ベピオゲルとは?効果や副作用、他のニキビ治療薬との違いを解説

ニキビ治療薬の中でも処方される機会が多い「ベピオゲル」は、アクネ菌の殺菌と角質除去の両方に作用する医療用外用薬です。保険診療に対応しており、軽度から中等度のニキビに幅広く使用されています。

この記事では、ベピオゲルの働きや副作用、他の治療薬との違い、自宅で治療を始める方法などをわかりやすく紹介します。ニキビに悩んでいる方や、治療薬の選び方に迷っている方はぜひご覧ください。

ベピオゲルとは

ベピオゲル(一般名:過酸化ベンゾイル)は、赤ニキビ・白ニキビのどちらにも効果がある医療用の塗り薬です。保険適用があるため、医師の処方により経済的な負担を抑えて使用できます。

有効成分の過酸化ベンゾイルは、ニキビの原因となるアクネ菌を酸化によって殺菌します。また、毛穴の詰まりを改善する角質剥離作用もあるため、初期段階から幅広いニキビに対応可能です。

海外では50年以上にわたり広く使用されており、日本では2015年に厚生労働省の承認を受けて販売が始まりました。現在では皮膚科の第一選択薬として処方されるケースが多く、実績と信頼性の両面で評価されている薬剤です。

ベピオゲルの効果と特徴

ベピオゲルは、殺菌作用と角質剥離作用を兼ね備えており、ニキビの原因に対して多角的にアプローチできます。皮脂や角質が毛穴に詰まりやすい体質の方にも適しています。

白ニキビや黒ニキビの段階から使用を開始することで、炎症性ニキビに進行する前に治療を進められる点が大きなメリットです。また、他の治療薬と比べて即効性が期待できる場合もあります。

抗菌剤とは異なり耐性菌の心配がないため、長期的なスキンケアの一環としても導入しやすい処方薬です。再発を繰り返すタイプのニキビにも効果的とされています。

想定される副作用とその対応方法

高い治療効果が見込まれるベピオゲルですが、使用初期には肌に刺激症状が現れる場合があります。あらかじめ副作用の傾向と対策を理解しておくと、継続使用への不安が軽減されます。

主な副作用と症状

使用開始から1〜2週間ほどで、皮膚の赤みやかゆみ、乾燥などの刺激症状が現れることがあります。これは有効成分である過酸化ベンゾイルの作用によるもので、多くの場合、継続使用によって自然と軽減します。

以下に、主な副作用と対応策をまとめました。

副作用主な症状対応策
皮膚の刺激感赤み、ヒリヒリ感、かゆみ使用量を調整する。保湿剤を併用し、症状が強い場合は使用頻度を減らす。
皮膚の乾燥・皮むけ顔の表面の乾燥、皮膚のめくれ低刺激性の保湿剤を使用し、洗顔後すぐに保湿ケアを行う。必要に応じて塗布範囲を限定。
重度接触皮膚炎(まれ)強い腫れ、水ぶくれ、痛み、熱感など使用を中止し、できるだけ早く医療機関を受診する。

刺激を抑えるための工夫

副作用を抑えるには、スキンケアの工夫が欠かせません。洗顔後すぐに保湿を行い、肌が整ってからベピオゲルを塗布することで、刺激を最小限に抑えられます。使い始めは一日おき、あるいは一部分のみの使用からスタートし、肌の状態を見ながら徐々に使用頻度を増やす方法も効果的です。

また、過酸化ベンゾイルには紫外線感受性を高める作用があります。治療中は紫外線の影響を受けやすくなるため、SPF30以上の日焼け止めを使い、直射日光を避けるようにしましょう。特に屋外での活動が多い日には、帽子や長袖などの衣類で肌を物理的に保護するのも効果的です。

他のニキビ治療薬との比較

ニキビ治療薬にはいくつかの種類があり、症状や肌質に応じて使い分けがされています。ここでは、皮膚科で処方されることの多いディフェリンゲルやデュアック配合ゲルと、ベピオゲルとの違いを紹介します。

