糖尿病の治療薬として知られる「メトホルミン」には、食欲を抑えたり、糖の吸収をブロックしたりすることで、体重減量をサポートしてくれる効果があると期待されています。
この記事では、メトホルミンのダイエット効果のメカニズムから、効果的な飲み方、副作用、よくある質問まで、詳しく解説していきます。メトホルミンが持つダイエット効果について理解し、自分に合ったダイエット方法を見つけるヒントを得ましょう。
メトホルミンはダイエット効果が期待できる糖尿病治療薬
引用:株式会社三和化学研究所「メトホルミン塩酸塩錠500mgMT「三和」」
メトホルミンは2型糖尿病の治療薬で、主に肝臓に作用し、血糖値を下げる効果があります。食欲の低下や、体内の糖を排泄する作用があることからダイエット効果が期待されています。
メトホルミンの価格目安は2,800円〜3,900円程度
ダイエット目的で処方してもらう場合、メトホルミンは保険適用外となります。自由診療のため、価格はクリニックによって異なる点に注意しましょう。
用量 | 1ヶ月分の価格目安 | 1錠あたりの価格目安 |
---|---|---|
250mg錠 | 2,800円程度(1日2錠/60錠) | 47円程度 |
500mg錠 | 3,900円程度(1日2錠/60錠) | 65円程度 |
メトホルミンは通常、1日500mg〜1500mgを2〜3回に分けて服用するため、250mg錠の場合1日2〜6錠、30日分で60〜180錠必要となります。
そのため、用量によっては価格目安より高くなることもありますが、リベルサスやフォシーガが1ヶ月あたり1万円以上なのに対し、比較的安価な価格帯です。
メトホルミンの副作用は消化器系に多い
メトホルミンは一般的に安全な薬とされていますが、服用することで副作用が現れる可能性もあります。
消化器系 | 最も一般的な副作用で、下痢(40.5%)、悪心(15.4%)、食欲不振(11.8%)、腹痛(11.5%)などが含まれます。これらの症状は一過性で軽度なことが多いです。 |
乳酸アシドーシス | 最も重大な副作用の一つで、血液中の乳酸が蓄積する状態です。症状には嘔吐、腹痛、過呼吸、倦怠感などがあります。 |
低血糖 | 症状には冷や汗、強い空腹感、手足の震え、意識低下などがあります。 |
ビタミンB12欠乏 | 長期使用によりビタミンB12の吸収が阻害され、欠乏症を引き起こす可能性があります。貧血や神経症状の原因となることがあります。 |
主な副作用としては、下痢や吐き気などの消化器系の症状、重篤なものでは乳酸アシドーシスや低血糖などがあります。これらの副作用は個人差があり、上記以外に報告されている副作用もあるため、少しでも異変を感じたら、速やかに医療機関を受診しましょう。
参考:医薬品医療機器総合機構「メトホルミン塩酸塩錠」
痩せる?痩せない?メトホルミンが持つ3つのダイエット効果
メトホルミンは、主に2型糖尿病の治療薬として使用されていますが、体重減少効果も注目されています。ここでは、メトホルミンが持つ3つのダイエット効果について説明します。
ダイエット効果1|食欲を抑える
メトホルミンは、満腹中枢に影響を与えたり、胃の動きを緩やかにして消化を遅らせることで満腹感を持続しやすくなる効果が期待できます。
食欲が抑えられると食べ過ぎを防ぐことができ、結果として体重減少につながる可能性があります。
ダイエット効果2|糖分の吸収を抑える
メトホルミンは、腸からの糖分の吸収を抑えることも可能です。
おもに肝臓での糖新生を抑制し、食後の急激な血糖上昇を防ぐことで、体内に取り込まれる糖分の量を減らすことができます。さらに、血液中のブドウ糖を便中に排出させる作用により、体内に吸収される糖分が減少し、カロリー摂取量が抑えられる可能性があります。
ダイエット効果3|脂肪の蓄積を抑える
メトホルミンは脂肪の蓄積を抑制し、代謝を促進する効果があります。
AMPKという酵素を活性化することで脂肪の蓄積を抑えたり、肝臓での新たな糖の生成を抑えることで余分な糖が脂肪に変わるのを防ぐことが可能です。
