防風通聖散エキス顆粒

防風通聖散エキス顆粒とは

販売名ツムラ防風通聖散エキス顆粒(医療用)
有効成分日局 滑石(カッセキ) 3.0g
日局 黄芩(オウゴン)2.0g
日局 甘草(カンゾウ)2.0g
日局 桔梗(キキョウ)2.0g
日局 石膏(セッコウ)2.0g
日局 白朮(ビャクジュツ)2.0g 
日局 大黄(ダイオウ)1.5g
日局 荊芥(ケイガイ)1.2g 
日局 山梔子(サンシシ)1.2g  
日局 芍薬(シャクヤク)1.2g 
日局 川芎(センキュウ)1.2g  
日局 当帰(トウキ) 1.2g 
日局 薄荷(ハッカ) 1.2g 
日局 防風(ボウフウ) 1.2g
日局 麻黄(マオウ) 1.2g 
日局 連翹(レンギョウ)1.2g
日局 無水芒硝(ムスイボウショウ)0.7g
日局 生姜(ショウキョウ)0.3g

※引用:くすりのしおり「ツムラ防風通聖散エキス顆粒

防風通聖散は腹部に皮下脂肪が多く、便秘がちな肥満症の方に効果が期待できる漢方です。

防風通聖散の効果を詳しく解説

一般的な漢方薬は数種類から10種類程度の生薬で構成されていることが多いです。

防風通聖散は18種類の生薬から構成されており、漢方薬の中でも特に多くの生薬が使われています。

これにより、それぞれの生薬が持つ薬効が複合的に作用し、さまざまな症状に効果が期待できます。

防風通聖散の効果11選

分類(部位・症状)具体的な効果・作用補足・説明
全身・代謝1.代謝バランスの調整




2.新陳代謝の促進
特に腹部に皮下脂肪がつきやすい体質の方に対し、基礎代謝や水分代謝を整えることで、体内の環境を改善する効果が期待されます。

全身の血行や水分の巡りを改善し、体に溜まった老廃物の排出を助けます。
消化器系3.便秘の改善




4.胃腸の熱を取り除く
大黄(ダイオウ)や芒硝(ボウショウ)の働きにより、腸の蠕動運動を促進することで便秘解消が期待できます。

食べ過ぎや飲み過ぎによる胃腸の炎症や不快感を和らげる効果も期待できます。
泌尿器系5.利尿作用余分な水分を体外に排出することで、むくみの改善が期待できます。
皮膚6.皮膚炎・湿疹の改善



7.吹き出物(ニキビ)の改善
体内の熱や老廃物の排出を促すことで、皮膚の炎症を鎮め、湿疹や皮膚炎の改善が期待できます。

特に顔や背中などにできる、炎症を伴う吹き出物(ニキビ)に効果が期待できます。
循環器系8.高血圧に伴う諸症状の緩和のぼせ、動悸、肩こりなど、高血圧に伴う症状の改善が期待できます。ただし、血圧を下げる直接的な薬ではありません。
頭部・その他9.のぼせ改善


10.肩こりの改善


11.発汗作用


体内の熱を冷まし、頭部に集中する熱感を和らげます。

血行促進作用により、肩こりの軽減にも繋がることがあります。

体内の余分な熱を発散させ、熱感を伴う症状(風邪の初期など)にも対応します。

防風通聖散の服用が向いている人

防風通聖散の服用は次のような方に向いています。

・腹部に皮下脂肪がつきやすく、便秘がちな方
・高血圧や肥満に伴う動悸、肩こり、のぼせ、むくみなどの症状がある方
・胃腸が丈夫で、体力があり、食べすぎてしまう方
・吹き出物(ニキビ)や皮膚炎が気になる方
・暑がりで汗をかきやすい方(熱証:漢方医学における体質の一つで、体が熱を帯びやすく、暑がりでのぼせやすい傾向がある状態)

一方で、体質的に合わない方もいます。次の方は服用に注意が必要です。

・虚弱体質の方
・下痢しやすい方
・痩せ型の方
・持病で治療中の方(高血圧、心臓病などの循環器系の治療をしている方、排尿困難の方)

防風通聖散の服用方法

1日2~3回、1回1包(2.5g)、食前または食間に内服します。

年齢、体重、症状により、適宜増減するため、定期的な医師の診察が推奨されています。

防風通聖散の副作用

防風通聖散は多くの生薬を含むため、体質や体調によってはさまざまな副作用が現れる可能性があります。特に次の症状に注意してください。

主な副作用(頻度不明)
皮膚症状:発疹、かゆみ など
消化器症状:食欲不振、胃部不快感、悪心、嘔吐、腹痛、軟便、下痢 など
精神神経系症状:不眠、全身脱力感、動悸、発汗過多 など

