我慢汁で妊娠する可能性はある？正しいコンドームの使用方法と不安な時の対処法も紹介

「射精していないから大丈夫」と思っていませんか？我慢汁自体には精子が含まれていないものの、研究によれば約40%の男性の我慢汁には精子が混入している可能性があり、射精していなくても妊娠する可能性は否定できません。

この記事では、我慢汁による妊娠リスクや、リスクを避けるための正しいコンドームの使用法、そして、不安になった場合の対処法を詳しく解説します。望まない妊娠を防ぎ、大切な身体を守るためにも、正しい知識を身につけましょう。

当記事の監修医師

医師：新田 凌也

島根大学医学部卒業卒業後、神戸大学医学部附属病院、丹波医療センター研修。ミライメディカルクリニックでオンライン診療全般を担当。

我慢汁で妊娠する可能性はゼロではない！

我慢汁とは、正式にはカウパー腺液と呼ばれ、男性の尿道球腺から分泌されるアルカリ性の液体です。これは、射精前に尿道を滑らかにし、精子の通り道を整える役割を担っています。

我慢汁自体には精子を含んでいないため、我慢汁のみで妊娠する可能性はありません。しかし、我慢汁は精液と同じ流れで排出されるため、気づかずに混入してしまうことがあります。

我慢汁に精子が混入した場合、性行為によって妊娠するリスクがあります。たとえ射精していなくても、少量の精子で妊娠する可能性は否定できません。

我慢汁に精子が含まれている確率は40%以上！？

2010年に発表された研究論文によると、27人の男性から採取された40の射精前液サンプルを調査した結果、11人（41%）の男性のサンプルに精子が確認されました。

この結果から、射精の有無にかかわらず、性行為の初期段階から精子が放出される可能性があることが示唆されます。

また、研究に参加した男性は、複数回のサンプル採取において、一貫してすべてのサンプルに精子が含まれていたか、全く含まれていなかったかのどちらかでした。これは、男性によって射精前液への精子の混入しやすさに個人差があることを示しています。

そのため、確実な避妊を希望する場合は「射精してないから大丈夫」と油断してはいけません。挿入する前からきちんとコンドームを装着し、正しく使用することが重要です。

参考：PubMed® 「Sperm content of pre-ejaculatory fluid（射精前液中の精子含有量）」

我慢汁で妊娠したかもと思ったらアフターピルを服用しよう

「我慢汁で妊娠したかも」と不安を感じた場合は、アフターピル（緊急避妊薬）の服用がおすすめです。性交後72〜120時間以内であれば、アフターピルを服用することで、妊娠を回避する効果が期待できます。

保険適用外となるため、価格は1〜2万円程度と高額になりますが、望まない妊娠を防ぐと考えれば必要な費用です。日本で主に使用されているアフターピルには、72時間有効のレボノルゲストレルと、120時間有効のエラ（ウリプリスタル酢酸エステル）系統の2種類があります。

エラ系統のほうが有効時間も避妊率も上回っていますが、価格がレボノルゲストレルのおよそ2倍となっています。アフターピルを効果は時間とともに低下するため、今すぐの避妊が必要な方は、なるべく早く服用するようにしましょう。

また、アフターピルには性感染症を予防する効果はありません。副作用のリスクもあるため、日常的な避妊としては使用せず、あくまで緊急時の手段の一つとして利用するようにしてください。

アフターピルを処方してもらうなら、オンライン診療の「緊急アフピル」がおすすめ

アフターピルが必要なら、オンライン診療の「緊急アフピル」がおすすめです。従来は婦人科を受診するのが一般的でしたが、オンライン診療ならインターネット環境があればどこからでも受診できるので、手軽に処方してもらうことができます。

緊急アフピルでは、24時間365日待ち時間なしで無料相談が可能なため、夜間や早朝、休日であってもすぐに診察を受けることができます。担当医師以外とは顔を合わせる必要がないため、クリニックを受診するのに心理的な抵抗がある方でも、周りを気にせずに受診が可能です。

通常配送なら、日本全国どこでも配送可能で、17時までの決済完了で最短翌日到着となっています。診察後はレターパックで郵送され、自宅でアフターピルを受け取ることが可能です。また、関東圏にお住まいで、アフターピルを少しでも早く入手したい場合は、エクスプレス配送※が利用可能です。関東圏の場合は当日10時までの決済完了、東京23区内であれば17時までの決済完了で、最短当日の到着に対応しています。

※エクスプレス配送は別途税込み9,900円（東京、千葉、神奈川、埼玉、栃木、茨城、山梨、群馬のみ対応）

膣外射精（外出し）でも妊娠率は20%以上！避妊方法としては有効ではない

膣外射精（外出し）を避妊方法として実践しているカップルは少なくありません。しかし、膣外射精の場合の年間妊娠率は約22%にも達します。

我慢汁に含まれる精子が妊娠の原因になることもあれば、タイミングを誤ったり、自制できなかったりするミスが原因となることもあるようです。

そのため、WHOや日本産科婦人科学会などの専門機関は、膣外射精を信頼できる避妊法として推奨していません。望まない妊娠を防ぐためには、コンドームや低用量ピルなど、より確実な避妊方法を選ぶことが重要です。

我慢汁による望まない妊娠を防ぐために正しいコンドームの使い方を確認しよう！

コンドームは正しく使用しないと、本来の避妊効果を発揮できない場合があります。まずは正しい使い方を確認しましょう。

（編集部作成）

コンドームは、挿入の直前や射精の直前に装着するのではなく、性器接触の最初から最後まで装着することが重要です。そして、装着中にコンドームが破れたり、ずれたりした場合は、新しいコンドームに交換してください。

射精後は、ペニスがまだ勃起している状態で、コンドームの根元をしっかり押さえながらゆっくりと膣から抜き取ります。コンドームの先端をティッシュなどで包み、中身が漏れないようにしてから、適切に処分してください。

まとめ

我慢汁（カウパー腺液）自体には精子が含まれていませんが、約40%の男性の我慢汁には精子が混入している可能性があります。研究によれば、一部の男性では常に我慢汁に精子が含まれており、個人差が大きいことが判明しています。

確実な避妊を望むなら、性行為の最初から最後までコンドームを正しく使用することが重要です。万が一、避妊に失敗した場合や不安がある場合は、72〜120時間以内にアフターピル（緊急避妊薬）の服用を検討しましょう。

オンライン診療「緊急アフピル」であれば、24時間365日診察対応しているため、最短5分で相談することができます。アフターピルの服用を検討している場合は、ぜひ一度相談してみてください。