うつ病をオンライン診療で受診する方法と、診断書・抗うつ薬を受け取るまでの流れ

うつ病はオンライン診療で受診でき、休職用の診断書も発行してもらえます。ただし初診から抗うつ薬を処方してもらうことは、厚生労働省のオンライン診療指針により原則できません。再診以降は条件を満たせばオンラインでの処方も可能です。この記事ではうつ病のセルフチェック、オンラインでできる治療とできない治療、予約から抗うつ薬や診断書を受け取るまでの流れ、保険適用と費用、対面が必要なケースまでを順に整理します。「ベッドから起き上がれない」「会社に行こうとすると体が動かない」、そんな段階の人がまず受診先を判断するために読んでください。

うつ病のセルフチェック!5つ以上が2週間続いていたら受診を考えて

うつ病の診断基準(DSM-5)は、9項目のうち5つ以上が2週間以上ほぼ毎日続いている状態を目安にします1。気分の落ち込みか、興味・喜びの喪失のどちらかは必ず含まれている必要があります。次のリストはこの基準を一般向けに整理したものです。

5つ以上が2週間以上続いていたら受診を検討

  • 気分の落ち込み、憂うつ感がほぼ毎日続いている
  • これまで楽しめたことに興味がわかない、楽しくない
  • 食欲が大きく落ちた、または過食して体重が変動した
  • 夜中に何度も目が覚める、または朝早く目覚めてしまう(過眠の場合もあり)
  • 体が鉛のように重く、何をするにも疲れる
  • イライラ、焦り、または逆に動きが極端に遅くなった
  • 「自分は価値がない」「迷惑をかけている」と強く感じる
  • 集中力や決断力が落ちて、簡単なことが決められない
  • 死にたい、消えてしまいたいと考える

これは医学的な確定診断ではなく、受診を検討する目安です。「死にたい」が含まれている場合は、項目数にかかわらず早めに医師に相談してください。判断に迷うなら、まずオンラインで医師に話してみるのが早道です。

オンライン診療では何ができる?診察・診断書発行・抗うつ薬の処方ルール

うつ病のオンライン診療では、診察、診断書の発行、再診以降の薬の処方まで、一通りのことが可能です。ただし、初診からの抗うつ薬処方には制限があるので、最初に「何ができて、何ができないか」を整理しておくとミスマッチがありません。

項目可否補足
医師による問診・診断○ 可能ビデオ通話で実施。電話のみ・チャットのみは不可2
休職用の診断書発行○ 可能PDFまたは郵送で受け取り
SSRI・SNRIなど抗うつ薬の初診処方× 原則不可厚労省指針で初診は対面が原則2
2回目以降の抗うつ薬の継続処方○ 可能主治医の判断で継続できる
カウンセリング・認知行動療法○ 可能オンラインでも対面と同等の効果が報告されている3
復職支援・リワークの相談○ 可能主治医として復職可否の判断も
採血・脳画像検査などが必要なケース△ 対面推奨身体疾患の鑑別が必要な場合
自殺企図がある、または直近の試みあり× 対面・救急救急受診を強く推奨

初診で薬がほしいと思っていても、まずは医師に状況を話してみることをおすすめします。診断書だけでももらえれば、休職して回復に専念できる時間が生まれます。薬は再診からでも遅くありません。

オンライン診療の流れを6ステップで紹介!予約から抗うつ薬を受け取るまで

うつ病でオンライン診療を初めて受ける場合の一般的な流れは次の通りです。クリニックによって細部は異なります。

1
予約フォームに入力:気分の落ち込みが続いている期間、希望する診察日時を入力します。所要5〜10分。
2
事前問診票に記入:服用中の薬、既往歴、アレルギー、これまでの精神科受診歴を記載。診察前日までに送ります。
3
本人確認・保険証アップロード:保険診療の場合に必要。自由診療では省略するクリニックもあります。
4
ビデオ通話で診察:医師が症状の経過を聞き、うつ病の可能性、休職の必要性、薬の要否を判断します。15〜30分が目安。
5
診断書・処方箋の発行:診断書はPDFか郵送、初診処方が必要なら対面の精神科を案内、再診以降は処方箋が薬局に送られます。
6
会計と次回予約:クレジットカード等で決済し、次回診察を予約します。

うつ病で動けないときに「予約・問診・本人確認」の3つを連続でやるのは負担が大きいです。家族の手を借りるか、症状が軽い時間帯(午前・夕方など、自分の体調がマシな時間)に予約まで済ませておくと楽です。

ミライメディカルクリニックなら24時間365日、心療内科にすぐ相談できる

ミライメディカルクリニックは24時間365日のオンライン診療体制で、平日昼の予約が取れない人でも受診しやすい構成です。「夜中に涙が止まらない」「日曜の夜に月曜が怖くて眠れない」といった状況にも、その場で対応できます。

項目ミライメディカルクリニック
診療時間24時間365日 オンライン対応
初診の予約方法Web予約フォームから日時指定
診察形式ビデオ通話(厚労省指針により映像と音声の両方が必須。電話のみは不可)
診断書発行休職診断書・通院証明書をPDFで発行
カウンセリングオンラインカウンセリングも併用可
支払い方法クレジットカード等

朝、ベッドから起き上がれない。会社に行こうとすると体が動かない

そんなときは、その日のうちに医師に相談

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24時間365日 / ビデオ通話 / 診断書発行可

対面が怖い人へ。まずはオンラインで医師に話してみませんか?

