つわりで何度も嘔吐してしまい、「このまま続いて大丈夫なのか」「病院に行くべきなのか」と不安を感じていませんか。嘔吐が続いていても、つわりによることが多い一方で、症状の程度によっては医療機関での治療が必要な状態に移行していることもあります。
この記事では、嘔吐が続く原因と、受診を検討すべき状態の目安について解説します。
目次
つわりで嘔吐が止まらないのは危険?
つわりによる嘔吐は、多くの妊婦が経験する体の変化です。嘔吐が続いていても、水分や食事を少量でもとれていて体重が大きく変わっていない場合は、すぐに危険な状態とは言えません。
一方で、嘔吐の回数が多く水分も十分にとれない状態が続くと、脱水や体重減少が起きやすくなります。こうなると「妊娠悪阻(にんしんおそ)」と呼ばれる状態が疑われ、医療機関での治療が必要になることがあります。「つわりだから我慢するしかない」と思い込まず、自分の症状がどの段階にあるかを把握しておくことが大切です。

つわりで嘔吐が続く原因
つわりによる嘔吐がなぜ起きるのか、主な原因を見ていきましょう。
ホルモンバランスの変化
妊娠すると、hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)というホルモンが分泌されます。このhCGの変動がつわりの時期と重なることから、嘔吐や吐き気に関係しているとされています。
こうしたホルモン変化の影響が有力と考えられていますが、つわりのメカニズムは現時点でも完全には解明されていません。hCG以外にも、エストロゲンなどの女性ホルモンの急激な変化が関与しているとも考えられています。
参考:厚生労働省委託「働く女性のつわりについて」
胃腸機能の変化や体調の影響
妊娠中はホルモンバランスの変化によって消化管の働きが変わり、胃の動きが鈍くなることで吐き気や嘔吐が起きやすくなります。こうしたホルモン変化の影響が有力と考えられていますが、つわりの原因は完全には解明されておらず、複数の要因が関係しています。
また、においや刺激に対して敏感になることも、嘔吐を引き起こしやすくする要因のひとつです。
- 妊娠に伴うホルモン変化による消化管への影響
- 調理のにおいや生活用品のにおいへの敏感さ
- 疲労や睡眠不足による体調の悪化
- 空腹時に症状が強くなりやすい傾向
これらが複合的に重なることで、嘔吐が続きやすくなることがあります。
妊娠悪阻が関係しているケースもある

つわりの症状が重くなり、食事や水分をほとんどとれない状態が続くと、「妊娠悪阻」に移行している可能性があります。妊娠悪阻は脱水や体重減少、電解質異常などが起こる状態です。発症は全妊婦のうち一部で、0.5〜2%程度といわれています。
つわりと妊娠悪阻には明確な境界線はありませんが、以下の対比が状態を確認するひとつの目安になります。診断基準そのものではないため、あくまで参考としてご覧ください。
| つわり | 妊娠悪阻 | |
|---|---|---|
| 嘔吐の頻度 | 時々ある | 頻繁に続く |
| 水分・食事 | 少量ならとれる | ほとんどとれない |
| 体重の変化 | ほぼ変わらない | 大きく減少する |
| 日常生活 | 工夫すれば過ごせる | 支障が大きい |
| 治療の必要性 | 必須ではないが、つらければ相談可 | 医療機関での治療が必要 |
参考:MSDマニュアル「妊娠悪阻」
つわりで嘔吐が止まらないときは受診が必要?判断の目安

嘔吐が続いているとき、どの状態になったら受診すべきかを判断するのは難しいものです。以下の3つの点を目安にしてください。
水分がほとんどとれない状態が続いている
嘔吐を繰り返すことで体内の水分が失われ、それを補えない状態が続くと脱水が進みます。尿の色が非常に濃くなる、長時間尿が出ないといった変化は、脱水が進んでいるサインです。少量の水を飲んでもすぐに吐いてしまう、何も口にできない時間が長く続いているという場合は、水分補給を自力で行うことが難しい状態です。この場合は早めに受診することが大切です。
体重が急激に減少している
短期間で体重が大きく減った場合は、体に必要なエネルギーが補えていないサインです。妊娠前の体重と比べて5%以上の減少があると、妊娠悪阻が疑われる目安のひとつとされています。妊娠前の体重が50kgであれば2.5kg以上の減少が目安です。体重計で定期的に確認しておくと、変化に気づきやすくなります。
尿の回数が減っている
水分がとれていない状態が続くと、尿の回数が明らかに減ったり、長時間尿が出なくなったりすることがあります。これは脱水が進んでいるサインのひとつです。
以下のいずれかに当てはまる場合は、早めに医療機関に相談してください。
- 水分がほとんどとれず、長時間尿が出ない
- 体重が短期間で大きく減った(妊娠前の体重から5%以上が目安)
- 日常生活に大きく支障が出るほどつらい状態が続いている
病院で行われる治療
受診した場合、どのような治療が行われるのかを知っておくと、受診へのハードルが少し下がります。
点滴による水分や栄養の補給
嘔吐が続いて水分や食事をとれない状態では、点滴による補給が行われます。水分と電解質を補いながら、必要に応じてビタミンB1(チアミン)などを追加することもあります。
症状の程度によっては通院で対応できるケースもありますが、状態によっては入院が必要となる場合もあります。症状が落ち着いてきた段階で、少量ずつ経口での水分補給へ移行する流れです。
吐き気を抑える薬による治療
嘔吐が続く場合、吐き気を抑える薬が処方されることがあります。症状の程度に応じて飲み薬や注射による投与が使い分けられます。
- 【飲み薬】軽度から中等度の吐き気に対して処方される
- 【注射や点滴での投与】飲み薬を飲んでもすぐ吐いてしまう場合や症状が強い場合に使用
いずれも医師が必要と判断したうえで処方されるものです。つわりがつらいときは、自己判断で市販薬を使うのではなく、まず医療機関に相談することが大切です。
症状が強い場合は入院となることもある
点滴などの治療でも改善が見られない場合や、脱水や体重減少が著しい場合は、入院での管理が必要になることがあります。入院中は水分・電解質・ビタミンの補充を継続しながら、体の状態が回復するまで経過を見ていきます。「入院になったらどうしよう」と心配しすぎず、つらいと感じたら早めに受診することを優先してください。
つらい場合は早めに医療機関へ相談を
嘔吐が続いていても「つわりだから仕方ない」と我慢している方はとても多いです。しかし、水分もとれない、体重も減っているという状態は、体にとって大きな負担がかかっています。
医療機関に相談することで、点滴や薬による治療という選択肢が生まれます。症状が重くなってから動くよりも、早めに相談したほうが体への負担を減らしやすいです。「これくらいで受診していいのかな」と迷う必要はありません。つらいと感じているなら、それは受診のタイミングです。
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まとめ
つわりによる嘔吐は多くの妊婦が経験するものですが、水分がとれない・体重が大きく減るといった状態が続く場合は、妊娠悪阻が疑われるサインです。自分の状態を確認しながら、つらさが続くようであれば早めに医療機関に相談することが大切です。一人で抱え込まず、体のサインを見逃さないようにしてください。
