プロ・バンサイン錠

プロ・バンサイン錠とは

プロ・バンサイン錠 15mg
有効成分日局 プロパンテリン臭化物 15mg

引用:すりのしおり「プロ・バンサイン錠

プロ・バンサインの有効成分であるプロパンテリン臭化物は、抗コリン薬の一種です。

抗コリン薬の作用により副交感神経の働きを抑えることで、多汗症や夜尿症(夜間失禁)、遺尿症(日中の失禁)、胃の痛みなどの症状を和らげる効果が期待できます

プロ・バンサインに期待できる効果

①多汗症への効果

多汗症とは、汗の量が異常に多く、日常生活に支障が出る疾患群です。全身の多汗症と局所的な多汗症があります。

日本人の10%が多汗症、そのうち約60%が腋窩多汗症といわれています。
局所的な多汗症の場合は、腋窩→足→手のひら→顔の順に治療希望が多いといわれます。
多汗症の割合は日本人の約10%ですが、そのうち医療機関を受診するのは3人に1人といわれ、通院をしていなくても、汗の悩みを抱えている人は多いでしょう。

多汗症の原因は肥満や疾患(糖尿病や甲状腺機能亢進症)・ストレス・遺伝などさまざまです。
多汗症のうち、基礎疾患があるものを「続発性多汗症」基礎疾患がないものを「原発性多汗症」といいます。

<原発性多汗症の診断基準>

局所的に過剰な発汗が明らかな原因がないまま6ヵ月以上認められ、以下の2項目以上があてはまる場合を多汗症と診断する。① 発症が25歳以下である
② 左右対称性に発汗がみられる
③ 睡眠中は発汗が止まっている
④ 週1回以上の多汗のエピソードがある
(書類を持ったらインクがにじんだ、握手をためらったなど)
⑤ 家族に多汗症がいる
⑥ それらによって日常生活に支障をきたす
(服の汗じみが気になる、制汗剤が手放せないなど)

多汗症にはさまざまな治療法がありますが、上記診断に当てはまる場合、プロ・バンサイン錠は保険診療の適応になります。

汗の分泌は自律神経によってコントロールされています。プロ・バンサイン錠で副交感神経の作用を抑えることで発汗の抑制効果が期待できます。
服用から約1時間で効果が現れ、4~5時間程度持続するため、朝の電車に乗る前や人前に立つ時など汗を抑えたい場面でよく使われます。

参考:MSDマニュアルロフェッショナル板「発汗障害」  マルホ 医療関係者向けサイト「原発性腋窩多汗症

②その他の抗コリン作用

自律神経には、交感神経副交感神経の2種類があります。
抗コリン作用とはこのうち、副交感神経の伝達物質(アセチルコリン)の働きを弱める作用です。
つまり、副交感神経の働きを抑えて、身体のさまざまな過剰な反応を落ち着かせる効果が期待できます

その他の抗コリン作用(1)夜尿症・遺尿症

遺尿症は昼夜問わず尿もれがある状態を指します。
夜寝ている間の失禁がある状態を夜尿症といいます。5歳以上で、月1回以上夜間の失禁が3ヶ月以上続く場合に夜尿症と診断します。
プロ・バンサイン錠は、膀胱の筋肉の収縮を抑制し、膀胱の容量を拡大する目的で使われることがあります。
高齢者では副作用のリスクが高いため、医師の指示に従い慎重に服用することが大切です。

その他の抗コリン作用(2)胃液の分泌抑制・消化管の収縮運動抑制

副交感神経は消化管の運動や分泌を活発にする働きがあります。
そのため、抗コリン薬であるプロ・バンサインは胃・十二指腸潰瘍、胃酸過多症、幽門痙攣・胃炎、腸炎、過敏性大腸炎、膵炎などの治療に使われることがあります。
胃痛や腹痛にはさまざまな原因があるため、まずは医療機関を受診し、医師の指示した内服薬を選択することが望ましいです。

プロ・バンサイン錠を服用する前に知っておくべきこと

プロ・バンサインは服用できない方や注意が必要な方がいます。
他の薬剤との相互作用もあるため、服用前に該当していないか確認しておきましょう。

プロ・バンサインを服用できない方(禁忌)

  • 閉塞隅角緑内障の患者
    (抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがあります。)
  • 前立腺肥大による排尿障害のある患者
    (症状を悪化させるおそれがあります。)
  • 重篤な心疾患のある患者
    (心悸亢進を起こすおそれがあります。)
  • 麻痺性イレウスのある患者
    (閉塞状態を悪化させるおそれがあります。)