よくある副作用として、吐き気や下痢などの消化器症状があり、これは便通を促す生薬の成分や生薬の刺激によるものです。

他に、稀に起こる重篤な副作用は次の5つがあり、このような症状が現れた場合は、すみやかに服用を中止し、医療機関を受診してください。

・間質性肺炎
・偽アルドステロン症(低カリウム血症・血圧上昇、ナトリウム、体液の貯留、浮腫 など)
・ミオパチー(低ナトリウム血症による症状。脱力感、四肢痙攣、麻痺などの症状が現れる)
・肝機能障害
・腸間膜静脈硬化症(腹痛、下痢、便秘などが繰り返し現れるようになる)

※参考:くすりのしおり「ツムラ防風通聖散エキス顆粒

防風通聖散を処方してもらうなら、オンライン診療のミライメディカルクリニックがおすすめ!

防風通聖散は市販薬でも購入できますが、症状等によっては処方すべき薬が異なるケースがあります。また、同じ名前の漢方でも、配合されている生薬が違うこともあります。

症状や体質によって適切な漢方は異なるため、自己判断せず医師に相談することをおすすめします。

忙しくてなかなか通院する時間が取れないという方もいるかもしれません。

通院が難しい方には、オンライン診療という選択肢もあります。

インターネット環境があれば、ご自宅などから医師の診察を受けることが可能で、防風通聖散の処方についても相談できます。

診察後はネコポス、もしくは宅急便コンパクトで郵送され、最短当日発送で内服薬を受け取ることが可能です。

電話で気軽に診察を受けられるので、担当医師以外と顔を合わせる必要もありません。

また、ミライメディカルクリニックでは、防風通聖散以外にもさまざまな漢方薬を処方しています。医師に相談しながら、ご自身の症状や体質に合った漢方薬を見つけることができます。

漢方の服用に興味がある方は、ぜひ一度ご相談ください。

参考:厚生労働省「健康・医療オンライン診療について

防風通聖散エキス顆粒に関するよくある質問

防風通聖散エキス顆粒に関するよくある質問とその回答を紹介します。

防風通聖散の効果を感じるまでの期間はどれくらい?
防風通聖散の効果を感じるまでの時間は、体質や症状、服用量などによって個人差があります。
漢方薬は、西洋薬(一般的な薬剤)と比べて効果が現れるまでに時間がかかる傾向がありますが、根本から体質を改善する効果が期待できるため、根気強く服用を続けることが大切です。
特に、便秘やむくみといった効果が出るまでと比べて、脂肪減少や体重減少の効果を感じるまでにかかるまでには時間がかかります。
効果が感じられない場合は、服用量や服用方法を見直したり、他の漢方薬との併用を検討したりする必要があることもあるため、医師または薬剤師に相談してみてください。
防風通聖散は妊娠中に飲んでも大丈夫?
妊娠中または妊娠の可能性がある方には使用が推奨されていません。
防風通聖散に含まれるダイオウ(子宮収縮作用及び骨盤内臓器の充血作用)、無水ボウショウ(子宮収縮作用)により、流産・早産の危険性があります。
妊娠中または妊娠の可能性がある方は、自己判断での使用は厳禁です。必ず医師に相談してください。
防風通聖散は妊娠中に飲んでも大丈夫?
妊娠中または妊娠の可能性がある方には使用が推奨されていません。
防風通聖散に含まれるダイオウ(子宮収縮作用及び骨盤内臓器の充血作用)、無水ボウショウ(子宮収縮作用)により、流産・早産の危険性があります。
妊娠中または妊娠の可能性がある方は、自己判断での使用は厳禁です。必ず医師に相談してください。
防風通聖散は授乳中に飲んでも大丈夫?
授乳中の方にも使用が推奨されていません。

防風通聖散に含まれるダイオウにはアントラキノン誘導体が母乳中に移行することで、乳児の下痢を起こす可能性があります。
防風通聖散と他の下剤は併用しても良い?
防風通聖散の内服中に、他の下剤を併用することは推奨されていません。

防風通聖散には、ダイオウや無水ボウショウといった下剤作用を持つ生薬が含まれています。
これに加えて他の下剤を服用すると、下剤成分が過剰になり、下痢や腹痛、脱水症状などの副作用が強く現れるリスクが高まります。

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