すべてのニキビが同じ原因で生じるわけではありません。ニキビケアを効果的に行うためには、まず発生部位とその原因を理解することが大切です。
本記事では、顔や体の様々な部位に発生するニキビの特徴と原因、そして効果的な治療法について詳しく解説していきます。
目次
ニキビは部位で原因が違う?顔や体にできるニキビの特徴
ニキビは、顔と体でできやすい部位と原因に違いが見られます。
顔ニキビの場合、皮脂分泌が活発な額や鼻などのTゾーンは思春期ニキビが多く、前髪や洗い残しにも注意が必要です。頬や顎などのUゾーンはホルモンバランスや乾燥、マスクなどの刺激によりニキビができやすく、口周りや鼻の下は乾燥が原因となることもあります。
体ニキビの場合、皮脂が多く汗をかきやすい背中やデコルテは、摩擦や洗い残しでニキビができやすく、胸や首は、摩擦や乾燥が原因となります。
このように、部位によって皮脂量、ホルモンバランス、乾燥、刺激などの影響が異なるため、部位ごとの特徴に合わせたケアが大切です。
部位別!顔にできるニキビの特徴と主な原因
顔は皮脂腺が多く分布しているため、ニキビができやすい部位です。しかし、顔の中でも特にできやすい場所があり、それぞれに特有の原因が考えられます。
おでこ(額)のニキビ

おでこは、皮脂腺が活発で皮脂の分泌量が多いTゾーンと呼ばれる部位の中心です。そのため、過剰な皮脂が毛穴に詰まりやすく、ニキビができやすい部位となります。また、前髪が触れることによる刺激や、シャンプーや整髪料の洗い残しも毛穴を塞ぐ原因となります。
さらに、睡眠不足やストレス、ホルモンバランスの乱れなども皮脂分泌を促し、ニキビを悪化させる可能性があります。思春期だけでなく、大人になってからも悩まされることの多い部位です。
鼻のニキビ

鼻も皮脂腺が多く、特に鼻の頭は皮脂が詰まりやすい部位です。また、鼻は常に外気に触れているため、ホコリや汚れなども付着しやすく、毛穴を塞ぐ原因となります。
さらに、鼻を頻繁に触る癖のある方は、その刺激によってニキビができやすくなることもあります。炎症を起こすと赤く目立ちやすい場所なので、早めのケアが大切です。
頬のニキビ

頬は、他の部位に比べて比較的乾燥しやすいものの、皮脂腺も存在するためニキビができることがあります。頬のニキビは、ホルモンバランスの乱れやストレス、生活習慣の乱れなどが主な原因として考えられます。
また、ファンデーションなどのメイク用品が毛穴を塞いだり、パフやブラシが不衛生な状態であることもニキビの原因となることがあります。乾燥によるバリア機能の低下も、ニキビを悪化させる要因となるため、適切なスキンケアが重要です。
口周り・顎のニキビ

