ニキビ薬はどれがいい?状態に合わせた薬の選び方を徹底解説

ニキビ治療で最も重要なのは、自分のニキビの種類と重症度を正しく把握すること。それぞれの段階で効果的な薬剤が異なるため、自分のニキビの状態に合った治療法を選ぶことが大切になります。

この記事では、ニキビの種類や重症度の見分け方から、各段階に効果的な塗り薬・飲み薬の種類とその特徴、さらに急性期と維持期に分けた効果的な治療法まで、ニキビ治療に関する総合的な知識をわかりやすく解説します。

まずはニキビの種類と重症度を知ろう!

ニキビに悩んでいる方は、まずご自身のニキビの種類と重症度を把握することが大切です。適切な薬を選ぶために、まずはニキビについて理解を深めましょう。

ニキビの種類とは?白ニキビ・黒ニキビ・赤ニキビ・黄ニキビ

ニキビには、大きく分けて白ニキビ、黒ニキビ、赤ニキビ、黄ニキビの4種類があります。以下で4種類の違いを確認しましょう。

種類特徴原因見た目痛みや炎症
白ニキビ毛穴が詰まり、皮脂や角質が溜まった初期段階皮脂分泌の増加、毛穴の詰まり白っぽい小さな盛り上がりなし
黒ニキビ毛穴が詰まり、皮脂や角質が溜まった初期段階皮脂や角質の酸化毛穴が黒く見えるなし
赤ニキビアクネ菌が増殖し炎症が起きた状態アクネ菌の繁殖による炎症赤く腫れるあり(痛み・腫れ)
黄ニキビ赤ニキビが悪化し膿が溜まった状態炎症の悪化、細菌感染黄白色の膿が見えるあり(強い痛み・腫れ)

白ニキビ・黒ニキビは炎症のない初期段階、赤ニキビ・黄ニキビは炎症を伴う進行した状態です。黄ニキビは膿をもつため、無理につぶすと跡が残りやすいので注意しましょう。

ニキビの重症度とは?軽症・中等症・重症の見分け方

ニキビの重症度は、ニキビの数や炎症の程度によって、軽症、中等症、重症に分けられます。

重症度基準(片側の顔)主な症状
軽症5個以下白ニキビ・黒ニキビが中心。炎症は軽度またはなし。
中等症6個以上20個以下赤ニキビ(丘疹)や膿をもつニキビが増加。炎症がみられる。
重症21個以上50個以下多数の赤ニキビ、膿疱、結節など。炎症が強く広範囲。

※最重症(51個以上)もありますが、一般的には上記3段階で評価されることが多いです。

このように、ニキビの重症度は主に炎症性のニキビの数と症状の強さで分類されます。

白ニキビや黒ニキビが少しできている程度の軽症の方には、市販薬で対応できる場合が多いです。赤ニキビが増え、炎症が気になる中等症の方は、塗り薬と飲み薬の併用が効果的です。

赤ニキビがひどく、痛みを伴う場合や、ニキビ跡が気になる重症の方は、必ず皮膚科を受診しましょう。医師の診察のもと、適切な処方薬を服用することが大切です。重症になるほど治療に時間がかかり、ニキビ跡が残るリスクも高くなるため、早めの適切なケアが重要です。

ニキビの塗り薬を種類ごとに紹介

ニキビの塗り薬は、大きく分けて3種類あります。それぞれの特徴を理解して、自分に合った薬を選びましょう。

毛穴の詰まりを改善する薬(アダパレン・過酸化ベンゾイル)

毛穴に皮脂や角質が詰まることで、ニキビは発生します。アダパレンは、皮膚のターンオーバーを促進することで、毛穴の詰まりを改善します。白ニキビの予防にも効果的です。

過酸化ベンゾイルは、皮脂の分泌を抑え、毛穴の詰まりを解消する効果があります。さらに、細菌の繁殖も防ぎ、炎症を抑える働きも持っています。白ニキビや黄ニキビに効果を発揮します。

炎症を抑える薬(サリチル酸・イオウ・クリンダマイシン)

引用元:岩城製薬会社「クリンダマイシンリン酸エステルゲル1%「イワキ」

赤ニキビは炎症を起こしている状態です。炎症を抑える薬を使用することで、ニキビの悪化を防ぎ、症状を改善できます。

サリチル酸は、殺菌効果によってアクネ菌の増殖を抑え、炎症を起こしにくくします。白ニキビや黒ニキビに効果的です。

イオウは、皮脂を吸着し、角質を柔らかくすることで毛穴の詰まりを取り除きます。思春期ニキビや脂性肌の方に適しています。

クリンダマイシンは、抗生物質の一種で、アクネ菌を殺菌し、炎症を抑える効果があります。

過酸化ベンゾイルと併用されることもあります。

保湿を目的とした薬(ヒルドイドなど)

ニキビの治療中は、肌が乾燥しやすくなります。乾燥した肌はバリア機能が低下し、ニキビが悪化しやすいため、保湿ケアが重要です。

ヒルドイドなどのヘパリン類似物質は、保湿効果が高く、肌の乾燥を防ぎます。ニキビ治療中の肌の保湿ケアに適しています。また、血行促進作用もあり、ニキビ跡の赤みを改善する効果も期待できます。適切な保湿ケアを行うことで、ニキビの再発予防にも繋がります。

ニキビの飲み薬を種類ごとに紹介

ニキビの治療薬には、塗り薬だけでなく飲み薬も存在します。飲み薬は、体の中からニキビの原因にアプローチできるため、特に炎症が強いニキビに効果的です。ここでは、ニキビに効く飲み薬の種類と特徴について紹介します。

内服抗菌薬(ミノサイクリン・ドキシサイクリンなど)

