「夜なかなか寝付けない」「眠りが浅くて何度も目が覚めてしまう」つらい不眠症は、日中の集中力低下や倦怠感、ひいては健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。
そこで今回は、新しいタイプの睡眠薬として注目されている「デエビゴ」の効果について詳しく解説していきます。デエビゴは、従来の睡眠薬とは異なるメカニズムで自然な眠りを誘い、依存性も低いとされているのが特徴です。
この記事では、デエビゴの効果や服用方法、副作用、よくある質問など、気になる点をわかりやすくまとめました。この記事を参考に、デエビゴの服用を検討してみてください。
デエビゴ(レンボレキサント)は自然な入眠を促進する新世代の睡眠薬
デエビゴ(成分:レンボレキサント) | |
オレキシン受容体拮抗薬 | 脳内の覚醒維持に関わる「オレキシン」の働きを抑え、自然な眠りを促す薬剤 |
デエビゴ(レンボレキサント)は、2020年に発売された比較的新しい睡眠導入剤です。従来の睡眠薬とは異なる作用機序で、自然な眠気を促し、入眠困難・中途覚醒・早朝覚醒といった睡眠障害の改善に効果を発揮します。
睡眠薬には、ベンゾジアゼピン系や非ベンゾジアゼピン系など様々な種類がありますが、デエビゴは「オレキシン受容体拮抗薬」と呼ばれる新しいタイプの睡眠薬に分類されます。
参考:エーザイ株式会社「不眠症治療薬「デエビゴ™」(一般名:レンボレキサント)、日本において製造販売承認を取得」
デエビゴの睡眠改善効果のメカニズム
オレキシン受容体拮抗薬の「オレキシン」は、日中の活動や覚醒を維持する物質です。しかし、何らかの原因で夜間に過剰に分泌されてしまうと、不眠症などの睡眠障害を引き起こす可能性があります。
デエビゴの主成分であるレンボレキサントは、オレキシンの働きを抑えることで、脳をリラックスさせ、自然な眠気を誘導します。
効果には個人差がありますが、依存性が少なく、睡眠薬を飲んだことがない人でも始めやすいのが特徴です。
デエビゴ2.5mg、5mg、10mgの価格目安は3,980円〜12,000円程度
デエビゴは医療用医薬品のため、医師の処方箋が必要となります。錠剤の用量は2.5mg、5mg、10mgの3種類です。
10mg の用量で最も高い睡眠改善効果が報告されていますが、2.5mgや5mg などの低用量から開始し、効果や副作用を見ながら徐々に増量していく場合が多いです。
不眠症の診断を正式に受けている場合は保険適用となりますが、自由診療(保険適用外)でも処方を受けることが可能です。
用量 | 1ヶ月分の価格目安(自由診療) | 1錠あたりの価格目安 |
---|---|---|
2.5mg | 3,980〜5,000円程度(30錠) | 133〜167円程度 |
5mg | 6,800〜8,500円程度(30錠) | 227〜283円程度 |
10mg | 8,500〜12,000円程度(30錠) | 283〜400円程度 |
自由診療の場合、クリニックや薬局によって価格が異なるため、上記はあくまでも目安となります。また、健康保険が適用される場合、自己負担額は薬価の1~3割となります。
デエビゴの薬価(2024年9月現在) | |
2.5mg | 52.1円/錠 |
5mg | 82.7円/錠 |
10mg | 123.6円/錠 |
デエビゴの主な副作用は傾眠、眠気、ふらつきや頭痛
デエビゴは、従来の睡眠薬と比べて依存性や耐性が低いとされていますが、副作用が全くないわけではありません。
主な副作用としては、傾眠、眠気、ふらつき、頭痛、吐き気などが挙げられます。また、不眠症患者を対象とした国際共同303試験において、デエビゴが投与された884例のうち悪夢の副作用が12例(1.4%)、異常な夢の副作用が16例(1.8%)認められました。
(参考:エーザイ「【デエビゴ】 悪夢の発現はありますか?」)
デエビゴ服用中にこれらの症状が現れた場合は、医師に相談するようにして下さい。
デエビゴの効果発現は約30分~1時間後
デエビゴは、服用後約30分〜1時間で効果が現れ始めます。また、平均的な睡眠効果の持続時間は6〜8時間程度です。
デエビゴを服用してから8~9時間後には、血中濃度は最高値の4分の1程度まで低下します。服用時間が遅いと、翌朝まで効果が残る可能性があるため、起床予定時刻の8〜9時間前には服用するようにしましょう。
