アフターピルを服用した後に出血があると、不安に感じる方も多いはず。アフターピル服用後の出血は、多くの場合「消退出血」と呼ばれるもので、心配ないことがほとんどです。しかし、中には不正出血や着床出血などが紛れている可能性もあります。
この記事では、アフターピル服用後の出血の原因とタイミング、出血の特徴、そして避妊成功の確認方法について、分かりやすく説明します。
目次
アフターピル服用後に出血が起こるパターン3つ
アフターピル服用後に出血が起こる主なパターンは以下の3つです。
パターン1｜消退出血
（編集部作成）
アフターピル服用後の出血で最も一般的なものが「消退出血」です。アフターピルに含まれるホルモンの影響で、子宮内膜が剥がれ落ちることで起こります。
個人差はありますが、多くの場合、服用後3日～2週間以内に起こります。出血期間は2〜3日程度の方が多いですが、1週間ほど続く方もいるようです。出血量は少量の場合が多いですが、生理ほどの多量になる場合もあります。
パターン2｜不正出血
消退出血以外に「不正出血」が起こる可能性もあります。不正出血は、ホルモンバランスの乱れなど様々な要因が考えられます。アフターピル服用後すぐに起こることもあれば、しばらく経ってから起こることもあります。
出血期間は数日から1週間以上続くこともあり、出血量も少量から多量まで様々ですが、少量でダラダラと続くことが多いです。消退出血との明確な区別は難しい場合もあるため、不安な場合は医療機関に相談しましょう。
パターン3｜着床出血
ごく稀なケースとして、「着床出血」の可能性も考えられます。これは受精卵が子宮内膜に着床する際に起こる出血です。着床出血は、少量で、ピンク色や茶色っぽいおりもののような出血であることが多いです。
ただし、着床出血がない場合も多いため、出血がないからといって妊娠していないとは限りません。アフターピルを服用しても100%避妊できるわけではないため、服用から3週間後には妊娠検査薬で確認するようにしてください。
アフターピルの副作用については『ナールス美容医療アカデミー』の「アフターピルの副作用とは？正しい使用方法でリスクを抑えられる！」の記事も参考になるので、ぜひ見てみてください。
アフターピル服用後の出血で注意すべきサイン
アフターピルを服用すると、消退出血や不正出血が起こることがあります。ほとんどの場合は心配ありませんが、以下のような症状がある場合は注意が必要です。
受診目安1｜出血量が多い
ナプキンを1時間に2～3回交換する必要があるほどの出血が続く場合や、経血の塊が大きい（レバー状のものが出る）場合は、子宮内膜の剥離がうまくいっていない可能性があります。
また、めまい、立ちくらみ、動悸などの症状がある場合は、まれに子宮外妊娠の可能性も考えられるため、速やかに婦人科を受診してください。
受診目安2｜出血期間が1週間以上続く
アフターピル服用後の不正出血は、通常数日〜1週間程度で治まります。消退出血の場合でも、一般的に2～3日程度と言われています。そのため、1週間以上出血が続く場合は、ホルモンバランスの乱れや他の疾患が隠れている可能性があります。
個人差はありますが、10日以上出血が続いている、あるいは一度止まった出血が再び始まったという場合は、一度婦人科を受診しましょう。
受診目安3｜強い痛みを伴う
消退出血に伴い、軽い腹痛や腰痛を感じる方もいます。しかし、出血とともに強い腹痛や腰痛がある場合は、子宮外妊娠や卵巣嚢腫の茎捻転などの可能性も考えられます。
我慢せずに、すぐに婦人科を受診してください。また、鎮痛剤が効かないほどの強い腹痛や、高熱の場合も、速やかに受診しましょう。
出血だけでは避妊成功の判断はできない！アフターピル服用後の確認方法
アフターピルを服用後、出血があったとしても、それだけで避妊が成功したと判断することはできません。では、どのように避妊成功を確認すれば良いのでしょうか。ここでは、アフターピル服用後の確認方法を紹介します。
確認方法1｜消退出血の確認
アフターピルを服用すると、ほとんどの人が 3日〜2週間以内に消退出血と呼ばれる出血が起こります。これは、アフターピルの作用によって子宮内膜が剥がれ落ちることで起こる出血です。
しかし、消退出血は月経と非常によく似ているため、見分けるのが難しい場合があります。また、消退出血がないからといって、必ずしも避妊が失敗したとは限らないため、目安の一つとして覚えておきましょう。
確認方法2｜月経の確認
消退出血は、通常の月経とは異なります。アフターピル服用後、通常の月経予定日±7日以内に月経が来れば、避妊成功の可能性が高いと言えます。
ただし、月経周期が不順な人やストレスなどによって月経が遅れる場合もあるため、月経だけで判断するのは確実ではありません。
確認方法3｜妊娠検査による確認
最も確実な避妊成功の確認方法は、妊娠検査をすることです。アフターピル服用後、3週間以上経ってから妊娠検査薬を使用し、陰性であれば避妊成功の可能性が高いと言えます。妊娠検査薬は、薬局やドラッグストアなどで購入できます。
引用；ロート製薬オンライン「【第2類医薬品】ドゥーテスト・hCGa 2回用」
なお、正しい方法で使用できていないと誤った結果が出てしまうこともありますので、判定結果が陽性の場合は、必ず医療機関を受診して正確な診断を受けることが重要です。
まとめ
アフターピルを服用すると、消退出血、不正出血、着床出血など、様々なパターンの出血が起こることがあります。
消退出血は、アフターピルによって子宮内膜が剥がれ落ちることで起こる出血で、一般的に服用後3日〜2週間以内に起こります。不正出血は、ホルモンバランスの乱れによって起こる出血で、服用後いつ起こるかは予測できません。着床出血は、受精卵が子宮内膜に着床する際に起こる出血で、ごく少量の出血であることが多いです。
アフターピル服用後の出血は、量や期間、痛みの有無などによって、注意すべきサインを見分けることが重要です。出血量が多い、出血期間が1週間以上続く、強い痛みを伴うなどの場合は受診を検討しましょう。
アフターピル服用後の出血だけで避妊成功を判断することはできません。避妊成功を確認するためには、消退出血の確認、月経の確認、妊娠検査による確認などを行う必要があります。
アフターピルは、緊急避妊薬として有効な手段ですが、服用後の出血や体調の変化には注意が必要です。もし不安なことがあれば、医師に相談することをおすすめします。