引用元:沢井製薬「ミノサイクリン塩酸塩錠100mg「サワイ」

赤ニキビにお悩みの方には、抗菌薬が処方されることがあります。ミノサイクリンやドキシサイクリンといった抗菌薬は、ニキビの原因菌であるアクネ菌の増殖を抑え、炎症を鎮める効果があります。炎症が強いニキビや、広範囲にニキビができている場合に有効です。

漢方薬(十味敗毒湯・荊芥連翹湯など)

十味敗毒湯

引用元:クラシエ「十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)

体質からニキビを改善したい方には、漢方薬がおすすめです。十味敗毒湯や荊芥連翹湯などは、皮膚の炎症を抑え、体内の毒素を排出する効果があるとされています。繰り返しできるニキビや、赤みが強いニキビに悩む方に向いています。

ビタミン剤(ビタミンB2・B6・Cなど)

ニキビの予防や改善には、ビタミン剤の摂取も有効です。ビタミンB2やB6は、皮膚の新陳代謝を促進し、健康な肌を保つ効果があります。ビタミンCは、抗酸化作用があり、ニキビ跡の色素沈着を薄くする効果も期待できます。

これらのビタミン剤は、バランスの良い食事と合わせて摂取するのがおすすめです。

ニキビ治療は急性期と維持期に分けられる

ニキビ治療は、急性期と維持期に分けて考えます。

急性期は、炎症が強い時期です。炎症を抑える薬を使用し、ニキビの悪化を防ぎます。例えば、赤ニキビには抗生物質が有効です。

維持期は、炎症が落ち着いてきた時期です。ニキビのできにくい肌環境を作るために、アダパレンゲルなどの薬を使用し、再発を防ぎます。ニキビ跡のケアも重要です。市販薬で効果がない場合や、重症の場合は、皮膚科を受診し、適切な治療を受けるようにしましょう。

ニキビ治療薬を処方してもらうならミライメディカルクリニックがおすすめ

ニキビ治療を手軽に始めたいのであれば、オンライン診療のミライメディカルクリニックがおすすめです。オンラインで診察から処方、そして薬の受け取りまでをスムーズに行えます。

自宅や職場など、場所を選ばずに医師の診察を受けられるため、医療機関への移動時間や待ち時間を気にすることなく、ご自身の都合の良い時間にオンラインで相談が可能です。忙しい方でも、ニキビ治療を継続しやすい環境となっているでしょう。

また、オンライン診療でありながらも、医師による丁寧なカウンセリングと診察を受けることができます。ご自身の肌の状態やライフスタイルに合わせた適切なアドバイスを受けることができます。

なお、アダパレンゲルやアクアチム軟膏、ヒルドイドローションなどの処方に対応しているため、興味がある方はぜひ一度ご相談ください。

ニキビ薬の正しい使い方とタイミング

ニキビ治療薬の効果を最大限に引き出し、肌への負担を最小限に抑えるためには、正しい使い方と適切なタイミングを守ることが不可欠です。ここでは、一般的なニキビ治療薬(塗り薬と飲み薬)の基本的な使い方とタイミングについて解説します。

塗り薬の正しい使い方

塗り薬の場合、洗顔後の清潔で乾いた肌に使用するのが基本です。化粧水や乳液などの基礎化粧品を使う際は、ニキビ薬を先に塗布し、十分に浸透させてから使用することが推奨されますが、製品によっては順番が異なる場合もあります。

清潔な指先でごく少量をとり、ニキビができている部分または医師の指示された範囲に優しく薄く伸ばし、強く擦り込まないように注意しましょう。

通常は1日1回、夜寝る前に使用することが多いですが、薬の種類や症状により使用頻度が異なるため、医師の指示を守ってください。また、使用する薬によっては紫外線に敏感になることがあるため、日中は日焼け止めをしっかり塗ることが大切です。

飲み薬の正しい使い方

飲み薬の場合、食前、食後、食間など、服用タイミングは薬の種類によって異なります。医師または薬剤師に指示された時間に、コップ一杯の水またはぬるま湯で服用してください。自己判断で服用時間を変えないようにしましょう。

医師の指示された用量を守り、飲み忘れに注意することも重要です。もし飲み忘れた場合は、気づいた時点でできるだけ早く服用しますが、次の服用時間が近い場合は1回飛ばし、次の時間に通常量を服用してください。決して2回分をまとめて飲まないでください。

他の薬やサプリメントを服用している場合は、必ず医師または薬剤師に相談し、飲み合わせを確認しましょう。飲み薬の効果が現れるまでには時間がかかることがあるため、自己判断で中止せず、医師の指示された期間はしっかりと継続することが大切です。

ニキビ薬のまとめ

ニキビ治療薬には、塗り薬と飲み薬、そして各々のタイプで様々な選択肢があります。この記事ではニキビの種類や重症度に応じた適切な治療薬の選び方を解説しました。

ニキビは白ニキビ・黒ニキビ・赤ニキビ・黄ニキビの4種類に分けられ、症状の数や炎症の程度によって軽症・中等症・重症と重症度が変わります。軽症の初期段階なら市販薬で対応できることが多いですが、炎症が進んだ中等症以上では医師による処方薬が効果的です。

ニキビの塗り薬には、毛穴の詰まりを改善するアダパレンや過酸化ベンゾイル、炎症を抑えるサリチル酸やクリンダマイシン、そして保湿を目的としたヘパリン類似物質などがあります。また飲み薬では、ミノサイクリンなどの内服抗菌薬、十味敗毒湯などの漢方薬、ビタミン剤などが用いられます。

ニキビ治療は炎症を抑える「急性期」と再発を防ぐ「維持期」に分けて考えることが大切です。特に症状が重い場合は自己判断せず、専門医による診断と処方を受けることをおすすめします。

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