防已黄耆湯エキス顆粒

防已黄耆湯エキス顆粒(ぼういおうぎとう)とは

販売名ツムラ防已黄耆湯エキス顆粒(医療用)
有効成分本品7.5g中、下記の割合の混合生薬の乾燥エキス 3.75gを含有する。

日局 黄耆(オウギ) 5.0g  日局 防已(ボウイ) 5.0g
日局 蒼朮(ソウジュツ) 3.0g 日局 大棗(タイソウ) 3.0g
日局 甘草(カンゾウ) 1.5g 日局 生姜(ショウキョウ)1.0g

※引用:くすりのしおり「ツムラ防已黄耆湯エキス顆粒(医療用)

防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)は、水分代謝をサポートする働きがあり、肥満症やむくみ、多汗症に効果が期待できます

体のむくみ(特に下半身)を改善し、引き締め効果が期待できる漢方薬です。

防已黄耆湯はどんな漢方薬?成分と効果を解説

防已黄耆湯の成分ごとに期待できる作用は以下の通りです。

成分期待できる作用
黄耆(オウギ)汗を止める。
防已(ボウイ)余分な水分を排出する。
蒼朮(ソウジュツ)胃腸の働きを整える。むくみを取り除く。
大棗(タイソウ)余分な水分を排出する。
甘草(カンゾウ)鎮痛作用や胃腸の働きを整える。
生姜(ショウキョウ)消化促進・血行促進

防已黄耆湯に期待できる効果3つ

効果1:むくみ・水太り・肥満症を改善する「利水作用」

防已黄耆湯の一番の特徴は、体内に溜まった余分な水分(漢方でいう「水毒」)を排出する「利水作用」です。
この作用により、以下の症状改善が期待できます。

むくみ特に下半身(足や膝)のむくみを和らげる効果が期待できます。

水太り:むくみが原因で起こる体重増加や肥満(いわゆる「水太り」)の改善が期待できます。色白で筋肉にしまりがない方、下半身のむくみが気になる方の内服に向いています。脂肪を直接燃焼させる薬ではなく、体質に働きかけることで、水分代謝の乱れなど肥満の要因にアプローチするとされています。

効果2:多汗症

汗を止める作用を持つ黄耆(オウギ)が含まれているため、疲れやすく、汗をかきやすい体質の方に効果的といわれます。
体の「水」の代謝を整えることで、過剰な発汗を抑える働きが期待できます。

ただし、発汗のなかでも精神性の発汗には効果が得られにくいという特徴もあります。

効果3:関節の腫れや痛みを和らげる

防已黄耆湯の炎症抑制作用や利尿作用によって、関節に水分が溜まり、腫れたり痛んだりする症状にも効果を発揮します。

関節リウマチや変形性膝関節症といった膝の関節痛を伴う疾患の治療に用いられることがあります。

防已黄耆湯の服用方法

通常、成人1日7.5gを2~3回に分割し、食前又は食間に経口投与 します。

1包2.5gなので、1日2~3包内服します。

なお、年齢、体重、症状により適宜増減するため、医師の指示のもと内服しましょう。

防已黄耆湯の副作用

頻度は不明ですが、次のような副作用が起きる可能性があります。次の症状がある場合は、服用を中止し、医師の診察を受けてください。

皮膚症状発疹、発赤、かゆみ
消化器症状食欲不振、胃部不快感
間質性肺炎咳嗽、呼吸困難、発熱など
偽アルドステロン症、ミオパチー脱力感、四肢の痙攣、麻痺、浮腫、低カリウム血症、血圧上昇など
肝機能障害、黄疸血液検査でAST・ALT、γ-GTPなどの数値上昇、皮膚や目の白目部分が黄色くなる黄疸症状など

防已黄耆湯を処方してもらうなら、オンライン診療のミライメディカルクリニックがおすすめ!

防已黄耆湯は市販薬でも購入できますが、症状等によっては処方すべき薬が異なるケースがあります。また、同じ名前の漢方でも、配合されている生薬が違うこともあります。

症状や体質によって適切な漢方は異なるため、自己判断せず医師に相談することをおすすめします。

忙しくてなかなか通院する時間が取れないという方もいるかもしれません。

通院が難しい方には、オンライン診療という選択肢もあります。

インターネット環境があれば、ご自宅などから医師の診察を受けることが可能で、防已黄耆湯の処方についても相談できます。

診察後はネコポス、もしくは宅急便コンパクトで郵送され、最短当日発送で内服薬を受け取ることが可能です。

電話で気軽に診察を受けられるので、担当医師以外と顔を合わせる必要もありません。

また、ミライメディカルクリニックでは、防已黄耆湯以外にもさまざまな漢方薬を処方しています。医師に相談しながら、ご自身の症状や体質に合った漢方薬を見つけることができます。

漢方の服用に興味がある方は、ぜひ一度ご相談ください。

参考:厚生労働省「健康・医療オンライン診療について

防已黄耆湯エキス顆粒に関するよくある質問

防已黄耆湯エキス顆粒に関するよくある質問とその回答を紹介します。

防已黄耆湯と防風通聖散、肥満に効く2薬の違いは?
防已黄耆湯と防風通聖散は、どちらも肥満症に効果を期待できますが、症状や体質によって使い分けます。
防已黄耆湯が向いている肥満症:あまり体力がなく、色白で下半身がむくみやすい方
防風通聖散が向いている肥満症:腹部に皮下脂肪がつきやすく太鼓腹の方、暑がりで体力がある方

防風通聖散について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご確認ください。
防已黄耆湯と五苓散、むくみに効く2薬の違いは?
防已黄耆湯と五苓散は、どちらもむくみに効果を期待できますが、症状や体質によって使い分けます。
防已黄耆湯が向いている:疲れやすく、特に下半身のむくみが気になる方、発汗を抑えたい方
五苓散が向いている:体力に関わらず服用可能。全身の水分代謝(利尿や発汗作用がある)を整えたい方

五苓散について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご確認ください。

防已黄耆湯の効果を感じるまでの期間はどれくらい?
防已黄耆湯の効果を感じるまでの時間は、体質や症状、服用量などによって個人差があります。

漢方薬は、西洋薬(一般的な薬剤)と比べて効果が現れるまでに時間がかかる傾向がありますが、根本から体質を改善する効果が期待できるため、根気強く服用を続けることが大切です。

効果が感じられない場合は、服用量や服用方法を見直したり、他の漢方薬との併用を検討したりする必要があることもあるため、医師または薬剤師に相談してみてください。
防已黄耆湯との併用に注意が必要な飲み合わせは?
併用に注意が必要な薬は以下の2パターンがあります。

①甘草(カンゾウ)含有製剤
芍薬甘草湯・補中益気湯・抑肝散 等

②グリチルリン酸を含む製剤
グリチルリチン酸一アンモニウ ム・グリシン・L-システイン グリチルリチン酸一アンモニウ ム・グリシン・DL-メチオニン 配合錠 等

上記の薬を併用すると甘草の摂取量が増え、カリウム値低下やそれにともなうむくみや手足の脱力感、血圧上昇などが生じやすくなる可能性があります。
防已黄耆湯は妊娠中に飲んでも大丈夫?
妊娠中または妊娠の可能性がある方には使用が推奨されていません。

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