プロ・バンサインの服用に注意が必要な方

以下の背景を有する方は、服用に注意が必要なため、必ず服用前に医師に相談しましょう。

  • 前立腺肥大(排尿障害がある場合を除く)のある方
    排尿障害を起こすおそれがあります。
  • 甲状腺機能亢進症、うっ血性心不全、不整脈のある方
    心悸亢進を起こすおそれがあります。
  • 潰瘍性大腸炎のある方
    中毒性巨大結腸を起こすおそれがあります。
  • 開放隅角緑内障のある方
    抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがあります。
  • 高温環境にあるとき
    発汗抑制が起こり、体温上昇のおそれがあります。
  • 妊婦
    妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与されることがあります。
  • 授乳婦
    治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止の検討が必要です。
  • 小児等
    小児等を対象とした臨床試験は実施していません。
  • 高齢者
    抗コリン作用による眼の調節障害、口渇、便秘、排尿障害等があらわれやすくなります。

プロ・バンサインと併用注意の薬

プロ・バンサインと同時に使用する際に注意が必要な薬剤には、以下の4種類があります。

  • 三環系抗うつ薬(イミプラミン、アミトリプチン)
    本剤の作用が増強する可能性があるので用量を調節するなど注意します。
  • フェノチアジン系薬剤(プロクロルペラジン、クロルプロマジン、ジエチルペラジンなど)
    本剤の作用が増強する可能性があるので用量を調節するなど注意します。
  • モノアミン酸化酵素阻害剤
    本剤の作用が増強する可能性があるので用量を調節するなど注意します。
  • ジゴキシン、メチルジゴキシン
    ジゴキシン、メチルジゴキシンの作用が増強する可能性があるので、慎重に使用します。

その他の注意事項

副交感神経の作用が抑制されることで、眼の調節障害(瞳孔や眼のかすみなど)や眠気を起こすことがあるので、内服後は自動車の運転等危険を伴う機械の操作はしないようにしましょう。

プロ・バンサイン錠の服用方法

1回1錠、1日3~4回服用。
なお、年令、症状により適宜増減します。

多汗症の場合は、汗をかきたくないタイミングの1時間前に1錠頓服でかまいません。

プロ・バンサイン錠の副作用

副交感神経の働きを抑える作用によって、口の乾き、排尿障害、目のかすみ、便秘などさまざまな副作用が起きる可能性があります。

  • 頻度5%以上
    眼の調節障害等、口渇、便秘、排尿障害
  • 0.1~5%未満
    頭痛、頭重、めまい、眠気、不眠、腹部膨満、胸やけ、倦怠感、ほてり、嗄声 など
  • 0.1%未満
    発疹等
  • 頻度不明
    心悸亢進

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プロ・バンサイン錠は医薬品のため処方してもらうには、医師による診察が必要になります。
忙しくてなかなか通院する時間が取れないという方もいるかもしれません。

通院が難しい方には、オンライン診療という選択肢もあります。

インターネット環境があれば、ご自宅などから医師の診察を受けることが可能で、プロ・バンサイン錠の処方についても相談できます。

診察後はレターパックで郵送され、最短当日発送で内服薬を受け取ることが可能です。

電話で気軽に診察を受けられるので、担当医師以外と顔を合わせる必要もありません。
プロ・バンサイン錠の服用に興味がある方は、ぜひ一度ご相談ください。

プロ・バンサイン錠に関するよくある質問

プロ・バンサイン錠に関するよくある質問とその回答を紹介します。

効果が出るまでどれくらい時間がかかりますか?
個人差はありますが、内服後服用から約1時間で効果が現れ、4~5時間程度持続することが多いです。
ワキガにも効果はありますか?
プロ・バンサイン錠は、ワキガそのものの治療薬ではありませんが多汗を抑えることで、汗の量が減り臭いの軽減に寄与する場合があります。
ワキガの方の中には多汗症を合併しているケースもあり、発汗のコントロールが治療において重要な要素となることがあります。
汗腺にはエクリン腺とアポクリン腺の2種類があります。

エクリン腺:全身にある汗腺でサラサラした汗が出ます。特に手のひら、足の裏、額、脇などに多いです。
アポクリン腺:脇や陰部など特定の部位にあり、においのある汗が出ます。


多汗症の原因になるのはエクリン腺、ワキガの原因になるのはアポクリン腺からの汗です。
プロ・バンサイン錠はエクリン腺からの発汗抑制が期待できる薬のため、ワキガの内服に使う際は、全体的な汗の量を減らすことにより臭いを抑える目的で使用します。
多汗症やワキガに対する他の治療と併用できますか?
多汗症やワキガの治療には外用薬やボトックス注射などさまざまですが、併用は可能です。
プロ・バンサインは全身の汗を抑え、ボトックスは局所的な汗を抑える効果があるため、相乗効果が期待できます。
併用には注意点もあるため、医師とよく相談し、適切な治療計画を立てることが重要です。
プロ・バンサインを飲み続けても問題ないですか?
一般的にプロ・バンサインの内服を毎日・長期的に使うこと自体に問題はないとされています。
しかし、プロ・バンサインは口渇や目の乾き、排尿が困難になるなどの副作用もある薬なので、副作用が出た場合は内服を中止して、医師の診察を受ける必要があります。

長期的な服用を希望する場合は、医師の指導のもと、定期的な検査や診察を受けながら適切な管理下で使用することが望ましいです。

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