ビマトプロストとは

ビマトプロストは、もともと緑内障や高眼圧症の治療に用いられる点眼薬ですが、使用している患者のまつ毛が長く・太く・濃くなるという副作用が注目され、現在ではまつ毛の育毛効果を目的として使用されることもあります。
プロスタマイド誘導体という種類の薬で、日本では緑内障治療用の「ビマトプロスト点眼液0.03%」として処方箋医薬品として販売されていますが、海外では「ラティース」などの商品名でまつ毛育毛用として認可されている国もあります。
主な特徴
- まつ毛を長く・太く・濃くする効果が期待できる
- 通常4週間程度で効果が現れ始め、16週間程度で最大効果に達することが多い
- 使用を中止すると、徐々にまつ毛は元の状態に戻る
ビマトプロストを使用する前に知っておくべきこと
ここでは、ビマトプロストを使用できない方や注意が必要な方について紹介します。使用前に該当していないか確認しておきましょう。
参考:KEGG「医療用医薬品 : ビマトプロスト」
ヒルドイドローションを使用できない方(禁忌)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
ヒルドイドローションの使用に注意が必要な方
- 妊婦または妊娠している可能性のある女性
- 授乳中の方
- 眼の手術を受けたことがある方
- 眼の疾患(緑内障、白内障、結膜炎など)がある方
- 眼の感染症や炎症がある方
- 小児(使用経験がない)
- 眼の圧迫感や痛みを感じる方
- まぶたの色素沈着や多毛化が気になる方
目の病気の治療中の方、他の点眼薬を使用している方、目に何らかの異常を感じる方、緑内障の家族歴がある方は、処方の際に医師に相談するようにしてください。
ビマトプロストの料金

通常購入 | 定期購入 | |
---|---|---|
価格 | 3,545円(税込3,900円 ) | 3,223円(税込3,545円) |
ビマトプロストの使用方法
ビマトプロストはまつ毛育毛目的で使用する場合、まつ毛の生え際(上まぶたのみ)に、まるでアイライナーを引くように細く塗布して使用します。1日1回、毎日同じ時間に使用するのが効果的です。使用時は以下の点に注意しましょう。
使用時の注意点
- 1日1回を超えて使用しない
- 目の中に入らないように注意し、目に入った場合は水でよく洗い流す
- 塗布後、余分な液が目の周りの皮膚についた場合には、すぐにふき取るか洗顔する
- コンタクトレンズを使用している場合は、使用前にレンズを外し、15分以上経過後に再装着する
- 効果が現れるまで少なくとも4〜8週間の継続使用が必要 使用を中止すると、徐々に効果が失われる
ビマトプロストの副作用
ここでは、ビマトプロスト点眼時の副作用を紹介します。まつ毛育毛を目的とする場合は、目の中に入らないように注意して使用してください。
頻度の高い副作用
5%以上- 睫毛の異常(睫毛が長く、太く、濃くなる等)(52.8%)
- 結膜充血(目の白い部分が赤くなる)(44.9%)
- 眼瞼色素沈着(まぶたの色が濃くなる)(20.5%)
- 虹彩色素沈着(虹彩の色が濃くなる)(13.2%)
- 眼そう痒症(目のかゆみ)(9.6%)
- 眼瞼の多毛症(まぶたに毛が増える)
比較的多い副作用
1~5%未満- 結膜炎
- 結膜浮腫
- 結膜出血
- 眼瞼浮腫(まぶたのむくみ)
- 眼瞼紅斑(まぶたの赤み)
- 眼瞼そう痒症(まぶたのかゆみ)
- 眼瞼障害
- 眼脂(目やに)
- 点状角膜炎
- 角膜びらん
- 眼刺激
- 霧視(かすんで見える)
- 眼の異常感(違和感、べとつき感等)
- くぼんだ眼
その他の副作用
1%未満または頻度不明- 結膜色素沈着
- 眼瞼炎
- 眼瞼下垂
- 霰粒腫
- 糸状角膜炎
- 角膜血管新生
- 虹彩炎
- 眼乾燥
- 眼の灼熱感
- 眼痛
- 羞明(まぶしさ)
- 白内障
- 眼精疲労
- 視力低下
- 視覚障害
- 眼圧上昇
- ぶどう膜炎
- 黄斑浮腫
- 乾性角結膜炎
- 流涙(涙が出る)
- 涙液分泌低下
- 狭心症発作
- 高血圧
- 胃不快感
- 咳嗽(せき)
- 浮動性めまい
- 頭痛
- 胸痛
- 耳鳴
注意:特に虹彩色素沈着(虹彩の色が濃くなること)は重大な副作用として警告されています。これは投与中止後も元に戻らないことが報告されています。まつ毛育毛を目的とする場合は、目の中に入らないように注意して使用してください。
ビマトプロストに関するよくある質問
ビマトプロストに関するよくある質問とその回答を紹介します。
- ビマトプロストはまつ毛にどのような効果がありますか?
- ビマトプロストは、まつ毛を長く、太く、濃くする効果があります。まつ毛の成長期を延長し、毛包の活性化を促進することで、より豊かなまつ毛になります。
- ビマトプロストは使用を開始してからどのくらいで効果が現れますか?
- 通常、使用開始から4週間程度で効果が現れ始め、8〜16週間の継続使用で顕著な効果が見られます。個人差はありますが、16週間で最大効果に達することが多いです。
- ビマトプロストの使用をやめるとどうなりますか?
- 使用を中止すると、徐々に効果は失われ、3〜4ヶ月程度で元のまつ毛の状態に戻ります。効果を維持したい場合は継続使用が必要です。
- コンタクトレンズをしていても使えますか?
- 日本ではまつ毛育毛目的でのビマトプロストの使用は承認されておらず、緑内障治療薬としてのみ処方箋医薬品として販売されています。まつ毛育毛目的で使用する場合は、医師の適応外処方または個人輸入となります。
- 市販のまつ毛美容液とどう違いますか?
- 一般的なまつ毛美容液はまつ毛にコーティングする効果や栄養を与える効果が中心ですが、ビマトプロストはまつ毛の毛包自体に作用して成長を促進するため、より根本的な変化を引き起こします。効果の程度も一般的な美容液より顕著です。