口周りや顎は、女性ホルモンの影響を受けやすい部位です。生理前などにホルモンバランスが乱れると、皮脂分泌が過剰になったり、角質が厚くなったりして毛穴が詰まりやすくなります。
また、食事の際に汚れがつきやすい、無意識に触ってしまうなどの刺激もニキビの原因となることがあります。さらに、胃腸の調子が悪い場合にも、口周りや顎にニキビが出やすいと言われています。
部位別!体にできるニキビの特徴と主な原因
ニキビは顔だけでなく、体にも発生します。特に背中や胸は皮脂腺が多いため、ニキビができやすい部位です。
首のニキビ
首は、汗をかきやすく、衣類や髪の毛による摩擦、紫外線などの外部刺激を受けやすいことが原因として考えられます。また、シャンプーやリンスの洗い残し、ネックレスなどのアクセサリーによる刺激も毛穴を塞ぐことがあります。
首の皮膚は比較的デリケートなため、優しくケアすることが大切です。ストレス、ホルモンバランスの乱れ、乾燥などが原因となることもあります。
胸元のニキビ
胸元は、汗をかきやすく、衣類との摩擦を受けやすい部位です。特に、首元に近い部分は、髪の毛や整髪料などが触れることもあります。背中と同様に、皮脂や汗が毛穴に詰まりやすく、ニキビができやすいと考えられます。
また、下着の締め付けや素材によっては、肌への刺激となりニキビを悪化させることもあります。通気性の良い素材の衣類を選び、清潔な状態を保つことが重要です。
背中のニキビ
背中は、衣類に覆われているため蒸れやすく、皮脂や汗が毛穴に詰まりやすい環境です。また、体の他の部位に比べて皮膚が厚いため、一度ニキビができると炎症が長引きやすい傾向があります。
シャンプーやリンスの洗い残し、寝具との摩擦、乾燥なども背中ニキビの原因となることがあります。入浴時には丁寧に洗い、通気性の良い下着や衣類を着用することも大切です。
おしり・太もものニキビ
おしりや太ももは、座っている時間が長かったり、下着や衣類による摩擦を受けやすい部位です。そのため、毛穴が詰まりやすく、ニキビのような赤いブツブツができることがあります。
また、乾燥しやすい部位でもあるため、バリア機能が低下し、外部からの刺激を受けやすくなることも原因の一つです。通気性の良い下着を選び、保湿ケアをしっかり行いましょう。
皮膚科でできる代表的なニキビ治療について解説
皮膚科では、ニキビの部位や状態に合わせて、さまざまな治療法が用いられます。ここでは、代表的な3つのニキビ治療について解説します。
治療法 | 適応 | 注意点 | 治療頻度 |
---|---|---|---|
外用薬 (塗り薬) | ・軽度~中等度のニキビ ・肌質や症状に合わせて選択 | ・刺激感や乾燥、赤みが出ることがある ・用法用量を守る必要 | 毎日継続使用が基本 |
内服薬 (飲み薬) | ・外用薬で効果不十分な場合 ・広範囲や重症の場合 | ・副作用や飲み合わせに注意 ・医師の指導が必須 | 数週間~数ヶ月の服用 |
ケミカルピーリング | ・毛穴詰まり型や炎症性ニキビ ・ニキビ跡やくすみ改善 | ・施術直後は赤みや刺激感が出ることあり ・肌質によっては不適応 | 2~4週間ごとに数回施術 |
治療法1|外用薬(塗り薬)
外用薬は患部に直接塗布することで、炎症を鎮めたり、原因菌の増殖を抑えたり、毛穴の詰まりを解消したりする効果が期待できます。
代表的な外用薬としては、抗菌作用を持つ塗り薬や、炎症を抑えるステロイド系の塗り薬、そしてアダパレンやトレチノインといった角質剥離作用のある塗り薬などが挙げられます。これらの薬剤は、ニキビの種類や重症度、そして患者さんの肌質などを考慮して、皮膚科医によって適切に選択されます。
外用薬を使用する際には、医師や薬剤師の指示に従い、用法・用量を守ることが大切です。また、肌の状態によっては刺激を感じることがあるため、使用方法や塗布範囲などについても、しっかりと説明を受けるようにしましょう。継続して使用することで、ニキビの改善効果が期待できます。
治療法2|内服薬(飲み薬)
内服薬によるニキビ治療は、外用薬だけでは効果が不十分な場合や、炎症が強く広範囲に及んでいる場合に検討されます。体の内側からアプローチすることで、より根本的なニキビの改善を目指します。
一般的に用いられる内服薬としては、抗菌薬、ビタミン剤、そして女性の場合はホルモン療法などがあります。内服薬の服用にあたっては、副作用のリスクや飲み合わせなど、注意すべき点があります。必ず医師や薬剤師の説明を聞き、疑問や不安な点があれば遠慮せずに質問するようにしましょう。
治療法3|ケミカルピーリング
ケミカルピーリングは、薬剤を皮膚の表面に塗布し、古い角質を剥離させることで、毛穴の詰まりを解消し、肌のターンオーバーを促進する治療法です。
ニキビの原因となる毛穴の詰まりを取り除くことで、新たなニキビの発生を予防する効果も期待できます。また、ピーリングによって肌の表面が滑らかになるため、ニキビ跡の改善や、肌のトーンアップといった美容効果も期待できます。
しかし、肌の状態によっては適さない場合もあります。必ず皮膚科医に相談し、自身の肌の状態やニキビの状態をしっかりと診てもらった上で、施術を受けるかどうかを判断するようにしましょう。
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また、オンライン診療でありながらも、医師による丁寧なカウンセリングと診察を受けることができます。ご自身の肌の状態やライフスタイルに合わせた適切なアドバイスを受けることができます。
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ニキビは部位別の原因を知って正しいケアを心がけよう
ニキビは発生する部位によって原因や特徴が異なります。この記事では、顔や体の各部位に発生するニキビの特徴と主な原因、そして効果的な治療法について解説しました。
顔のニキビについては、Tゾーンと呼ばれるおでこや鼻は皮脂腺が活発で皮脂分泌が多いため、毛穴詰まりが起きやすい傾向があります。一方、頬は比較的乾燥しやすく、メイク用品や不衛生な状態も原因となります。口周りや顎は女性ホルモンの影響を受けやすく、生理周期やホルモンバランスの乱れによってニキビが発生しやすい部位です。
体のニキビでは、首は汗や外部刺激、胸元は衣類との摩擦、背中は蒸れや皮膚の厚さ、おしりや太ももは座る時間の長さや衣類の摩擦が主な原因となっています。
皮膚科では、外用薬による治療、内服薬による体内からのアプローチ、ケミカルピーリングによる古い角質の除去など、症状に合わせた治療法が提供されています。ニキビに悩む方は、部位別の原因を理解し、それに適した正しいケアを心がけることが重要です。また、症状が改善しない場合は早めに専門医に相談しましょう。