「病院に行く気力がもう残っていない」「待合室で人に見られるのが耐えられない」、そんなときはオンライン診療で医師と話すところから始めるのがおすすめです。話してみて初めて、自分が今どの段階にいるのかが整理されることも多いです。一方で、次に挙げる状態のときは医学的・法的な理由から対面受診や救急対応が安全です。オンラインから始めた場合でも、医師から対面を案内されたら、その時点で切り替えれば大丈夫です。

  • 「死にたい」「消えてしまいたい」と具体的に考えている、または計画している
  • 過去1か月以内に自傷行為や自殺企図があった
  • 幻覚や妄想(誰かに監視されている、悪口を言われている等)が出ている
  • 体重が短期間で5%以上減った、立ち上がれないほど身体症状が強い
  • 初診で抗うつ薬・抗不安薬の処方を強く希望している
  • 自宅にネット環境やビデオ通話ができる端末がない
緊急時「今すぐ死にたい」気持ちが強いときは、オンライン診療よりも先に「いのちの電話(0570-783-556)」や、お住まいの自治体の精神科救急にご相談ください。

健康保険は使える?うつ病のオンライン診療の費用相場をチェック

うつ病は精神科・心療内科の保険適用疾患なので、保険適用クリニックを選べば3割負担で受診できます。クリニックが自由診療を採っている場合は全額自費です。

項目保険診療自由診療
初診料の目安(3割負担)1,500〜3,000円程度3,000〜10,000円程度
再診料の目安500〜1,500円程度3,000〜8,000円程度
診断書発行料3,000〜5,000円(自費)3,000〜5,000円(自費)
抗うつ薬代(再診以降)保険適用(数百〜1,500円/月程度)全額自費
自立支援医療制度の利用○ 通院医療費が原則1割負担に4× 適用外

うつ病で長期治療が必要な場合、自立支援医療制度を使うと通院医療費の自己負担が原則1割(所得により上限あり)になります。保険診療のクリニックで主治医に相談すれば、申請書類を発行してもらえます。

診断書はもらえる?会社にバレる?うつ病オンライン診療のよくある疑問5つ

オンライン診療で休職用の診断書はもらえますか?

医師がうつ病と診断し、休養が必要と判断すれば発行可能です。多くのクリニックがPDFまたは郵送で発行しています。会社へは会社の指示に従って提出してください。

初診で抗うつ薬は出してもらえますか?

原則できません。厚労省のオンライン診療指針で、抗うつ薬などの向精神薬は初診で対面診療が必要とされているためです。再診以降は条件を満たせばオンラインでも処方できます。

オンライン診療を受けたことが会社にバレますか?

医療機関には守秘義務があるので、本人の同意なしに勤務先へ通知が行くことはありません。健康保険を使った場合、保険者(協会けんぽ・健保組合)に医療機関名と病名は記録されますが、勤務先に直接通知はされません。

産後うつもオンライン診療で診てもらえますか?

対応可能です。授乳中の場合は安全性が確認された薬の選択が必要なため、現在の授乳状況を診察時に伝えてください。育児で家を空けにくいときほどオンライン診療の利点が大きいです。

復職するときの診断書もオンラインで出してもらえますか?

継続して受診していれば可能です。会社によっては復職前に産業医面談を求めるケースがあるため、その場合は会社の指示に従ってください。

まとめ

うつ病はオンライン診療で診断・診断書発行・カウンセリング・再診以降の抗うつ薬処方まで対応できます。初診で抗うつ薬がほしい場合は対面のほうが早いですが、「動けない」状態で対面に行くこと自体が難しい人は、まずオンラインで診断書だけでも受け取り、休職して回復に専念する時間を確保するのが現実的です。

「死にたい」気持ちが強いときは、オンライン診療よりも救急対応を優先してください。それ以外なら、ベッドから出られない朝でも、スマホがあれば医師に話せます。一人で抱え込む前に、まず話を聞いてもらうことから始めてみてください。

参考文献

  1. American Psychiatric Association. Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders, Fifth Edition (DSM-5). 2013.
  2. 厚生労働省「オンライン診療の適切な実施に関する指針」https://www.mhlw.go.jp/content/000534254.pdf
  3. Andrews G et al. “Computer therapy for the anxiety and depression disorders is effective, acceptable and practical health care: An updated meta-analysis.” J Anxiety Disord. 2018;55:70-78. PubMed
  4. 厚生労働省「自立支援医療(精神通院医療)」https://www.mhlw.go.jp/bunya/shougaihoken/jiritsu/seishin.html

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