禿げてきたらどうすればいい?進行度チェックや原因、AGA治療の種類を紹介

シャワーの排水溝に溜まる抜け毛の量が増えた、前髪の生え際が後退してきた、頭頂部が薄くなってきたと感じる。こうした薄毛や抜け毛の問題は、年齢や性別を問わず多くの方が直面する悩みですが、早い段階から適切な対策を取れば、多くの場合、進行を遅らせたり、改善したりすることが可能です。

この記事では、「禿げてきた」と感じ始めた方に向けて、まず自分の状態を正確に把握するための進行度チェック方法から、考えられる原因、そして専門クリニックで受けられる治療法まで、薄毛対策について詳しく紹介します。

禿げてきたらどうすればいい?まずは進行度チェック

まずはご自身の薄毛の進行度をチェックしてみましょう。簡単なセルフチェックシートを作成してみましたので、ご自身の状態に当てはまるものをチェックしてください。

抜け毛の量と状態について

髪の毛の見た目の変化について

頭皮の状態について

生活習慣・家族歴について

チェック結果:心配は少ないかもしれません
チェック数: 0〜2個

現状では、抜け毛や薄毛の心配は少ないかもしれません。しかし、引き続き生活習慣に注意し、頭皮ケアを心がけましょう。

チェック結果:兆候が見られます
チェック数: 3〜5個

抜け毛や薄毛の兆候が見られます。生活習慣の見直しや頭皮ケアを意識し、変化がない場合は専門医への相談を検討しましょう。

チェック結果:進行している可能性があります
チェック数: 6個以上

抜け毛や薄毛が進行している可能性があります。早めに皮膚科やAGA専門クリニックを受診し、専門医の診断を受けることを強くおすすめします。

このセルフチェックは、あくまで目安であり、自己判断の材料とするものです。正確な診断や適切な治療法については、必ず専門医にご相談ください。気になる症状がある場合は、自己判断せずに早めに医療機関を受診することが大切です。

何が原因で禿げてきたのかを突き止めよう

抜け毛や薄毛の悩みを抱えた時、最も重要なのはその原因を特定することです。原因によって適切な対策や治療法は大きく異なるため、ここでは、禿げてきたと感じた際に考えられる主な原因を3つに分けて解説します。

原因1|ストレスや頭皮環境の悪化

ストレスは、自律神経の乱れを引き起こし、血管を収縮させることで頭皮の血行不良を招くことがあります。血行が悪くなると、毛根に必要な栄養が行き渡らなくなり、髪の成長を妨げ、抜け毛や薄毛の原因となることも少なくありません。

また、不規則な生活や睡眠不足、偏った食生活なども、頭皮環境の悪化に繋がったり、間違ったシャンプーやヘアケア、紫外線によるダメージなども、頭皮の炎症や乾燥を引き起こし、健康な髪の成長を阻害する要因となります。

原因2|男性ホルモンや遺伝による男性系脱毛症(AGA)

男性型脱毛症(AGA)は、進行性の脱毛症であり、多くの場合、男性ホルモンの一種であるジヒドロテストステロン(DHT)が主な原因と考えられています。DHTは、毛根の受容体と結合することで、ヘアサイクルを短縮させ、髪の毛が太く長く成長する前に抜け落ちてしまうのです。

AGAの発症には遺伝的な要因も深く関わっており、家族に薄毛の人がいる場合、AGAを発症するリスクが高くなると言われています。特徴的な抜け毛のパターンとして、前髪の生え際の後退(M字型)や、頭頂部の薄毛(O字型)が見られることが多いです。

原因3|円形脱毛症や脂漏性皮膚炎など、AGA以外の頭皮疾患

AGA以外にも、様々な頭皮の疾患が抜け毛や薄毛の原因となることがあります。

円形脱毛症自己免疫疾患、ストレスなどが関与。突然円形または楕円形の脱毛斑ができる
脂漏(しろう)性脱毛症脂漏性皮膚炎が原因。皮脂の過剰分泌と真菌(マラセチア菌)の増殖で頭皮炎症
粃糠(ひこう)性脱毛症フケの増加による毛穴詰まり、頭皮炎症
びまん性脱毛症ホルモンバランスの変化や栄養不足などが原因