ディフェリンとの違い

ディフェリンゲル(アダパレン)は、毛穴の詰まりを予防する働きに特化した薬剤です。白ニキビのもととなる角化異常の改善に効果があります。

刺激が比較的少ないとされていますが、使用初期の1〜2週間は赤みやヒリヒリ感などの反応が出ることがあります。これはレチノイド系薬剤に見られる一時的な皮膚刺激で、いわゆる「レチノイド反応」です。多くの場合は、使用を続けるうちに次第に軽減していきます。

また、効果がゆるやかに現れる点も特徴のひとつです。使用開始から効果を実感するまでには1〜2か月かかることがあり、即効性よりも継続的な予防を重視するケースに適しています。

デュアックとの違い

デュアック配合ゲルは、ベピオゲルにも含まれる過酸化ベンゾイルに加え、抗菌成分のクリンダマイシンが含まれています。炎症が強い赤ニキビに対して、速やかな効果が期待できる薬剤です。

一方で、抗生物質を含むため、長期間の使用は耐性菌の原因になることがあります。使用時は期間や併用方法に配慮が必要です。

また、過酸化ベンゾイルによって光に敏感になることがあるため、治療中は日焼け止めなどによる遮光対策が推奨されます。衣類や髪に触れると変色する可能性もあるため、塗布範囲の管理にも注意してください。

ベピオゲルの処方と使用について

ベピオゲルは、医師の診察と処方が必要な医療用の塗り薬です。市販では購入できないため、ニキビ治療の一環として専門的な判断のもとで使われます。

殺菌作用と角質除去作用をあわせ持つ薬剤として、皮膚科では初期治療に用いられることが多く、白ニキビから炎症を伴う赤ニキビまで幅広く対応可能です。

近年はオンライン診療の普及により、通院が難しい方でも自宅で診察を受けて処方してもらえる環境が整いつつあります。たとえば、ミライメディカルクリニックではスマートフォンを使った非対面診療に対応しており、対面の受診が難しい方にとっても治療を始めやすくなっています。

費用の目安とジェネリック医薬品の有無

ベピオゲルは保険診療の対象で、3割負担の場合は数百円程度で処方を受けられます。薬価は2024年4月時点で1gあたり87.10円、10gチューブでは約871円となっており、自己負担額はおよそ260円です。

2024年6月現在、日本国内ではベピオゲルのジェネリック医薬品は承認されていません。海外にはベンザックゲルなどの類似製品が存在しますが、国内の医療機関では処方の対象外です。また、個人輸入による使用は医師の管理下にないため、推奨されません。

参考:厚生労働省 「薬価基準収載品目リスト及び後発医薬品に関する情報について」

ベピオゲルを始めるならミライメディカルクリニック

ニキビ治療を手軽に始めたいのであれば、オンライン診療のミライメディカルクリニックがおすすめです。オンラインで診察から処方、そして薬の受け取りまでをスムーズに行えます。

自宅や職場など、場所を選ばずに医師の診察を受けられるため、医療機関への移動時間や待ち時間を気にすることなく、ご自身の都合の良い時間にオンラインで相談が可能です。忙しい方でも、ニキビ治療を継続しやすい環境となっているでしょう。

また、オンライン診療でありながらも、医師による丁寧なカウンセリングと診察を受けることができます。ご自身の肌の状態やライフスタイルに合わせた適切なアドバイスを受けることができます。

なお、アダパレンゲルやアクアチム軟膏、ヒルドイドローションなどの処方に対応しているため、興味がある方はぜひ一度ご相談ください。

まとめ

ベピオゲルは、アクネ菌の殺菌と毛穴の詰まり改善という2つの働きを持ち、幅広いニキビに対応できる有用な治療薬です。副作用が出ることもありますが、保湿や使用方法の工夫によって対処が可能です。

市販はされていないものの、オンライン診療を利用すれば自宅で診察から薬の受け取りまで完結できます。ミライメディカルクリニックのような対応クリニックを活用することで、通院が難しい方でもスムーズに治療を開始できます。

ニキビを繰り返さないためにも、正しい知識と適切な処方のもとで治療を進めていきましょう。

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