アフターピルは緊急避妊薬として知られ、望まない妊娠を防ぐための重要な選択肢の一つです。しかし、その効果や安全性について、様々な不安や誤解を抱える方も少なくありません。
この記事では、アフターピルと将来の妊孕性の関係、作用の仕組みや体への影響、服用後に妊活をスタートするまでの期間について分かりやすく解説します。アフターピルについての正しい知識を、しっかりと身につけていきましょう。

目次
アフターピルが不妊につながるという直接的な関係はない
アフターピルは避妊に失敗した時などに服用する緊急避妊薬です。高い妊娠阻止率を持つことから、服用すると将来的に不妊になるのではないかと心配する方がいらっしゃいます。
しかし、アフターピルと将来の妊孕性には直接的な関係はありません。これは、厚生労働省が発表している「ECPファクトチェック※」にも、しっかりと明記されています。

引用元:厚生労働省「ECPファクトチェック|厚生労働省の検討会での議論」
※ECPファクトチェックとは、これまでの厚生労働省の検討会での議論、日本産婦人科医会及び日本産科婦人科学会の声明・意見書、ガイドライン、メディア等での発言が、WHO(世界保健機関)、FIGO(国際産婦人科連合)、ICEC(国際緊急避妊コンソーシアム)等による国際的なガイドライン・指針・科学的根拠に基づくものかを検証し、まとめたもの。
アフターピルの効果が作用するのは平均5日間程度
アフターピルは、性交渉後72〜120時間以内に服用することで、望まない妊娠を避けることができます。主に排卵を抑制したり、受精卵の着床を阻害したりすることで効果を発揮しますが、この作用は一時的なもので、平均5日間程度しか継続しません。
そのため、服用後に妊娠しにくくなるといった長期的な影響はないとされています。
アフターピル服用後にホルモンバランスの乱れが生じる場合もありますが、これも一時的なものです。通常、2〜3カ月で元のホルモンバランスに戻ります。
ホルモンバランスの乱れによって、不正出血などの症状が現れることもありますが、これも多くの場合一時的なもので、深刻な問題につながることは稀です。
アフターピルを頻繁に使ってはいけない?
アフターピルは、意図しない妊娠を防ぐための有効な手段ですが、服用のたびに体に様々な影響を及ぼす可能性があります。
頻繁に使ってはいけないとされているのは、体への負担が大きいためです。日常的な避妊方法としては使用せず、あくまで緊急時にとどめるようにしましょう。
体への影響1|ホルモンバランスが変化する
アフターピルはホルモン剤のため、服用によりホルモンバランスが変化します。そのため、服用後は一時的に吐き気や倦怠感、不正出血などが起こる可能性があります。これらは多くの場合24時間以内に治まりますが、2〜3ヶ月ほどホルモンバランスの乱れが続くこともあります。
体への影響2|月経周期が乱れる
アフターピル服用後はホルモンバランスの変化により、月経周期が乱れることがあります。早まったり、遅れたりすることがありますが、次の月経で正常に戻る場合がほとんどです。しかし、頻繁に服用すると月経周期が安定しにくくなる可能性があるため、注意しましょう。
体への影響3|副作用が生じやすくなる

アフターピルは、吐き気や頭痛、倦怠感などの副作用を引き起こすことがあります。副作用がまったく出ない方も多くいますが、頻繁な使用は、これらの副作用が現れる頻度や程度を悪化させる可能性があるため、注意が必要です。
アフターピル服用後、生理周期が安定したら妊活を始めてOK
アフターピルの服用は一時的に生理周期を乱す可能性があるため、すぐに妊活を始めることは推奨されません。通常は3ヶ月以内に生理周期が元に戻ることが多いので、時間をおいて体調を整えることも大切です。
妊活を始める時期に明確な決まりはありませんが、ホルモンバランスが安定した状態の方が妊娠しやすいと考えられます。すぐに妊活を開始したい場合や不安が残る場合は、必要に応じて産婦人科で相談してみてください。
アフターピルが必要ならオンライン診療の「緊急アフピル」がおすすめ!

アフターピルが必要なら、オンライン診療の「緊急アフピル」がおすすめです。婦人科を受診するのが一般的ですが、オンライン診療なら自宅や職場など、インターネット環境があればどこからでも受診できるので、手軽に処方してもらうことができます。
診察後はレターパックで郵送され、最短当日発送でアフターピルを受け取ることが可能です。電話で気軽に診察を受けられるので、担当医師以外と顔を合わせる必要もありません。
取り扱いのあるアフターピルは以下をご確認ください。
種類 | 120時間有効アフターピル | 72時間有効アフターピル |
価格(税込) | 16,500円 | 8,800円 |
有効成分 | ウリプリスタール酢酸エステル | レボノルゲストレル |
避妊率 | 120時間以内の服用で98.9% | 72時間以内の服用で85% |
120時間有効のアフターピルは、有効時間や避妊率において優位です。ただし、価格も約2倍になるため、性行為からの経過時間や金銭的な事情を考慮して選択することをおすすめします。
まとめ
アフターピルは、避妊に失敗した場合に緊急的に使用する薬です。アフターピルを服用しても不妊になるということはありません。厚生労働省も、アフターピルと将来の妊孕性には直接的な関係はないと明記しています。
アフターピル服用後に月経周期が乱れることもありますが、これは一時的なもので、通常は数ヶ月で元に戻ります。ただし、アフターピルは体への負担が大きいため、日常的な避妊方法として使用することは推奨されていません。
もしアフターピルを服用した後に妊娠を希望する場合、ホルモンバランスが正常に戻るまで、少し時間を置く方が良いでしょう。具体的な期間は個人差がありますが、一般的には2〜3ヶ月程度と言われています。
もしアフターピルの服用について不安や疑問がある場合は、一人で抱え込まず婦人科医に相談してみてください。