また、自然な入眠が期待できる分、効果には個人差があるため、医師と相談しながら適切な服用時間と用量を決めることが大切です。
デエビゴの効果的な服用方法
効果的にデエビゴの効果を得るためには、正しい服用方法を理解することが大切です。ここでは、デエビゴの効果的な服用方法について詳しく解説していきます。
服用方法1|就寝直前に服用する
デエビゴは、効果が比較的早く現れるタイプの睡眠薬です。
服用後、約30分〜1時間程度で効果が現れ始め、自然な眠りにつくことができます。そのため就寝直前に服用し、スマホを触らずに目を閉じるのが効果的です。
服用方法2|起床予定の8〜9時間前には服用する
デエビゴの効果時間は、平均で6〜8時間程度です。用量によって効果時間は多少異なりますが、いずれも効果が持続する時間は限られています。
起床予定時刻の8〜9時間前には服用することで、睡眠中に薬の効果が切れ、スッキリと目覚めることができます。
服用方法3|食後すぐの服用は避ける
食後すぐの服用は、デエビゴの吸収を遅らせ、効果の発現時間を遅らせる可能性があります。そのため、食後すぐの服用は避け、食後2時間以上経過してから服用するようにしましょう。
参考:医薬品医療機器総合機構「デエビゴ錠添付文書」
デエビゴの処方ならミライメディカルクリニックがおすすめ
ミライメディカルクリニックでは、オンライン診療でデエビゴの処方を行っています。
オンライン診療では、時間と場所の制約がなく、お家から診察を受けることが可能です。そのため、仕事に追われていて通院する時間がない人でも、ちょっとした空き時間に処方してもらうことができます。
精神科や心療内科に通院することに、心理的に抵抗があったり、周りの目が気になるという方でも、オンライン診療であれば気軽に診察を受けることが可能です。
ミライメディカルクリニックでは、デエビゴ以外にも多数の睡眠薬をご用意しています。医師が丁寧に診察を行い、患者様に最適な治療法を提案いたしますので、不眠に悩んでいる方はぜひ一度利用してみてください。
参考:厚生労働省「健康・医療オンライン診療について」
デエビゴの効果に関するよくある質問
ここでは、デエビゴの効果に関するよくある質問とその回答を紹介します。
- デエビゴとバファリンと併用しても大丈夫ですか?
- デエビゴとバファリンの併用については、特に問題ないとされています。
ただし、デエビゴの効果や副作用には個人差があるため、併用する場合は医師や薬剤師に相談することをお勧めします。
※バファリンプレミアムなど、特定の成分(アリルイソプロピルアセチル尿素)を含む製品との併用では、眠気が強く出る可能性があります
- デエビゴを服用しても効かないときの対処法は?
- デエビゴを服用しても効果を感じられない場合は、いくつかの対処法があります。
デエビゴ2.5mgや5mgでは効果が不十分な場合、医師に相談して7.5mg(2.5mg+5mg)や10mgへの増量を検討することも可能です。
また、効果がない理由としては、服用方法が適切でない、他の薬との飲み合わせ、体質、病気が隠れているなどが考えられます。
体質に合わせて別の睡眠薬を処方してもらうことも可能ですので、効果を実感できない場合は気兼ねなく、担当医師に相談してみましょう。
まとめ
この記事では、不眠症治療薬として注目されている「デエビゴ」について、その効果や服用方法、注意点などを詳しく解説しました。
デエビゴは、脳内のオレキシン受容体に作用することで、自然な入眠と睡眠の維持を助ける新しいタイプの睡眠薬です。
従来の睡眠薬とは異なるメカニズムで作用するため、依存性やふらつきなどの副作用が少ないのが特徴です。効果が出るまでの時間も短く、服用後30分〜1時間程度で効果が現れ、6〜8時間ほど睡眠を維持することができます。
デエビゴを効果的に服用するには、就寝直前に服用することが大切です。また、起床予定時刻の8〜9時間前には服用を済ませ、食後すぐの服用は避けるようにしましょう。
デエビゴの効果や安全性、服用方法などを理解し、正しく服用することで、質の高い睡眠を得ることが期待できます。
不眠でお悩みの方は、ぜひこの記事を参考にして、デエビゴの服用を検討してみてください。より詳しい情報や、自分に合った服用方法については、医師に相談することをおすすめします。
参考:厚生労働省「健康・医療オンライン診療について」