円形脱毛症は、自己免疫疾患の一つと考えられており、突然、円形や楕円形の脱毛斑が現れるのが特徴です。ストレスが誘因となることもあります。

脂漏性皮膚炎は、マラセチアという真菌の異常増殖や、皮脂の過剰な分泌などが原因で起こる皮膚炎で、頭皮に炎症、かゆみ、フケなどを伴い、抜け毛を引き起こすことがあります。

その他にも、粃糠性脱毛症、牽引性脱毛症、びまん性脱毛症など、様々な種類の脱毛症が存在します。これらの疾患による脱毛は、AGAとは異なる特徴を示すことが多いため、専門医による正確な診断が重要となります。

クリニックでできる!禿げてきたときのAGA治療法

男性型脱毛症(AGA)は進行性の疾患であり、適切な治療を行うことで進行を遅らせたり、発毛を促したりすることが可能です。専門のクリニックでは、患者一人ひとりの状態や進行度に合わせて、様々な治療法が提供されています。

ここでは、代表的なAGAの治療法を3つ紹介します。

治療法1|内服薬(フィナステリド・デュタステリドなど)による治療

引用元:岩城製薬株式会社「フィナステリド錠1mg「TCK」

内服薬は、AGA治療の基本となる治療法の一つです。主に用いられるのが、フィナステリドやデュタステリドといった成分を含む薬です。これらの成分は、AGAの原因となる男性ホルモンの一種、ジヒドロテストステロン(DHT)の産生を抑制する働きがあります。

内服薬は、医師の処方箋が必要であり、定期的な診察を受けながら服用する必要があります。効果が現れるまでには数ヶ月程度の継続が必要となる場合が多く、副作用のリスクについても医師から十分な説明を受けることが重要です。

治療法2|外用薬(ミノキシジルなど)の使用

引用元:富士化学工業株式会社「ミノキシジル配合外用液5%

外用薬として広く用いられているのが、ミノキシジルを主成分とする塗り薬です。ミノキシジルは、血管拡張作用があり、頭皮の血行を促進することで毛根への栄養供給を改善し、毛母細胞を活性化させる働きがあります。これにより、発毛を促進したり、髪の毛を太く成長させたりする効果が期待できます。

ミノキシジルは、市販薬としても購入できますが、濃度や使用方法によっては効果や副作用が異なるため、医師の指導のもとで使用することが推奨されます。内服薬と併用することで、より高い効果が期待できる場合もあります。

治療法3|自毛植毛やメソセラピー(注入治療)

内服薬や外用薬による治療で十分な効果が得られない場合や、より積極的に発毛を希望する場合には、自毛植毛やメソセラピーといった治療法が検討されます。

自毛植毛は、自身の後頭部や側頭部など、AGAの影響を受けにくい部位の健康な毛包を採取し、薄毛が気になる部位に移植する外科的な治療法です。定着すれば、移植した毛髪は自然なヘアサイクルに従って成長するため、長期的な効果が期待できます。

一方、メソセラピーは、成長因子やミノキシジル、ビタミンなどの有効成分を、直接頭皮に注射する注入治療です。毛母細胞を活性化させ、発毛を促進する効果が期待できます。

これらの治療法は、専門的な技術や設備が必要となるため、専門のクリニックでカウンセリングを受け、自身の状態や希望に合わせて適切な治療法を選択することが重要です。

禿げてきたらどうすればいい?まとめ

抜け毛や薄毛の問題は、多くの方が経験する悩みですが、早期発見と適切な対策が重要です。本記事では、薄毛の進行度チェックから原因の特定、そして専門的な治療法まで幅広く解説してきました。

セルフチェックで自分の状態を把握することは大切な第一歩ですが、これはあくまで目安であり、正確な診断には専門医の受診が欠かせません。

薄毛の原因は、ストレスや頭皮環境の悪化、男性ホルモンや遺伝的要因によるAGA、さらには円形脱毛症などの頭皮疾患まで多岐にわたります。原因によって適切な対策方法が異なるため、自己判断は避け、専門家の診断を受けることをおすすめします。

特にAGAと診断された場合は、内服薬や外用薬による薬物療法、さらに進んだ症状では自毛植毛やメソセラピーなど、様々な治療選択肢があります。どの治療法も継続が重要であり、すぐに効果が現れるものではありません。焦らず、医師と相談しながら、自分に合った治療法を選び、長期的な視点で改善を目指しましょう。

薄毛の悩みは一人で抱え込まず、専門家の力を借りながら、前向きに対策を進めていくことが、大切です。

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