらい生理痛を軽減する方法も紹介します。
生理痛の重さには個人差がありますが、我慢するものではありません。自分の生理痛の状態を理解し、どのような対処をするべきか、参考にしてみてください。
目次
生理痛の重さレベル診断
生理痛の重さは、一般的に軽度、中度、重度の3つのレベルに分けられます。ご自身の生理痛のレベルを知ることで、適切な対処法を見つけることができます。
軽度レベル
- 腹痛や腰痛、頭痛はないか、あっても軽い
- 日常生活に支障はなく、通学や通勤は問題なくできる
- 鎮痛剤を服用する必要はない
軽度の生理痛とは、日常生活に支障がない程度の痛みです。腹痛や腰痛は軽いか、もしくは全く感じない方もいます。鎮痛剤を必要とせず、通常通り仕事や学校に通うことが可能な場合を指します。
たとえば、少しお腹が重い感じがする程度で、特に痛み止めを飲まなくても過ごせる場合は、軽度レベルと考えていいでしょう。
中度レベル
- 腹痛や腰痛、頭痛などの症状が出る
- 鎮痛剤を服用すれば、痛みがある程度治まる
- 時々生理痛で横になる必要があるなど、日常生活に少し支障が出る
中度の生理痛は、時折横にならなければならないほどの痛みで、日常生活に支障が出ることがあります。腹痛や腰痛、頭痛がすることもありますが、鎮痛剤を服用することで痛みが和らぎます。
波のある痛みで、立っているのが辛い時はありますが、鎮痛剤を飲めば楽になる、といった場合は中度レベルと考えていいでしょう。
重度レベル
- 耐えられないほどの腹痛や腰痛、頭痛がある
- 生理のたびに鎮痛剤を服用しており、飲んでも効かないことがある
- 強い痛みで座っていられない、寝込むことがあるなど、日常生活に支障が出る
重度の生理痛は、耐えられないほどの激しい腹痛や腰痛を伴います。座っていることさえ辛く、鎮痛剤を服用しても効果が薄いことが多いです。寝込むことも多く、日常生活に大きな支障が出ます。
痛みのあまり動くことができず、鎮痛剤を飲んでも全く効かなかったり、痛みが強く冷や汗が出て、倒れてしまったりする場合は、重度レベルと言えるでしょう。
重度の場合はもちろん、軽度や中程度の痛みであっても、日常生活で困る場面があったり、悩みがある場合は、我慢せずに婦人科に受診することをおすすめします。医師に相談することで、改善することもありますので、早めに受診してみてください。
婦人科を受診すべき生理痛の重さの目安
ここでは、婦人科を受診すべき生理痛の重さの目安を紹介します。もちろん、生理痛の程度に関係なく、相談したいことがあるのであれば婦人科に行くことが大切です。しかし、婦人科に行くか悩んでいるのであれば、目安の一つとして参考にしてみてください。
目安1|日常生活に支障が出るほどの痛み
激しい生理痛で、仕事や学校に行けない、家事もままならないといった場合は、婦人科を受診する目安の一つです。鎮痛剤を服用しても痛みが治まらない、日常生活に支障が出るほどの痛みがある場合は、我慢せずに医療機関に相談しましょう。
目安2|以前より生理痛が酷くなっている
以前は軽い生理痛だったのに、最近痛みが強くなってきた、という場合も注意が必要です。子宮内膜症や子宮筋腫などの病気が隠れている可能性もあります。痛みが強くなったり、生理痛の様子がこれまでと異なる場合は、早めに婦人科で相談することが重要です。
目安3|不正出血や吐き気、下痢などがある
生理痛以外にも、不正出血や吐き気、下痢などの症状を伴う場合は、他の病気が原因となっている可能性も考えられます。一般的な生理痛(腹痛や腰痛、頭痛)以外の症状がある場合は、自己判断せずに医療機関を受診し、適切な診断と治療を受けることが重要です。
目安4|経血量が増えたり、大きな血のかたまりが出る
生理の経血量が増えたり、大きなレバー状の血のかたまりが出るようになった場合も、婦人科への相談が必要です。子宮筋腫や子宮腺筋症などの病気が原因で、経血量が増加することがあります。
ご自身の体の変化に気を配り、気になる症状があれば早めに婦人科を受診しましょう。
生理痛が重くて休んでしまうなら月経困難症の可能性も!
生理痛は我慢するものではありません。日常生活に支障が出るほどの生理痛で、学校や仕事を休んでしまうほど辛い場合は、月経困難症の可能性があります。
月経困難症とは、生理(月経)に関連して起こる強い痛みや不快感で、日常生活に支障をきたす状態を指します。多くの場合、下腹部痛や腰痛といった痛みを伴いますが、吐き気や頭痛、めまいなど、人によって様々な症状が現れます。
月経困難症には、大きく分けて2つの種類があります。
種類 | 機能性月経困難症 | 器質性月経困難症 |
分類 | 明らかな原因となる病気がない場合 | 子宮内膜症や子宮筋腫など、何らかの病気が原因で起こる場合 |
特徴 | 思春期の女性に多く見られ、プロスタグランジンという物質が過剰に分泌されることが原因と考えられています。 | 20代以降の女性に多く見られ、原因となる病気の治療が必要になります。 |
痛みを抑える鎮痛剤(NSAIDs)、子宮の収縮を抑える薬、ホルモン剤などの薬物療法によって、治療することが可能です。
重度の生理痛は、子宮内膜症や子宮筋腫などの病気が隠れている可能性もあります。つらい症状がある場合は、我慢せずに婦人科を受診しましょう。
参考:日本産婦人科協会「(1)月経困難症」
生理痛を軽減するなら低用量ピルがおすすめ
低用量ピルは、経口避妊薬として知られていますが、生理痛の軽減にも効果的です。ピルには、一時的に排卵を抑制する作用があるため、子宮内膜が厚くならず、生理痛や経血量を抑える効果が期待できます。
また、ホルモンバランスを整えることができるので、生理周期が安定し、PMS(月経前症候群)の改善も期待できます。
服用するためには医師の処方が必要ですが、オンライン診療なら自宅から気軽に処方してもらうことが可能です。レターパックで自宅まで郵送されるので、誰にも会わずに低用量ピルを受け取ることができます。
ただし、重度の生理痛を抱えている方は、ほかの病気が隠れている可能性があるため、婦人科の受診を受けるようにしてください。
参考:厚生労働省「健康・医療 オンライン診療について」
まとめ
生理痛の重さレベルは、日常生活への影響度合いで軽度・中度・重度に分けられます。チェックリストでご自身の生理痛がどのレベルか確認してみましょう。
もし日常生活に支障が出るほどの痛みや、以前より生理痛がひどくなっている場合は、婦人科を受診することをおすすめします。不正出血や吐き気、下痢などの症状がある場合、経血量が増えたり大きな血の塊が出たりする場合も同様です。
生理痛が重くて学校や仕事を休まなければならない場合は、月経困難症や子宮内膜症などの病気が隠れている可能性があります。つらい生理痛を我慢せず、早めに医療機関を受診しましょう。
生理痛を軽減させたいなら、低用量ピルの服用も一つの選択肢です。低用量ピルは生理痛の軽減だけでなく、生理周期の安定や、PMS(月経前症候群)の改善にも効果が期待できます。
生理痛の重さレベルを把握し、適切な対処をすることが大切です。気になる症状がある場合は、自己判断せずに専門家である医師に相談しましょう。