ダイエットに効果的なメトホルミンの飲み方を解説
メトホルミンをダイエット目的で服用する場合、効果的な飲み方があります。
用量 | 服用タイミング | |
---|---|---|
初期 | 1回250mg | 朝夕の食直前または食後 |
継続期 | 1回500mg | 朝夕の食直前または食後 |
副作用を最小限に抑えるため、最初の1ヶ月は250mgを1日2回服用し、その後500mgに増量することが多いです。
服用タイミングは食直前、もしくは食後に服用するのが一般的です。メトホルミンは食事によって上昇する血糖値を抑える効果があるため、食事と同時に摂取することで、より効果的に作用すると考えられています。
なお、空腹時に服用すると、吐き気や下痢などの副作用が出やすくなることがあるため、必ず食事と一緒に服用するようにしてください。
効果を最大限引き出すためには、毎日なるべく同じ時間に規則正しく服用することが大切です。より効果的に体重を減らせるように、食事療法や運動療法との併用も心がけましょう。
ダイエット目的でメトホルミン処方ならミライメディカルクリニックがおすすめ
ダイエット目的でメトホルミンを処方してもらう場合、自由診療となります。保険適用外のため全額自己負担となるだけでなく、クリニックによって価格が異なる点に注意が必要です。
対面診療の場合、実際に来院してみないと詳細が確認できないため、ダイエット目的だと告げると希望の薬剤を処方してもらえなかったり、想定よりも高額になってしまうことも少なくありません。
オンライン診療のミライメディカルクリニックであれば、金額の詳細まで確認できるため、より確実にメトホルミンを処方してもらうことができます。
時間や場所の制約を受けずに診察を受けられるため、メトホルミンによるダイエットを検討している方は、ぜひ選択肢の一つとして考えてみて下さい。
参考:厚生労働省「健康・医療オンライン診療について」
メトホルミンダイエットに関するよくある質問
メトホルミンダイエットに関するよくある質問と回答を紹介します。
- メトホルミンをダイエット目的で処方してもらうことは可能?
- はい。メトホルミンは本来、2型糖尿病の治療薬として使用されますが、食欲抑制や糖代謝改善の効果があることから、ダイエット目的で処方されるケースもあります。ただし、医師の判断によっては、処方を断られる場合もあるため、注意が必要です。
メトホルミンによるダイエットをする際は、必ず医師に相談し、適切な指導のもとで行うようにしましょう。
- メトホルミンはどのくらいの期間で効果が現れますか?
- メトホルミンのダイエット効果が現れる期間には個人差があります。一般的には、数週間から数ヶ月かけて徐々に体重が減少していくことが多いようです。
しかし、メトホルミンだけで劇的なダイエット効果が期待できるわけではありません。食事管理や運動などの生活習慣改善と組み合わせることで、より効果的に体重を減らすことができるでしょう。
- メトホルミンとフォシーガを併用してもいいですか?
- 併用は可能です。ただし、自己判断での併用は避け、必ず医師に相談してください。
メトホルミンとフォシーガは異なる作用で血糖値を下げるため、併用により高い効果が得られる可能性があります。一方、低血糖のリスクも高まる可能性があるため、医師の厳密な監督下で服用する必要があります。
併用する場合には、医師と十分に相談の上、適切な用法用量を守りましょう。
まとめ
メトホルミンは、糖尿病の治療薬として使われていますが、食欲抑制、糖分の吸収抑制、脂肪蓄積抑制といった効果があり、ダイエットにも効果が期待できることがわかりました。
メトホルミンは、比較的安価な薬であり、オンライン診療のミライメディカルクリニックでも処方を受けることができます。しかし、消化器系の不調や、まれに重篤な副作用が出る可能性もあるため、服用する際は医師の指示に従うことが大切です。
ダイエット目的でメトホルミンを検討している方は、この記事で紹介した内容を参考に、医師に相談してみてください。